2022年12月11日()シャティン競馬場 芝1200m

レース結果 ~香港スプリント 2022~

  • 出走予定馬
  • 出馬表
  • レース結果



馬名 性齢 負担重量
(kg)
騎手 調教師 オッズ 人気
1 1 10    ウェリントン セ6 57.0 R.ムーア R.ギブソン 5.0 3
2 12 6    サイトサクセス セ6 57.0 C.ルメール J.サイズ 67.3 10
3 2 11    スカイフィールド セ6 57.0 B.シン C.ファウンズ 42.0 8
4 11 9    クーリエワンダー セ5 57.0 L.カリー J.サイズ 191.8 14
5 13 14    メイケイエール 牝4 55.5 J.マクドナルド 武英智 4.8 2
6 4 3    ラッキースワイニーズ セ4 57.0 Z.パートン K.マン 2.7 1
7 10 13    コーディーセプスシックス セ4 57.0 S.デソウサ R.ギブソン 34.0 7
8 5 7    スーパーウェルシー セ7 57.0 C.ホー D.ヘイズ 97.9 12
9 7 5    ストロンガー 牡6 57.0 H.ボウマン D.ホワイト 100.2 13
10 6 2    ナランフレグ 牡6 57.0 丸田恭介 宗像義忠 7.4 5
11 9 12    デュークワイ セ7 57.0 H.ベントレー P.ング 50.2 9
12 3 8    ジャンダルム 牡7 57.0 D.レーン 池江泰寿 13.0 6
13 14 1    レシステンシア 牝5 55.0 J.モレイラ 松下武士 6.8 4
14 8 4    リムズコジオスコ セ5 57.0 D.ビーズリー D.マー 79.8 11

■払戻金

単勝1 500円
複勝1 220円
12 1,190円
2 990円
馬連1-12 11,460円
ワイド1-12 2,900円
1-2 1,840円
2-12 10,360円
馬単1-12 15,780円
3連複1-2-12 40,730円
3連単1-12-2 174,270円

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※レース結果・払戻金・オッズなどのデータは、必ず主催者(JRA)発行のものと照合してください。

最新出走予定馬情報 ~香港スプリント 2022~

香港スプリントで5着だったメイケイエール(栗・武英、牝4)が、来年の高松宮記念(3月26日、中京、GⅠ、芝1200メートル)に直行することが13日、分かった。武英調教師は「ジョッキー(マクドナルド騎手)も『勝てる、勝てる』と言ってくれて、能力は通用しそうだな、というのを再認識できました。直行でいくのが間隔的にもちょうどいいと思います。レース後の息の入りも良かったです」とGⅠ初制覇へ力を込めた。主戦の池添騎手は、11月26日の阪神で落馬負傷。早期復帰を目指しており、武英師も「(復帰が間に合えば)当然、池添騎手にお願いします」とコンビ復活を望んでいた。

香港スプリント10着ナランフレグは連覇の懸かる高松宮記念へ直行が濃厚12月13日(火) 11:10

11日の香港スプリントで10着に敗れたナランフレグ(美・宗像、牡6)は、連覇の懸かる高松宮記念(3月26日、中京、GⅠ、芝1200メートル)に直行する公算が大きい。宗像調教師が13日に明らかにした。指揮官は「向こう(香港)の短いところの馬は強いですね。何もさせてもらえない感じでした」と完敗を認めたうえで、「(高松宮記念の)前哨戦を使うとなると、年明けすぐに始動ということになりますから。休ませて(本番に向けて)整える感じになると思います。また来年頑張ってもらいましょう」と前を向いた。

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【香港スプリント】ウェリントンがGI・4勝目 メイケイエールは5着まで12月12日(月) 04:50

〈GI香港スプリント=12月11日・香港シャティン〉

中団で脚をためたライアン・ムーア騎乗のウェリントン(香港=リチャード・ギブソン厩舎、騸6歳)が4コーナーで外を回って脚を伸ばし、前で粘り込みを図るサイトサクセスを差し切った。これでチェアマンズスプリント連覇、クイーンズシルヴァージュビリーCに続くGⅠ・4勝目。

日本馬は4頭が出走したが、大外枠から一旦は先頭に並びかけたメイケイエールが5着で最先着。高松宮記念勝ちのナランフレグは10着、スプリンターズSジャンダルムは12着、レシステンシア13着という結果だった。

◆ルメール騎手(サイトサクセス2着)「スタートが良かったので、冷静に走ることができました。スローペースだったので、最後まで頑張ってくれました」

◆マクドナルド騎手(メイケイエール5着)「馬はよく走ってくれましたが、残念な結果でした」

◆丸田騎手(ナランフレグ10着)「スタートもよく出てくれて、レースの中盤まではいいリズムでしたが、最後は少し伸びあぐねました」

◆レーン騎手(ジャンダルム12着)「最初に行き脚がつかず、いいポジションを取ることができなかったので、最後は伸びを欠いてしまいました」

◆モレイラ騎手(レシステンシア13着)「馬場の状態をよく把握している地元馬にいいポジションを取られ、ベストなレースができませんでした」

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【香港スプリント】香港のウェリントンがV 日本馬はメイケイエールが5着12月11日() 18:51

