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いよいよ一年の総決算、有馬記念(24日、中山、GⅠ、芝2500メートル)がやってきた。ファン投票1位イクイノックス、2位リバティアイランドの名前はないが、今年も9頭のGⅠホース(うちドゥラエレーデは回避予定)を含む20頭が登録。年の瀬のグランプリにふさわしい好メンバーが顔をそろえた。
一昨年5着、昨年9着のタイトルホルダー(美浦・栗田徹厩舎、牡5歳)は今回がラストラン。今年は天皇賞・春で競走中止となったが、立て直した秋は産経賞オールカマー2着、ジャパンC5着と復調の兆しを見せている。過去2回の有馬はともに不利な外枠だった。日経賞を圧勝しているように舞台適性自体は高く、今年こそ好枠をゲットしてラストランで有終の美を飾りたいところだ。
3歳牡馬はクラシックホース2頭が参戦。日本ダービー馬タスティエーラ(美浦・堀宣行厩舎)は、菊花賞では勝ったドゥレッツァにうまく乗られてしまったが、しっかりと2着は確保して世代トップクラスの力を改めて証明した。3000メートルを考慮して、普段よりもじっくりと構える競馬をしたが、本来は器用に立ち回るセンスの良さがあるので、中山の2500メートルにも対応できそう。初の古馬相手でも2キロのアドバンテージがあれば、好勝負が見込まれる。
皐月賞馬ソールオリエンス(美浦・手塚貴久厩舎)は菊花賞で3着。結果的に少し距離が長かった印象だった。通算成績は【3・2・1・0】で4着以下がなく、中山の内回りでは皐月賞以外にも京成杯勝ちがあり、今回は新たに川田騎手を迎えて反撃の態勢は整っている。
昨年の日本ダービー馬ドウデュース(栗東・友道康夫厩舎、牡4歳)は、この秋3戦目で徐々に本来の走りを取り戻しつつある。道中の折り合いがポイントになるが、今回は主戦の武豊騎手がけがから復帰して手綱を取るのも心強い。中山は勝利こそないが、皐月賞3着、弥生賞ディープインパクト記念2着の実績があり、問題はないだろう。
スルーセブンシーズ(美浦・尾関知人厩舎、牝5歳)は、凱旋門賞4着からの帰国初戦になる。中山芝は【4・1・2・0】と全て馬券圏内と堅実。イクイノックスのクビ差2着と好走した宝塚記念時の池添騎手との再コンビでGⅠ初制覇を狙う。
天皇賞・春でGⅠ初制覇を飾ったジャスティンパレス(栗東・杉山晴紀厩舎、牡4歳)はその後も宝塚記念3着、天皇賞・秋2着と力をアピールしているのでチャンスは十分ありそう。
昨年の2冠牝馬スターズオンアース(美浦・高柳瑞樹厩舎、牝4歳)もその後、勝てないまでも前走のジャパンC3着など安定して走っている。
今年は3世代の日本ダービー馬が対決する点もみどころの一つ。その中で最年長のシャフリヤール(栗東・藤原英昭厩舎、牡5歳)はブリーダーズCターフ3着後、出走予定だった香港ヴァーズを主催者の体調チェックで出走許可がおりなかったため、ここに目標を変えてきた。今回は松山騎手との新コンビが決定し、現在は中山競馬場で調整中。百戦錬磨の底力は侮れない。
他に昨年の香港ヴァーズ優勝馬ウインマリリン(美浦・手塚貴久厩舎、牝6歳)、牝馬GⅠで好走を続けているハーパー(栗東・友道康夫厩舎、3歳)、一昨年2着のディープボンド(栗東・大久保龍志厩舎、牡6歳)などの登録がある。
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