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【天皇賞・春】スタミナ自慢が集う伝統長距離GI戦の注目点!

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【天皇賞・春】スタミナ自慢が集う伝統長距離GI戦の注目点!

★昨年の菊花賞では5馬身差の圧勝 登録馬中、唯一のGI馬タイトルホルダー

今年の天皇賞・春の登録馬中、唯一のGI馬タイトルホルダー(牡4歳、美浦・栗田徹厩舎)がGI2勝目を目指す。同馬は昨年の“三冠レース”において皐月賞2着、ダービー6着、菊花賞1着という成績を残し、菊花賞では2着馬に5馬身差をつける圧勝を見せ、GI初制覇を遂げた。近年の天皇賞・春では菊花賞馬の活躍が目立っており、2015年のゴールドシップ、2016・17年のキタサンブラック、2019・20年のフィエールマン、昨年のワールドプレミアと過去10年で4頭の菊花賞馬が6勝をマークしているが、タイトルホルダーはGI馬の実力を見せることができるかどうか。

★これまでに挙げた4勝すべてが逃げ切り勝ち タイトルホルダー横山和生騎手の戦法に注目

今年の天皇賞・春は昨年に続いて阪神で実施される。舞台となる芝3200メートルは1周目に外回りコース、2周目に内回りコースを走る設定で、阪神競馬場に外回りコースが新設された2006年以降、芝3200メートル戦の実施は昨年の松籟S、天皇賞・春、今年の松籟Sに続く4回目となる。昨年の菊花賞タイトルホルダー(牡4歳、美浦・栗田徹厩舎)は通算10戦4勝という成績だが、4勝はいずれも逃げ切りで挙げており、今年初戦の日経賞でも逃げ切り勝ちをおさめている。同馬にはJRA・GI初制覇を目指す横山和生騎手が騎乗する予定となっているが、芝3200メートルの長丁場にどのような戦法で挑むだろうか。なお、横山和生騎手の祖父・横山富雄元騎手と、父・横山典弘騎手は天皇賞・春で勝利を挙げており、親子3代での同レース制覇がかかる。


阪神大賞典を連覇して今年も参戦 ディープボンド昨年2着の雪辱なるか

ディープボンド(牡5歳、栗東・大久保龍志厩舎)は、昨年の阪神大賞典を勝ち、天皇賞・春では1番人気に支持されたが、勝ったワールドプレミアに3/4馬身及ばず2着となった。同馬は今年も阪神大賞典を制して天皇賞・春に駒を進めてきたが、昨年の雪辱を果たすことができるかどうか。Vなら、前年2着馬の天皇賞・春制覇は1983年アンバーシャダイ以来39年ぶり2頭目となり、ディープボンドに騎乗予定の和田竜二騎手は2001年テイエムオペラオー以来21年ぶり3度目の優勝となる。また、ディープボンドを管理する大久保龍志調教師の父・大久保正陽元調教師は、エリモジョージで1976年の天皇賞・春を勝っており、大久保龍志調教師には同レースの親子制覇がかかる。

★昨年秋から4連勝でGI初挑戦 ダイヤモンドSの覇者テーオーロイヤル

昨年10月以降、1勝クラス→兵庫特別→尼崎S→ダイヤモンドSと連勝を続けているテーオーロイヤル(牡4歳、栗東・岡田稲男厩舎)は、今回がGI初挑戦となる。ダイヤモンドSの勝ち馬が同年の天皇賞・春を勝てば、レース史上初めてのこととなるが、テーオーロイヤルは5連勝でGIタイトルを手にすることができるかどうか。なお、同馬に騎乗予定の菱田裕二騎手は天皇賞・春初騎乗となる。また、テーオーロイヤルを管理する岡田稲男調教師には、厩舎を開業した2003年以来初のJRA・GI制覇がかかる。同調教師は今年のJRA重賞で2戦2勝という成漬を挙げているが、開業20年目で初のビッグタイトルを獲得することができるかどうか。

