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NHKマイルカップのトライアルレースに指定された2018年以降の勝ち馬を並べてみると、2018年タワーオブロンドン(父Raven's Pass)、2019年イベリス(父ロードカナロア)、2020年タイセイビジョン(父タートルボウル)、2021年ホウオウアマゾン(父キングカメハメハ)、2022年ダノンスコーピオン(父ロードカナロア)、2023年オオバンブルマイ(父ディスクリートキャット)――いずれもマイルG1勝ちの実績を持つ種牡馬の産駒であることに共通点を見いだせる。また、勝ち馬6頭を含め、3着以内に好走した18頭のうち13頭が非サンデーサイレンス系であることも特筆に値する傾向といえるだろう。
ほか、かつては中距離向きの血統馬も台頭していたが、マイルG1の前哨戦という明確な位置付けがなされたことで、以前よりもスピード能力を問われる比率が高まっている。事実、タワーオブロンドン、イベリス、タイセイビジョンの勝ち馬3頭はのちに芝1200m重賞でも好走しており、タワーオブロンドンに至っては2019年スプリンターズSの覇者となった。
ワールズエンドは、父ロードカナロア×母リラヴァティ(母の父ゼンノロブロイ)。同産駒からは19年イベリス、22年ダノンスコーピオンと2頭の勝ち馬が出ており、前者においては12番人気という低評価を覆す勝利でもあった。阪神芝1600mは叔母シンハライトが16年チューリップ賞を勝った舞台でもあり、母を含めて重賞勝ち馬が並ぶ血統背景を鑑みれば、キャリア1戦でも即通用して不思議ないポテンシャルを秘めていそうだ。
アスクワンタイムは、父ロードカナロア×母ディープインアスク(母の父ディープインパクト)。上記ワールズエンドと同産駒となるが、キングカメハメハの直系は2021年に1~2着、2022年に1~3着と上位で固め打ちしていることも心強い。一方、昨年は同じ母の父となるオオバンブルマイが勝ち、3着にもショーモンが入線。また、全兄ファンタジストや全姉ボンボヤージ同様にスプリント重賞で結果を残していることも評価に値する。
オフトレイルは、父Farhh×母ローズトレイル(母の父Kingmambo)。父はあまり日本で聞き馴染みのない種牡馬だが、レース傾向からも13年ロッキンジSでの勝利実績を強調しやすく、King of Change、Fontteynと産駒からもマイルG1ウィナーが出ている。本馬自身もデビューから一貫して芝1600mを使われており、4戦して2勝、2着1回、3着1回と底を見せていない戦歴も申し分なく、日本競馬への適性の高さも折り紙付きだろう。
【血統予想からの注目馬】
⑨ワールズエンド ⑫アスクワンタイム ⑮オフトレイル
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