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中央競馬は2日から電話投票が再開され、少しずつ通常の状態に戻ってきた。阪神競馬場で行われる日経賞(GII、芝2400メートル)には10頭中7頭が重賞ウイナー、うち3頭がGI馬という豪華なメンバーが集結。注目はトゥザグローリー(栗東・池江泰寿厩舎、牡4)だ。昨年の有馬記念でヴィクトワールピサ、ブエナビスタの2頭と同タイムの3着に健闘し、前走でGII京都記念を快勝した素質馬を、サンケイスポーツ・加藤隆宏記者も◎で後押し。勝って天皇賞・春(5月1日、京都競馬場、GI、芝3200メートル)の最有力候補に躍り出る。
目覚めた大器を信頼する。◎トゥザグローリーが、古馬の王道路線の主役に躍り出る。
スケールの大きい血統背景の持ち主。父キングカメハメハは04年にNHKマイルC、ダービーを勝ち、種牡馬としても、昨年の牝馬3冠馬アパパネやローズキングダムを出して、産駒は大活躍中だ。母トゥザヴィクトリーは01年にドバイワールドカップで2着となり、GIのエリザベス女王杯を勝った。父母ともに幅広い分野で活躍しており、息子もまだまだ伸びる可能性を秘めている。
馬体面の成長も魅力だ。3歳春の青葉賞(2着)やダービー(7着)の時点では芯が入っておらず、500キロを超える大きな体を持て余していたが、キャリアを積むごとに進化を遂げてきた。昨年12月の中日新聞杯で待望の初タイトルを獲得し、中1週で挑んだ有馬記念はヴィクトワールピサ、ブエナビスタの2頭と同タイムの3着に善戦。そして、前走の京都記念は正攻法で完勝。1番人気にふさわしい堂々たる横綱相撲だった。
今の充実ぶりは際立っており、ようやく父母から受け継いだ才能に見合う体力がついてきた。大舞台での実績、経験はローズキングダムらに見劣るが、完成度で後れをとっていただけ。今や肩を並べたどころか、上昇度は間違いなく上回っている。
前走後、定年となった池江泰郎調教師のもとから、池江泰寿厩舎に転厩となったが、父子間の移籍なので、引き継ぎはスムーズ。リズムを崩すことなく、日々の調教をこなしてきた。追い切りでは躍動感あふれる動きを再三見せており、仕上がりは文句なしだ。
展開や位置どりにこだわらず競馬ができる自在性は強み。また、フットワークの大きな馬なので、広い阪神の外回りコースならば、全能力を発揮できる。本格化したトゥザグローリーが、同世代のライバル、ペルーサやローズキングダムを蹴散らし、大目標の天皇賞へ弾みをつける。
馬単は(1)(5)、(1)(9)本線に(1)(4)、(1)(6)、(1)(7)。3連単は(1)の1着固定8点が勝負馬券だ。(加藤隆宏)
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