★昨年に続く“3頭出し”で挑戦 天皇賞・春連覇を狙う友道康夫調教師

友道康夫調教飾(栗東)は、4年連続の参戦となるユーキャンスマイル(牡7歳)、日経賞3着のヒートオンビート(牡5歳)、ダイヤモンドS4着のヴァルコス(牡5歳)の3頭を天皇賞・春に登録している。同調教師は昨年も3頭の管理馬を天皇賞・春に出走させて、ワールドプレミアが1着となったが、今年も勝利を挙げることができるかどうか。なお、天皇賞・春連覇はこれまでに池江泰郎元調教師(1991・92年)、岩元市三元調教師(2000・01年)、戸田博文調教師(2013・14年)、清水久詞調教師(2016・17年)、手塚貴久調教師(2019・20年)の5人が成し遂げているが、いずれも同一馬によるもので、友道調教師には史上初の異なる馬での天皇賞・春連覇がかかる。また、ヒートオンビートが勝てば、同馬に騎乗予定の池添謙一騎手は春秋を通じて天皇賞初制覇となる。

★4連覇に挑む“ディープ”産駒のトーセンカンビーナ ゴールドシップ産駒のマカオンドールも出走予定

種牡馬ディープインパクトの産駒は2019・20年にフィエールマンが連覇、昨年はワールドプレミアが勝利を挙げており、目下3年連続で天皇賞・春を制している。ディープインパクト産駒は、今年の天皇賞・春にはトーセンカンビーナ(牡6歳、美浦・加藤征弘厩舎)が登録しているが、4年連続で同レースを制すことができるかどうか。なお、1948~51年にはクモハタ産駒が天皇賞・秋を4連覇した例があるが、天皇賞・春を同一種牡馬の産駒が4連覇すれば史上初のこととなる。


また今年の天皇賞・春登録馬では、2006年の天皇賞・春勝ち馬ディープインパクト産駒のトーセンカンビーナと、2015年の天皇賞・春勝ち馬ゴールドシップ産駒のマカオンドール(牡4歳、栗東・今野貞一厩舎)に同レース父子制覇がかかる。マカオンドールには今回、2戦ぶりに松山弘平騎手が騎乗する予定だが、同騎手はマカオンドールとのコンビで5戦4勝、2着1回という成績を残しており、1月には芝3000メートル戦の万葉Sを制している。ゴールドシップは3度目の挑戦で天皇賞・春初勝利を挙げたが、産駒のマカオンドール天皇賞・春初挑戦で勝利を挙げることができるかどうか。

★歴代単独トップの天皇賞・春5勝目なるか ステイゴールド産駒は2頭が登録

種牡馬ステイゴールドの産駒は、天皇賞・春で4勝を挙げており、サンデーサイレンスと並び同レースにおける歴代最多勝種牡馬となっている。ステイゴールド産駒は、今年の天皇賞・春にはクレッシェンドラヴ(牡8歳、美浦・林徹厩舎)、マイネルファンロン(牡7歳、美浦・手塚貴久厩舎)が登録しているが、単独トップの天皇賞・春5勝目を挙げることができるかどうか。なお、クレッシェンドラヴには内田博幸騎手、マイネルファンロンには松岡正海騎手が騎乗する予定。

また、クレッシェンドラヴマイネルファンロンには史上初の7歳以上馬による天皇賞・春制覇がかかる。天皇賞・春では2005年ビッグゴールド、2010年マイネルキッツ、2016年カレンミロティックの2着が7歳以上馬の最高成績となっているが、豊富なキャリアを活かして勝利を挙げることができるかどうか(※7歳以上馬はユーキャンスマイル(牡7歳、栗東・友道康夫厩舎)も出走を予定している)。ちなみに、天皇賞・秋では7歳馬(1998年オフサイドトラップ)、8歳馬(2009年カンパニー)の優勝例がある。

