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【われかく戦う】アルクトス栗田師自信「東京のマイル一番合う」

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【われかく戦う】アルクトス栗田師自信「東京のマイル一番合う」

 いよいよ2021年のJRA・GIが開幕!! 今週はダート界のマイル王決定戦、フェブラリーSが東京競馬場で行われる。大混戦ムードの中で注目されるのが、アルクトス(美浦・栗田徹厩舎、牡6歳)。昨秋の交流GI南部杯をダート1600メートルの日本レコードとなる1分32秒7で制した実力馬だ。管理する栗田徹調教師(42)に6歳を迎えての充実度、久しぶりとなる中2週のローテーションなどについて聞いた。 (取材・構成=板津雄志)

 --前走の根岸S4着を振り返って

 「根岸Sを使ってフェブラリーSが目標だったので、結果うんぬんよりも使ってから上がり目があるようにしたかった。だから帰厩はいつもより遅く、調教もあまりやっていなかった」

 --斤量59キロも楽ではなかった

 「斤量も少し響いたかもしれないね。競馬も直線で進路を探す状況で、トップスピードに乗るまでに時間がかかるこの馬にとっては持ち味が生きない形だった。それでも、久しぶりの1400メートルにも対応するセンスを見せて(0秒2差と)差のない4着。次につながる内容でGIへの見通しが立った」

 --中2週の臨戦過程は2年8カ月ぶり(注)になるが、このローテを選んだ理由は

 「以前はレース後の馬体の回復、特にトモ(後肢)の回復が遅かった。それが昨夏のエルムS(6着)の後から回復が早くなり、次に向けていい形で向かえるようになった。今なら、このローテでも行けるだろうと。根岸S後の様子は、南部杯を勝った後よりも元気だった」

 --中間の雰囲気は

 「レース後は1週間ほど楽をさせてケアし、土日に動かし始めた。(11日の)1週前追い切りもいい動きだったよ」

 --その1週前追い切りは美浦南Bコース(ダート)で、5ハロン70秒1-13秒4を馬なりで計時

 「Wコースの走りがあまりうまくないし、そこでバランスを崩したくないので、ダートでやった。無理はしなかったけど、使って前進気勢が出てきた。いい時の、飛ぶような軽い走りで、スピード感がなくてもそれなりに時計が出ている。根岸Sを使っていい方向に向かっているし、当週の追い切りには田辺(騎手)に乗ってもらう」

 --厩舎の重賞Vのほとんど(JRA、地方を含めて4勝のうち3勝)が田辺騎手とのタッグ

 「田辺は、アルクトスに関しては最初の頃(3歳)から乗っているから、いい時も悪い時も知っているし、先に向けて馬を育ててくれている。前走の根岸Sも本番を見据えて乗ってくれた。話もしやすく、厩舎のスタッフとも考えを共有できているし、厩舎の一員みたいな感じ。たまに生意気を言うこともあるけど(笑)」

 --昨年のフェブラリーSは9着

 「あの時は(スタートから)他馬と競り合う形になってしまったからね。(本来は)どんな競馬でもできるセンスのいい馬で、控える競馬も馬混みも問題ない。1年前と比べて体質が強化され、体幹も良くなった。今回は臨戦過程が違う。根岸Sを挟めたのは(いい状態に持っていく上で)大きい」

 --今回はJRA・GI初制覇がかかる

 「アルクトスにとっては、東京のマイルが一番合う。チャンスなので勝ちたい」



 ■栗田 徹(くりた・とおる) 1978(昭和53)年3月16日生まれ、42歳。千葉県出身。厩務員、調教助手を経て2011年に調教師免許を取得し、同年3月に美浦で厩舎を開業。開業初年度にシェアースマイルで交流GIIIエーデルワイス賞を勝利。昨年は交流GI南部杯アルクトスで制した。JRA通算2407戦184勝。重賞は19年プロキオンSアルクトス)、20年ファルコンSシャインガーネット)の2勝(15日現在)。義父は栗田博憲元調教師。



 【注】アルクトスにとって、中2週は2018年6月10日の3歳上500万下(1着)→同30日の猪苗代特別(1着)が最後。その後は適度にレース間隔をあけて使われており、もっとも短かったのが19年4月20日のオアシスS(1着)→5月25日の欅S(1着)の中4週。



 ★南部杯で1分32秒7…アルクトスが昨年の南部杯(盛岡)でマークした1分32秒7は、ダート1600メートルの日本レコードタイム。JRAのレコードは、2001年の武蔵野S(東京)でクロフネがマークした1分33秒3になっている。ただ、東京競馬場は02年から03年にかけて馬場改修工事を行い、ダートは最後の直線が466・6メートルから501・6メートルに変更されるなど新コースとなったため、レコードタイムも一新された。そのため、現在の東京ダート1600メートルのコースレコードは、16年武蔵野Sタガノトネールがマークした1分33秒8。クロフネのタイムはコースレコードではないものの、JRAレコードとしては残っている。



 ★今年は無観客…昨年のフェブラリーS当日(2月23日)は、JRAで一般ファンが制限なく入場できる通常開催が行われた最後の日でもあり、東京競馬場には5万985人が詰めかけた。その後、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、翌週から無観客開催に。10月10日から制限つきで入場が再開されたが、今年1月に2度目の緊急事態宣言が発出されたため、対象の都府県の競馬場(中山、東京、中京、阪神、小倉)では再び無観客開催となっており、今年のフェブラリーSは無観客で行われる。

フェブラリーSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

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