12月11日の香港・シャティン5Rで行われた「第24回香港マイル」(3歳以上オープン、GI、芝・右1200メートル、定量、14頭立て、1着賞金1368万香港ドル=約2億4624万円)は、ライアン・ムーア騎手とコンビを組んだウェリントン(騸6歳、香港=リチャード・ギブソン厩舎)が差し切った。タイムは1分8秒76(良)。

3/4馬身差の2着は積極策から粘り込んだサイトサクセス。さらにクビ差の3着にスカイフィールドが入り、4頭が参戦した日本馬はメイケイエールの5着が最高だった。

レースはシンガポールの快速馬リムズコジオスコがハナを切ったが、サイトサクセスがこれをマーク。ストロンガーなどが好位につけたが、大外枠からのスタートとなったメイケイエールが押さえ切れない手応えで3番手へ進出する。一団となって直線に向くと、中団の後ろにいたウェリントンがスムーズに外へ出して末脚を伸ばし、粘るサイトサクセスを鮮やかに差し切ってV。2、3着にも地元馬が入り、香港馬が改めてスプリント界での強さを示した。日本馬はメイケイエールが5着、ナランフレグが10着、ジャンダルムが12着、レシステンシアが13着だった。

香港スプリントを勝ったウェリントンは、父All Too Hard、母Mihiri、母の父More Than Readyという血統のオーストラリア産馬。通算成績は19戦12勝。GIは2021年チェアマンズスプリントプライズ、クイーンズシルバージュビリーカップ、22年チェアマンズスプリントプライズに次いで4勝目。香港スプリントはリチャード・ギブソン調教師が初勝利。ライアン・ムーア騎手は2020年ダノンスマッシュに次いで2勝目。

◆ジェームズ・マクドナルド騎手(メイケイエール 5着)「彼女は本当によく走ってくれた」

宗像義忠調教師(ナランフレグ 10着)「追走している間に消耗してしまったのかな。直線でガツンとくるところがなかった。馬場が重かったのか、脚を使わされました」

池江泰寿調教師(ジャンダルム 12着)「ゲートを出なかったですね。思ったよりポジションも後ろになってしまいました。ジョッキーも腹をくくって直線勝負をしてくれたけど…。手応えはあったんですが、他の馬に前に出られたときに気持ちが続かなかった。仕方ないですね」

◆ジョアン・モレイラ騎手(レシステンシア 13着)「地元の馬に対して、自分の良さを出せませんでした」

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【香港スプリント】ウェリントン(香港)が優勝、メイケイエールは5着に敗れる12月11日() 16:00

12月11日の香港シャティン競馬場で行われた香港スプリント(G1)(芝・右1200m)は、香港のウェリントン(セ6歳、R Gibson調教師)が勝利した。

ウェリントンは通算13勝、G1は4勝目。

2着サイトサクセス(香港)、3着スカイフィールド(香港)と香港勢が上位を占めた。
日本勢は、メイケイエール5着、ナランフレグ10着、ジャンダルム12着、レシステンシア13着。

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【香港国際競走1R】武豊騎手は地元馬に騎乗して12着12月11日() 15:05

武豊騎手(53)=栗・フリー=が11日、シャティン競馬場で香港国際競走デーの1R・ビューティージェネレーションC(芝1400メートル)で、フォーエバーフォルクス(騸4)に騎乗。後方追走から直線でも伸びきれず、14頭立ての12着だった。同騎手は8R・香港C(芝2000メートル)でジャックドール(栗・藤岡、牡4)に騎乗する。

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【香港国際競走2R】ルメール騎手がV「大変うれしく思います」12月11日() 15:04

クリストフ・ルメール騎手(43)=栗・フリー=が11日、香港国際競走デーの2R(芝1200メートル)で、マイティストライド(騸4)に騎乗。好位で手応え良く運ぶと、先頭で直線に向いて押し切った。ルメール騎手は「勝つことができて、大変うれしく思います。能力がありますね」と評価した。

同騎手は7Rの香港マイルシュネルマイスター(美・手塚、牡4)とコンビを組む。

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【香港スプリント】玄人はラッキースワイニーズに期待!世界各国競馬記者4名の直前予想12月11日() 14:56


12月11日(日)にシャティン競馬場で開催される香港国際競走。当記事では香港に集った世界各国の記者4名にレース予想を提供していただいたので公開します。皆さんの予想の参考にお役立てください。