天皇賞・春で2着5回のハーツクライ産駒 今年はハーツイストワールが出走予定

ハーツイストワール(牡6歳、美浦・国枝栄厩舎)は天皇賞・春初制覇がかかるハーツクライの産駒。同産駒は天皇賞・春で勝利こそないが、2014~2018年に5年連続で2着に入っている。ハーツイストワールは2月の早春Sを勝って以来の出走で、今回がGI初挑戦となるが、初の大舞台でどのような走りを見せるだろうか。同馬にはC・ルメール騎手が騎乗する予定となっている。ハーツイストワールを管理する国枝栄調教師は2018年から毎年JRA・GIを制しており、今年も勝てば5年連続JRA・GI制覇となる。同調教師は白毛馬のハヤヤッコ(牡6歳)も登録しているが、2009年マイネルキッツ以来、13年ぶり2度目の天皇賞・春制覇を遂げることができるかどうか。なお、ハヤヤッコ天皇賞・春に出走すれば、白毛馬として4頭目のJRA・GI出走となる。

★長距離戦で安定した成績残す阪神大賞典2・3着馬 アイアンバローズ&シルヴァーソニック

アイアンバローズ(牡5歳、栗東・上村洋行厩舎)は、昨年のステイヤーズS、今年の阪神大賞典と2戦続けて芝3000メートル以上の長距離戦で2着に入っている。また、阪神大賞典3着のシルヴァーソニック(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)は、芝3000メートル以上の長距離戦に4回出走してすべて3着になっている。“阪神大賞典組”は過去10年の天皇賞・春で3勝、2着3回、3着4回という成績を挙げているが、長距離戦で安定した成績を残すアイアンバローズシルヴァーソニック天皇賞・春でも好走することができるかどうか。なお、アイアンバローズには石橋脩騎手、シルヴァーソニックには川田将雅騎手が騎乗する予定だ。


★昨年の有馬記念以来のきょうだい対決 タイトルホルダーの姉メロディーレーンが出走予定

メロディーレーン(牝6歳、栗東・森田直行厩舎)は、今年の天皇賞・春登録馬で唯一の牝馬。天皇賞・春での牝馬の優勝は1953年レダの1度だけで、メロディーレーンには牝馬としては69年ぶりの天皇賞・春制覇がかかる。同馬は3年連続の天皇賞・春参戦で、過去2回はいずれも11着に敗れているが、今年はどのような走りを見せるだろうか。なお、メロディーレーンは父オルフェーヴル、母メーヴェという血統だが、今年の天皇賞・春には、父ドゥラメンテ産駒でメロディーレーンの半弟にあたるタイトルホルダー(牡4歳、美浦・栗田徹厩舎)も出走を予定している。同きょうだいは昨年の有馬記念でも2頭揃って出走し、弟のタイトルホルダーが5着、姉のメロディーレーンが15着だったが、2度目のきょうだい対決はどちらが先着するだろうか。

★先週4勝で調教師リーディング首位に浮上 初制覇を狙う池江泰寿調教師

4月25日現在のJRA調教師リーディングを見ると、21勝を挙げる池江泰寿調教師(栗東)が1位になっている。池江師は今月に入り8勝と勝ち星を積み重ねており、先週はソウルラッシュで制したマイラーズC(GII)など4勝を挙げてリーディング首位に浮上した。池江師は、シルヴァーソニック(牡6歳)を登録しているが、2019年大阪杯アルアイン)以来3年ぶりのJRA・GI制覇を遂げることができるかどうか。なお、池江師は8大競走のうち桜花賞天皇賞・春を除く6競走で勝鞍を挙げており、天皇賞・春を勝てば、調教師として史上3人目の8大競走完全制覇に王手がかかる。また、シルヴァーソニックを所有する(有)社台レースホースは、8大競走のうち7続走を制しており、天皇賞・春を勝てば馬主では3例目の8大競走完全制覇となる(社台RHはヒートオンビート(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)も登録)。

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