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菊花賞トライアルの神戸新聞杯が22日、阪神競馬場で8頭によって行われ、ルメール騎乗で1番人気のサートゥルナーリアがV。GI2勝馬が好位追走から早めに抜け出して、貫禄をみせた。今後は菊花賞(10月20日、京都、GI、芝3000メートル)に向かわない模様。なお1着馬とともに優先出走権を得た2着ヴェロックス、3着ワールドプレミアは菊花賞を目指す。
雨中の仁川にどよめきが起こった。最後はサートゥルナーリアの独り舞台。ほぼ馬なりのまま3馬身差をつけ、ホープフルS、皐月賞とGIを2勝した実力をまざまざと見せつけた。
「強かったですね。きょうは彼の強さを出してくれました。リラックスしていてスタートもよかったし、(最後も)すごくいい脚を使ってくれました」
出遅れが響き4着に敗れた日本ダービー以来になる秋初戦。スタートを難なく出ると、2番手をリズムよく追走した。楽な手応えのまま、4コーナーで先頭に立つと、直線では、あっさりと後続をちぎった。メンバー中、最速タイの上がり(3ハロン32秒3)を駆使して、着差以上のインパクトを残す完勝劇だ。
夏場の休養で心身ともに成長。寂しがって鳴くなどの子供っぽさが解消し、肉体面でも前走から8キロ増の498キロで出走した。「向こう正面では冷静に走っていたよ」とジョッキーがいえば、角居調教師も「ひと夏を越して、体もしっかりしてたし、よくなったと感じます」と目を細める。
父が短距離王のロードカナロアということもあって、2400メートルの距離を不安視する声もあったが一蹴。「これで、距離も問題ないと思います。我慢さえできれば、いい上がりを使ってくれますね」とトレーナーはうなずいた。
このあとは菊花賞に向かわず、天皇賞・秋(10月27日、東京、GI、芝2000メートル)かジャパンC(11月24日、東京、GI、芝2400メートル)に向かう可能性が高い。ひと夏の成長度を加味すれば、年長馬相手でも気後れすることはない。“現役最強馬”の称号を手に入れるための戦いが、ここから始まった。 (山口大輝)
★22日阪神11R「神戸新聞杯」の着順&払戻金はこちら
サートゥルナーリア 父ロードカナロア、母シーザリオ、母の父スペシャルウィーク。黒鹿毛の牡3歳。栗東・角居勝彦厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)キャロットファーム。戦績6戦5勝。獲得賞金3億1175万9000円。重賞は2018年GIホープフルS、19年GI皐月賞に次いで3勝目。神戸新聞杯は角居勝彦調教師が2013年エピファネイアに次いで2勝目、クリストフ・ルメール騎手は2015年リアファル、16年サトノダイヤモンド、17年レイデオロに次いで4勝目。馬名は「公現祭での行事の基礎ともなった古代ローマの祭り。母名より連想」。
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