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【スプリンター】ファインが春秋スプリント王!

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【スプリンター】ファインが春秋スプリント王!

 第52回スプリンターズステークス(30日、中山11R、GI、3歳上オープン国際(指)、定量、芝・外1200メートル、1着本賞金1億1000万円 =出走16頭)秋のGI開幕戦は、川田将雅騎乗で春の高松宮記念を勝ったファインニードルが、1番人気に応えて史上5頭目の春秋スプリントGI制覇を達成した。タイム1分8秒3(稍重)。このあとは未定だが、香港スプリントなどが候補に挙がっている。2着は唯一の3歳馬ラブカンプー、3着は武豊騎手のラインスピリット。香港のラッキーバブルズは競走を中止した。

 雨がやんだそのとき、鋭い末脚でゴールを貫いた。中山の坂を外から一気に駆け上がった春の王者、ファインニードルがクビ差で史上5頭目の同一年春秋スプリントGI制覇を達成。現役最速馬の座を死守した。

 「春秋スプリントGIを勝ちきってくれたことをうれしく思います」

 再び降り出した雨の中でも、川田騎手の表情は晴れやか。自分の馬が一番強いと信じてゴール前の接戦を制し、ホッとした様子だ。

 スタートから中団の外めは、いつものポジショニング。だが、3コーナーを過ぎてジョッキーの手が動いても、瞬時に反応はしなかった。直線入り口では8番手。先行勢の脚いろに衰える様子はなかったが、坂の手前でエンジンに火がついた。あっという間に差を詰めると、計ったように先頭でゴールに飛び込んだ。

 「返し馬では『いいな』という感じではなかったけど、競馬ではしっかり走ってくれる。道中もいい流れではなかったし、4コーナーの手応えもあまり良くなかったので、ただただ信じるのみでした」

 ジョッキーの信念が呼び込んだ勝利。川田騎手はこの夏、英国に遠征した。ファインニードルの馬主で英国の本家ゴドルフィンの所有馬にも騎乗。海外での経験を糧にして秋のGIシリーズで好スタートを切った。

 高橋忠調教師は「昨年のこのレース(12着)の後、放牧から帰ってきて別馬かと思うほど、成長していました。あそこが転機だったのかな」と、本格化した時期を振り返る。この後は、優先出走権を得た米GIブリーダーズCターフスプリント(11月3日、チャーチルダウンズ、芝1100メートル)や、暮れの香港スプリント(12月9日、シャティン、GI、芝1200メートル)でのリベンジを期待する声もあるが、「まだ白紙」と話す。だが、「もし(香港に)行くことになったら、春とはまた違った思いで行くことになると思います」と、自信ものぞかせた。

 川田騎手も「今年、国内では負けていないわけですし、日本の短距離界の頂点として歩んでいってほしいですね」と、チャンピオンスプリンターとしての自信を深めた様子だ。これで最優秀短距離馬のタイトルはほぼ確定。本格化した日本最速馬の走りを、今度は世界に見せつけるときがきそうだ。 (柴田章利)

★30日中山11R「スプリンターズS」の着順&払戻金はこちら

★アラカルト

 ◆春秋スプリントGI制覇 同一年では5頭目。この他、ビリーヴが2002年スプリンターズS、03年高松宮記念カレンチャンが11年スプリンターズS、12年高松宮記念を制覇している。

 ◆スプリント重賞年間最多勝 ファインニードルは今年、シルクロードS産経賞セントウルSも制覇。スプリント(1000~1200メートル)重賞年間4勝は単独1位。3勝は2度記録したロードカナロア(海外も含む)の他、6頭がいる。

 ◆川田将雅騎手 07年サンアディユ(2着)が最初の挑戦で、6度目の今回が初勝利。JRA・GIは12勝目。

 ◆高橋義忠調教師 昨年のファインニードル(12着)に次ぐ2度目の挑戦だった。JRA・GIは2勝目。

 ◆アドマイヤムーン産駒 JRA・GIは3勝目。ファインニードルの2勝の他、セイウンコウセイの昨年の高松宮記念Vがある。

 ◆関西馬 1990年のGI昇格後、15年ストレイトガール以来の17勝目。関東馬は9勝で、他に香港2勝、豪州1勝。

★入場&売り上げ

 台風24号の影響で30日の中山競馬場の入場人員は2万4336人で前年比65・1%と大幅にダウンしたが、秋最初のGIスプリンターズSの売り上げは126億850万3700円で、同100・8%と僅かながらアップした。今年の平地GIの売り上げは13レース中、フェブラリーS大阪杯皐月賞、天皇賞・春、宝塚記念以外の8レースが前年を上回っている。

ファインニードル 父アドマイヤムーン、母ニードルクラフト、母の父マークオブエスティーム。鹿毛の牡5歳。栗東・高橋義忠厩舎所属。北海道日高町ダーレー・ジャパン・ファーム(有)の生産馬。馬主はゴドルフィン。戦績27戦10勝(うち海外1戦0勝)。獲得賞金4億9141万3600円(うち海外1313万7600円)。重賞は2017年GII産経賞セントウルS、18年GIIIシルクロードS、GI高松宮記念、GII産経賞セントウルSに次いで5勝目。スプリンターズS高橋義忠調教師、川田将雅騎手ともに初勝利。馬名は「細針」。

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