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この手の長距離GⅠは世界的に見ても時代外れだと思うが、やっぱりオッサンにとってはワクワクする。強い馬が強い競馬をするのが見たい。
本命はディープボンドだ。3歳春に裏街道の重賞(京都新聞杯)勝ち。秋の3冠目・菊花賞で好走とキズナ牡馬によくある優等生タイプだと思っていたが、4歳になって阪神大賞典を制覇。さらに仏遠征を経て有馬記念2着、阪神大賞典連覇とこれまでのキズナ牡馬の概念に当てはまらない成長力を見せてきた。
母父父のダンシングブレーヴの爆発力、母母父のカコイーシーズの硬質さがいい意味で出たのかもしれないが、春天後の12R陽春S(ダ6ハロン)に半兄ダンケシェーン(父ヘニーヒューズ)が出走するように、長距離砲に出たのはビックリ。キズナ自身がビワハヤヒデやナリタブライアンを出したパシフィックプリンセスの牝系出身でもあり、距離をこなせる部分があって不思議はないが、とにかく阪神の長距離戦なら一番信頼がおける。
相手はタイトルホルダー。やっとこさという感じだった前走よりもだいぶ相手が強化されるが、状態はアップしているうえ、前に行って抜かせない根性はドゥラメンテ産駒らしさでもあるといえそうだ。母系はモンジュー直仔のモティヴェイターに、底力のあるミルリーフにつながるシャーリーハイツ。長距離の消耗戦になれば確実に浮上してくる血だ。ともに出走する半姉(メロディーレーン)にアイドル的な人気ではかなわないだろうが、スケール感などは数倍アップしており、好勝負は確実だ。
3番手にテーオーロイヤル。キンカメ系のなかでも早々に引退したリオンディーズの仔は、短距離向きだろうと勝手に思い込んでいたが、こんな長距離をこなす産駒が出るとは意外。母がマンハッタンカフェ×クリスエスで距離に対する適性はありそうだし、パイロとのかけ合わせではダート重賞2勝のメイショウハリオを出すなど優秀な母親。ダイヤモンドS勝ちからの臨戦がやや気にかかるが、全体でヘイルトゥリーズン5×5×6のクロスを持ち、爆発力はありそうだ。
4番手にマカオンドール。阪神ならという期待を抱かせるゴールドシップ産駒。前走は案外だったが、巻き返せるのも父のいいところを受け継いでいればこそだ。(夕刊フジ)
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