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【天皇賞・春 われかく戦う】新装京都で最初のGI タイトルホルダーが史上6頭目の連覇へ

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【天皇賞・春 われかく戦う】新装京都で最初のGI タイトルホルダーが史上6頭目の連覇へ

中央競馬は今週から6週連続でGⅠ開催となり、30日には新装された京都競馬場で初のGⅠとなる天皇賞・春(芝3200メートル)が行われる。注目は、史上6頭目の連覇を狙うタイトルホルダー(牡5歳)だ。今年初戦の日経賞を8馬身差で圧勝するなど、長距離戦では現役屈指の存在。王座防衛への手応えを、管理する栗田徹調教師(45)=美浦=に直撃した。(聞き手・内海裕介)

――今年初戦の日経賞で連覇を達成

有馬記念(9着)の負け方が良くなかったので、ほっとしました。そのまま終わってしまう馬も多いですから。ああいう(不良)馬場が味方したところもあったと思います」

――昨年はクビ差、今年は8馬身差の圧勝


「調整過程が全然違いました。一昨年は有馬(5着)のあと、調整中に馬房で暴れて右後肢を傷めるアクシデントがあり、日経賞は使えるかどうかという感じで。今年は放牧先、帰厩後と非常に順調でした」

――昨年の有馬記念はらしさが見られなかった

凱旋門賞(11着)で苦しい競馬をして帰ってきて、放牧先でもカリカリした面が出ているということで早めに(美浦)トレセンに戻して、しばらく時計を出さずに心身のバランスを整える時間も取りながら調整して臨みました。態勢は整っていましたが、本当にいいときの状態には達していなかった。今思えば活気も足りなかったです」

――そんな大敗も引きずらなかった

「行きっぷりが前走はまるで違いました。有馬では1コーナーの入りがあれって感じで。メンバーが違うのもありますが、一番は本来の出脚が戻ったこと。ジョッキー(横山和騎手)も安心して乗れたと思います」

――気性面は以前から難しいところがある

「紙一重の部分はありますよ。去年の宝塚記念(1着)でも、返し馬で気難しさを出して立ち止まって動かなくなってしまって。(キングオブコージに騎乗していた)横山典騎手がうまく誘導してくれたおかげで、無事にゲート入りできたんです」

――中長距離でGⅠ3勝と名ステイヤーの地位を確立したが、ターニングポイントとなったレースは?


「走ると思わせてくれたのはホープフルS(4着)や皐月賞(2着)ですが、分岐点となったのはセントライト記念ですかね。(包まれる不利があり)力を出せずに13着に敗れましたが、もしあそこで大事に乗って安全策で勝っていたりしていたら、菊花賞(1着)でああいう風に(前に)出していく乗り方はさすがにできなかったと思います。あの敗戦が今につながっています」

――史上6頭目の連覇へ、19日の1週前追い切りは美浦Wコース6ハロン80秒3-11秒2で動き、僚馬に半馬身先着

「レースが1週先なので、今のうちに負荷をかけるイメージで併せ馬でやったけど良かったですよ。ジョッキーもわれわれ厩舎サイドと同じ感想で、追い切りの前の(準備運動の)ハッキングの時点から良かったと言ってくれました。レースまで、トラブルなく持っていけたらいい」

――今年は新装京都が舞台

「やってみないと分からない部分でしょう。去年は引っ張る馬がいたことで、結果的に速い時計になったものなので」

――阪神→京都での変則連覇へ、ファンの注目も高い

「厩舎にも手紙が届いたり、インスタグラムで取り上げてもらったりと本当にファンが多い馬で、われわれもそれを励みにさせてもらっています。期待に応えたい気持ちは強いですが、まずは力を出せる状態で送り出したい。そうすればおのずと結果も出ると思います」

■栗田 徹(くりた・とおる) 1978(昭和53)年3月16日生まれ、45歳。千葉県出身。2003年4月に美浦・萩原清厩舎で厩務員となり、同年5月から栗田博憲厩舎の調教助手に。11年に調教師免許を取得し、同年開業。19年プロキオンSアルクトス)でJRA重賞初制覇。24日現在、JRA通算3001戦239勝(うちGⅠ3勝を含む重賞8勝)。


★史上6頭目の連覇へ

かつて天皇賞には優勝した馬は再度、出走できない勝ち抜け制度があった。再挑戦が可能となったのは1981年からで、以降、前年に天皇賞・春を制して翌年、再度出走した馬は12頭。連覇したのは91→92年のメジロマックイーンから2019→20年フィエールマンまで5頭いる。ちなみに81年以降で前年阪神、翌年京都だったケースは94年(勝ち馬ビワハヤヒデ)、95年(同ライスシャワー)の1度だけ。

★ここが違う京都と阪神

距離こそ同じ3200メートルでも、阪神と京都は大きくコース形態が異なる。阪神は4コーナーから緩やかな下りで、ゴール前が高低差1・8メートルの急な上り坂。京都は直線が平坦な代わりに、向こう正面途中から上り、3コーナーを頂点に長い下り坂となる。2度の長い上りと下りで、いかに体力を温存できるかが、まず勝敗の鍵を握る。豊富なスタミナに加えて、最後にもうひと伸びできる切れ味も求められる。






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