【ズバリ!調教診断】ホープフルS 黄菊賞快勝のアノ馬が好感触!未勝利勝ち直後のヴィクトワールピサ産駒も侮れない!2018年12月28日(金) 10:00
ホープフルSの出走馬の追い切り内容について、1頭ずつ考察していきます。予想の際にお役立てください。
①ニシノデイジー
この中間は坂路と南Wを併用して丹念な乗り込み。2週前、1週前と2週続けて及第点の時計をマーク。今週の追い切りでもマズマズの反応を見せた。頭の高さとバラつき加減のフットワークは相変わらずだが、集中して走れている点は評価できる。動きを確認する限り、前走の反動やデキ落ちは感じられない。上位争いを意識できる状態とみる。
②ブレイキングドーン
今週の追い切りは栗東坂路で軽めの内容。とはいえ、中間の乗り込み量に不足はなく、1週前には栗東CWで長めからビッシリ攻めて好時計をマークしている。ゆえに、最終追い切りを調整色に留めたことは、順調であることの証左と判断したい。力を発揮できる仕上がりとみていいのではないか。
③キングリスティア
最終追い切りは栗東CWにて長めから終いを伸ばす内容。鞍上に強く促されると、併走相手の新馬を置き去りにした。一方で、1度使った割に気合乗りがもうひとつ。四肢の可動域も狭く、そのぶん前肢の出が窮屈に見えた。明確なプラス要素は窺えず、今回は様子見が正解とみる。
④ヒルノダカール
この中間は栗東CWと栗東坂路を交えて調整。1週前にCWで長めから好時計をマーク。坂路で行われた今週の追い切りでは、ラスト2F24秒0-12秒2の好ラップを悠々と記録した。凍結気味のグリップが利く馬場状態を差し引いても、評価されてしかるべき時計だ。息遣いに少し荒さが見られるが、許容範囲の部類。侮れない1頭と言えよう。
⑤サートゥルナーリア
月曜日に栗東坂路で行われた本追い切りでは、ラスト2F23秒8-11秒9のラップを余力残しで記録。全休日に刻んだものなので(本馬はG1特例)、額面以上の評価はできないが、9日と16日に坂路でほぼ同様のラスト2Fタイムをマーク。12日と19日には栗東CWでタニノアーバンシーを一蹴している。ゆえに、中間の調整過程についてはケチのつけどころがない。力を出せる状態とみる。
⑥ハクサンタイヨウ
この中間は南Wで調整されているが、1週前までの内容に特筆できるところは見当たらない。今週の追い切りでは、ラスト1Fこそ12秒台を記録したが、全体時計は平凡そのもの。動きについても、素軽さがなくスムーズさを欠く印象。良い意味での変化は窺えず、今回は見送りが賢明ではないか。
⑦ミッキーブラック
栗東CWで行われた1週前追い切りでは、軽快なフットワークを披露。栗東坂路に場所を移して実施した今週の追い切りでも前進気勢に満ちた走りを見せた。半面、鞍上の手ごたえの割にスパッと伸びてこない印象。本馬自身が併走馬の動きに合わせているようにも映る。前肢の掻き込みの力強さをみるに、決して調子は悪くないのだが……。良くも悪くも平行線といったところか。
⑧アドマイヤジャスタ
栗東帰厩後はCWと坂路を交えて入念に乗り込み、毎週のように好時計を記録。実質的な本追い切りとなった23日の坂路追い切りでも、推進力あふれる走りを披露した。ただ、23日の追い切り以降、時計を出したのは26日の15-14の1本だけ。本追い切りから間隔があくぶん、モチベーションを維持できるかどうかが焦点となりそう。当日の気配はしっかり確認しておいたほうがいいだろう。
⑨ジャストアジゴロ
1週前に南Wにて行われた併せ馬では、しっかり攻めている馬に対し、前半のビハインドを詰めて最後は前に出た。とはいえ、追い出してから加速がつくまでに時間を要している印象。強調できるようなものではない。今週の坂路追い切りのパフォーマンスも平凡で、明確な上積み要素は見受けられなかった。自己条件ならいざしらず、G1では割引が必要だろう。
⑩マードレヴォイス
使い込まれていることもあってか、坂路で行われた今週の追い切りは軽めの内容に終始。重心の低いフォームでスイスイと駆け上っている点は評価できるが、終いのラップが物足りない。上昇は感じられず、今回は苦しい戦いになるのではないか。
⑪ヴァンドギャルド
帰厩後は順調に調教を重ね、栗東坂路で行われた今週の追い切りでは活気に満ちた走りを披露した。全休日に実施(本馬はG1特例)したため、走破タイムは強調できないものの、ブレの少ないフォームとリズミカルな脚捌きは目を見張るものがある。舌を出している点は割引材料だが、雰囲気は決して悪くない。テンションをコントロールできれば、上位進出のチャンスは十分にある。
⑫タニノドラマ
今週の追い切りは栗東CWで実施。終いを伸ばす内容だったが、バネを感じる脚取りで駆け抜けた。一方で、鞍上の仕掛けに対する反応については微妙な線。鋭さに欠け、モッサリとした印象を受ける。この馬なりに順調なのかもしれないが、上積みを見込めるかどうかについては疑問符が付く。積極的には手が出ない。
⑬コスモカレンドゥラ
