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チューリップ賞は6日、阪神競馬場で12頭によって争われ、武豊騎乗で1番人気のメイケイエールと川田騎乗で3番人気のエリザベスタワーが、レース史上初めてとなる1着同着となった。3着のストゥーティまでに桜花賞(4月11日、阪神、GI、芝1600メートル)の優先出走権が与えられた。
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レース史上初の珍事だ。1番人気のメイケイエールと3番人気のエリザベスタワーが1着同着。JRA重賞では2019年のフィリーズレビュー(ノーワン、プールヴィル)以来、11回目となる“勝ち馬2頭”の結末となった。
「言うことを聞いてくれなかった。地力は見せてくれたけど、すっきり勝ってほしかったですね。(桜花賞までに)課題を修正していければ」と、メイケイの武騎手。
自身はデビュー以来、35年連続の重賞Vという前人未到の大記録達成となったが、「きょうはかっこ悪い勝ち方。でも、ここまできているからには、ずっと続けたい」と苦笑いだった。
スタート直後からムキになって、鞍上の指示に従わず、落ち着いて走れたのは3コーナーで先頭に立ってから。直線で内から伸びてきたエリザベスタワーに一度はかわされながら盛り返したあたりは能力の高さだが、強すぎる負けん気は競走馬にとってマイナス以外の何物でもない。
武英調教師は「掛かるとは思っていたけど、収まるところがなかった。(矯正のために)できることはすべてやりたい。きょうのようにスタートを出るのなら、正攻法(逃げ)の競馬も考えないといけない」と話した。
一方、エリザベスの川田騎手も「追い出してから外に流れながら走っていました。素質は高いですが、コントロールが難しいので、精神面が成長してほしいですね」と課題をあげた。
ともに幼さを残る現状ながら、稍重馬場で1分33秒8は高水準。桜花賞でも、素質の良さを示した2頭から目が離せない。(片山和広)
★6日阪神11R「チューリップ賞」の着順&払戻金はこちら
■メイケイエール 父ミッキーアイル、母シロインジャー、母の父ハービンジャー。鹿毛の牝3歳。栗東・武英智厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は名古屋競馬(株)。戦績5戦4勝。獲得賞金1億1464万5000円。重賞は2020年GIII小倉2歳S、GIIIファンタジーSに次いで3勝目。チューリップ賞は武英智調教師が初勝利、武豊騎手は06年アドマイヤキッス、13年クロフネサプライズに次いで3勝目。馬名は「冠名+応援」。
■エリザベスタワー 父キングマン、母ターフドンナ、母の父ドワイエン。黒鹿毛の牝3歳。栗東・高野友和厩舎所属。英国産。馬主は(有)社台レースホース。戦績3戦2勝。獲得賞金4404万円。重賞初勝利。チューリップ賞は高野友和調教師が初勝利。川田将雅騎手は2014年ハープスター、19年ダノンファンタジーに次いで3勝目。馬名は「ビッグベンの正式名」。
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