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第61回日経新春杯(19日、京都11R、GII、4歳上オープン国際、ハンデ、芝・外2400メートル、1着本賞金5500万円=出走16頭)2番人気でクリストフ・ルメール騎乗のサトノノブレスが意表をついて逃げ、最後まで粘って重賞初制覇を果たした。GI6勝馬オルフェーヴルが引退した池江泰寿厩舎の新エース候補は、天皇賞・春(5月4日、京都、GI、芝3200メートル)でビッグタイトル奪取を狙う。タイム2分24秒4(良)。1番人気アドマイヤフライトがクビ差の2着で、さらに1馬身1/4差の3着に4番人気フーラブライドが入った。
“ポスト・オルフェーヴル”の座はもらった。池江厩舎の新エース候補サトノノブレスが、小雪の舞う淀のターフを激走。重賞初Vに導いたルメール騎手は、してやったりの表情だ。
「最初から逃げる作戦ではなかったけど、ペースが遅かったんで。馬のリズムを大事にして前に行った。スタミナがあるのは分かっていたから、自信を持って乗ったよ」
1周目のホームストレッチで緩い流れになることを読み切った。2コーナー手前で単騎で先頭へ。3コーナー過ぎの下り坂を利用して加速した。直線の入り口でスパートしてリードを広げ、ゴールではアドマイヤフライトの猛追をクビ差でしのいだ。
素質がようやく花開いた。昨春はクラシックに参戦できず、秋も神戸新聞杯3着、菊花賞2着と惜敗続きだった。それでも、3カ月の休養を挟んで20キロ増とパワーアップして復帰。今年初戦で持ち前のスタミナを発揮し、池江厩舎の現4歳世代にとって初の重賞タイトルを勝ちとった。
指揮官は、最内枠を生かしてロスなく内ラチ沿いを進ませた鞍上を、ガッツポーズしながら出迎えた。「去年は空振りばっかりだったけど、やっとだね。トモが四角くなって、ほれぼれするよ」。オーシャンブルーで制した中山金杯に続く今年の重賞2勝目に、笑みがこぼれる。
「(オルフェーヴルが引退した分は)1頭では無理ですけど、5頭くらいで支えていってくれれば」。次々と台頭するポスト・オルフェーヴル候補の中でも期待の大きいサトノノブレスは、今後ひと叩きされて天皇賞・春に向かう。ここはまだ通過点だ。 (川端亮平)
★19日京都11R「日経新春杯」の着順・払戻金はこちら
サトノノブレス 父ディープインパクト、母クライウィズジョイ、母の父トニービン。黒鹿毛の牡4歳。栗東・池江泰寿厩舎所属。北海道洞爺湖町・メジロ牧場の生産馬。馬主は里見治氏。戦績10戦3勝。獲得賞金は1億6542万1000円。重賞初勝利。日経新春杯は池江泰寿調教師が2012年トゥザグローリーに次いで2勝目。クリストフ・ルメール騎手は初勝利。
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