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【安田記念】アーモンドアイ・国枝師を直撃!

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【安田記念】アーモンドアイ・国枝師を直撃!

 ダービーが終わってもGIは続く。今週末は東京競馬場で上半期のチャンピオンマイラー決定戦、安田記念(6月2日、芝1600メートル)が行われる。GIホース7頭が出走する豪華版だが、注目は何といっても昨年の年度代表馬アーモンドアイ(牝4歳)。3月のドバイターフでGI5連勝を飾った女傑を管理する国枝栄調教師(64)=美浦=を直撃した。 (取材構成・漆山貴禎)

 --ドバイターフ優勝を振り返って

 「向こうの環境が良くて、着いてから体調がどんどん上がっていった。ワンターン(コーナー2回)が合ったし、ルメールも落ち着いて乗ってくれたね。負けちゃいけないということもあって、残り300メートル手前で先頭に立って押し切ってくれた。最後は詰め寄られたけど、いつもの後ろからの競馬なら同じ着差(1馬身1/4)でも見栄えは違ったはずだよ」

 --レース後の様子は

 「検体採取(ドーピング検査)所でまた(熱中症のように)ふらつくところがあった。体質なのかもしれないね。でも、秋華賞のあとよりはましだった。帰国してからは牧場でも順調に調整できたよ」

 --凱旋門賞への登録を見送ってここへ

 「いろいろなものを考えて、凱旋門賞(挑戦)はやめようということに。それで秋まで間隔があくので安田記念に行ってみようかということになった」

 --1週前追い切りはWコースで最先着

 「動きは問題なくいいね。カイバを食べているし、メンタルもどっしりしている。遠征の疲れは杞憂(きゆう)に過ぎないと思う」

 --1600メートルは桜花賞優勝以来

 「1600メートルでも2400メートルでも勝っているけど、競馬がしやすいのは2000メートル。ただ、マイルも3回使って対応できているし、府中なら心配するほどではないかな。あとはマイルのスペシャリストとの兼ね合いでしょう」

 --今春の東京芝ではレコードタイムが頻発

 「懸念するのはそこだよね。マイルで1分30秒台が出たし、上がり3ハロン33秒台が当たり前。そうなると、位置取りによっては届かない場合が出てくるかも。スタートで安めを売る(後手に回る)と、いかに(直線の長い)東京といえども挽回は厳しいかな」

 --同世代のダノンプレミアムと初対決

 「すごい馬だよね。競馬センスが高くて、レースぶりに危なげがない。こっちも(態勢を)きちっとして競馬をさせたい。注目度の高い馬が集まって“どっちが強いのか”というのは、ファンにとっても面白いと思うよ」

 --さらに力をつけていく可能性は

 「(力が)落ちてきてはいないし、まだ伸びしろがあるのかなと思っている。血統的にも(父の)ロードカナロアは古馬になってから強くなったし、(母の)フサイチパンドラもそうだったから。良くなってほしいところを言えばきりがないけど、(馬に)余計なお世話だと怒られちゃう(苦笑)。とにかく、いかにトラブルやけががなくやっていけるかだね」

 --女傑の今後には日本中が注目している

 「GIでずっと走ってきているし、おのずとレース(選択)は決まってくると思う。国内だけでなく、国外のGIもある。ここで勝つか負けるかによって、今後の路線選択も変わってくる。ファンにとっても、われわれにとっても、また次へと思わせるような夢が広がる結果になるといいね」

★復帰ルメール「自信しかない」

 アーモンドアイの主戦で、フランス出身のクリストフ・ルメール騎手(40)=栗東・フリー=は3週間の騎乗停止処分が解け、今週末に復帰する。アーモンドアイには1週前追い切りで騎乗し、「いつも通りのアーモンドアイでした。彼女に乗るときは、いつも自信しかありません」と絶大な信頼を寄せている。

 ヴィクトリアマイルノームコア(1着=5番人気)、オークスコントラチェック(9着=3番人気)、ダービーのサートゥルナーリア(4着=1番人気)とGIの有力馬の騎乗を棒に振っただけに、巻き返しに力が入っているのは間違いない。

★英国でも大人気

 UAEドバイで強さをアピールしたアーモンドアイは海外からの注目度も高い。英国のブックメーカー(公認の賭け請負業者)のbet365社も安田記念の賭けを募り、27日現在、アーモンドアイに8対13(1・62倍)=2つの数字を足して後ろの数字で割る=というオッズをつけている。こうした計算しにくいオッズは大本命馬ならでは。2番人気は7対4(2・75倍)のダノンプレミアムで、この2頭が抜けており、3番人気アエロリットは8対1(9倍)になっている。

国枝 栄(くにえだ・さかえ) 1955(昭和30)年4月14日生まれ、64歳。岐阜県出身。東京農工大卒業後、調教助手を経て89年に調教師免許を取得し、90年に厩舎を開業。99年スプリンターズSブラックホークでGI初勝利を飾り、2勝目が同馬での2001年安田記念。10年にはアパパネで牝馬3冠を達成した。27日現在、JRA通算7504戦864勝。重賞はGI15勝を含む47勝。

安田記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

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