この中間は南Wと坂路の併用調整。字面だけをみると地味だが、超抜時計をバンバン叩いてくるタイプではないので、不安視する必要はない。南Wの最終追い切りでは、前進気勢に満ちた走りで、エジステンツァに追走先着。機敏な身のこなしでパスするさまは目を引くものがある。いい仕上がりで臨めるのではないか。
ウマニティ重賞攻略チーム |
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◆文句なしのデキ〔1〕ニシノデイジー
札幌2歳S、東スポ杯2歳Sを勝っている実績最上位の重賞2勝馬は、キャンターで坂路を2本登坂して前日調整を終了。元気いっぱいで気配は文句なしだ。「雰囲気がすごくよくなって、馬が走りたがっている感じで何の問題もない。皐月賞と同じ(芝2000メートルの)舞台だし、ここで結果が出れば来年が楽しみになる」と高木調教師はGI取りに力を込めた。
◆キッチリ仕上げ〔4〕ヒルノダカール
ヴィクトワールピサ産駒で底を見せていない伏兵は、午後4時25分に到着した。「輸送はおとなしかったし、着いてからもカイバを食べている。レース間隔を取ってきっちり仕上げてきているし、楽しみはあるね」と大久保厩務員は好感触。
◆最速GI制覇へ〔3〕キングリスティア
史上最速デビュー13日目でのGI制覇がかかるベルシャザール産駒は、午後4時27分に中山競馬場に到着。馬房では何度もいなないていた。瀬戸口助手は「輸送中はおとなしかったですし、特に問題なく来ています。前走はそんなに仕上げていなかったけど、時計も優秀で驚きました。楽しみですね」と力を込めた。
◆重賞2着から逆襲〔2〕ブレイキングドーン
関西馬で一番乗りの午後0時27分に中山入り。白鳥助手は「輸送が得意ではないので6時発で。テンションも上がらずにすんだ」と安心。「馬体は締まってきた。前走は普段着けないメンコを着けて反応が悪かったので、今回はゲート裏で外す。順調だし楽しみ」と重賞2着からの逆襲を期す。
◆距離延長は歓迎〔6〕ハクサンタイヨウ
今回が6走目と豊富なキャリアを積んでいる1勝馬は、南Aコースでキャンターを1周半。追い切り後の気配も良好だ。「体調が上がっている感じで、感触もずいぶんといい。トモ(後肢)にまだ緩さはあるが、距離が延びた方がいいタイプ。どこまで頑張ってくれるかな」と藤井助手は好調さを伝える。
◆中山輸送の経験〔7〕ミッキーブラック
芙蓉Sで中山への輸送は経験済み。午後4時7分に決戦の地に着いた。「前走は当日輸送で戸惑っていたけど、今回は1泊だし落ち着いて臨めれば」と平井助手。この舞台でただ1頭のV実績。「残り1000メートルから自分のリズムで動いていければ」とレースをイメージしていた。
◆お任せルメール〔8〕アドマイヤジャスタ
新種牡馬の父に初GIを贈るべく、午後4時18分に到着。倉ヶ崎厩務員は「輸送中もおとなしかった。カイバは朝も食べてきて、今も食べている」と食欲旺盛ぶりに笑み。「有馬記念を勝った(8)番に、2着の緑枠。そういうのも大事やしな。具合は良さそうだし、あとはルメール騎手にお任せ」と全権委任だ。
◆右回り問題なし〔9〕ジャストアジゴロ
鞍上に田辺騎手を迎えて金星を狙う。レース前日は、北の角馬場で軽めのキャンター調整。牡馬にしては、きゃしゃな体つきだが、元気いっぱいで、動きははつらつとしている。「追い切った後も変わらずいつもの雰囲気ですね。初めての右回りでも問題ないし、この馬のリズムで走ってくれれば…」と大和田調教師。
◆陣営「いい感じ」〔10〕マードレヴォイス
どんな流れでも、しまいは確実にひと脚使えるのが武器だ。追い切り翌日の木曜(27日)は軽めの運動を行った。「スローの瞬発力勝負だと厳しいですが、見せ場ぐらいは作ってほしい。前走から間隔は詰まっているけど、疲れはなくいい感じで来ています」と高木助手は順調さを伝えた。
◆「良馬場がいい」〔11〕ヴァンドギャルド
午後4時32分に現地入りし、引き運動で関節をほぐした。「渋滞があったけど、少し汗ばんだ程度で問題はない。中間は精神面に注意して前走よりも落ち着いているし、気合乗りもいい具合」と藤野助手。好天予報に「それは良かった。切れ味があるので良馬場の方がいい」と能力全開を見据えた。
◆松田厩舎V2だ〔12〕タニノドラマ
昨年のタイムフライヤーに続き、連覇を狙う松田厩舎。1戦1勝のタニノギムレット産駒は、午後4時7分に到着。黒野助手は「おとなしい馬で、ストレスは感じてませんよ。1度使ってシャキッとしてきたし、上積みは大きいと思います」と楽しみな様子だった。
◆「今後占う」一戦〔13〕コスモカレンドゥラ
今年3月に開業した田中博厩舎のGI初挑戦となる。北の角馬場で軽めに調整してから、ゲートで駐立などの確認を行った。「オンオフの切り替えができて、雰囲気もいいですね。まだ強いところと戦っていないので、ここでどれぐらいやれるのか。馬の体調が上がっているので、今後を占う意味でも楽しみはあります」と田中博調教師は力を込める。
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