Franco Castelfranchi
Trotto & Turf(イタリア)
◎④ラッキースワイニーズ
○⑥ナランフレグ
▲①ウェリントン

Bob Kieckhefer
BLOOD HORSE(アメリカ)
◎④ラッキースワイニーズ
「地元の上がり馬の成長力とパートン騎手の手腕に期待したい」
○⑭レシステンシア
▲⑥ナランフレグ
「タフなレースへの耐性がありそうな馬」

Neil Morrice
PA Media(イギリス)
◎①ウェリントン
「ゲート番号が10番というのは少しリスクがあるかも知れないね」
○④ラッキースワイニーズ
▲⑭レシステンシア

Katherine Ford Cailler
Equidia TV(フランス)
◎④ラッキースワイニーズ
「パートン騎手は期待できるはず」
○①ウェリントン
▲⑥ナランフレグ
「④ラッキースワイニーズと①ウェリントンは実力伯仲じゃないかな?」

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【有名人の予想に乗ろう!】香港スプリント2022 日本勢は精鋭4騎の布陣!制すのは!?12月11日() 10:30

※当欄では香港スプリントについて、競馬好きとして知られる芸能人、著名人の皆さんの予想を紹介していきます。迷ったときは彼らの予想に乗るのも手。参考になさってください。


【船山陽司】
注目馬
⑨デュークワイ

【田中歩】
注目馬
①ウェリントン



ウマニティ重賞攻略チーム

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【香港スプリント】前日調整 ジャンダルムの池江師「いい状態です」12月10日() 18:50

今年のスプリンターズSを制したジャンダルム(栗東・池江泰寿厩舎、牡7歳)は、オールウエザーコースを1周。軽やかな脚取りで駆けた。池江調教師は「いい状態ですね。どういうペースになるのか分からないですが、どちらでも対応できそうです。あとは(レーン)ジョッキーが対応してくれるでしょう」と全権委任だ。

高松宮記念覇者でスプリンターズS3着のナランフレグ(美浦・宗像義忠厩舎、牡6歳)は、オールウエザーコースを1周し、小気味いい脚取りを見せた。宗像調教師は「馬は落ちついていて、いい状態だと思います」と納得の表情。

重賞6勝の人気馬メイケイエール(栗東・武英智厩舎、牝4歳)はオールウエザーコースでキャンター。素軽い脚さばきで駆け抜けた。武英調教師は「非常にいいと思います。落ち着いていて、体も思っていた通りに仕上がりました」とうなずいた。

安田記念11着以来のレシステンシア(栗東・松下武士厩舎、牝5歳)は角馬場で40分の乗り運動を消化して、決戦に備えた。松下調教師は「去年より(体に)張りがあっていい状態ですね。周りの馬もスタートが速いでしょうし、いい位置で競馬ができれば」と力を込めた。

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厳選コラム ~香港スプリント 2022~

香港カップ(シャティン芝2000m)
さてさて、香港国際競走の華、香港カップです。この10年間に日本勢が5勝、ウインブライトノームコアラヴズオンリーユーと3連覇中、香港G1とはいえ自家薬籠中のレース。キーボードを叩いていて昨日公開までの3レース以上に胸が高鳴り、その反面で史上最強といっても過言でない日本馬5頭をこの目でシャティンのターフに躍動する姿を見られないことが残念でなりません。ずばり一言! 日本馬の上位独占は間違いなし! 香港での甘粕代三の代名詞、穏如泰山! 鉄板です!!

まず、パンサラッサ(牡5・矢作芳人厩舎)から。ツインターボ2世と見られていたパンサは今や日本勢の総大将です。中山記念快勝をステップにドバイターフに挑戦しました。レースを引っ張り直線でも一向にその逃げ足を衰えさせることなくゴール板を通過するまで矢作夫妻と手に汗握って声をからしたことが昨日のようです。その後の戦績は皆さんもご存じの通り。前走天皇賞(秋)は7番人気の低評価を嘲笑うように、そしてあのプリティキャストを彷彿とさせる大逃げ! プリティの再現を確信させた瞬間にイクイノックスに交わされましたが、勝馬との斤量2キロ差を考えれば勝ちに等しい2着と言って差し支えありません。

シャティン芝2000mは直線が430mと短く、2015年にエイシンヒカリが逃げ切っているように先行馬有利。エイシンとパンサを比べれば月と鼈とまでは行かないまでも三役と前頭ほどの違いはあります。他に逃げ馬はおらず、パンサが自分のペースで逃げられれば後続はなし崩しに足を使い、レースの焦点はパンサが勝つか負けるかではなく着差をどれだけつけられるか、その一点にあります。

パンサの次に評価したいのがジャックドール(牡4・藤岡健一厩舎)。実はジャックドールのオーナーさんに香港渡航を誘われていたのですが、オーナーさんも私同様、ワクチン未接種のため断念。オーナーさんの社員さんが代わりに応援に行っていらっしゃいます。ジャックはスーパーG2札幌記念で強烈な逃げから先行へと脚質転換に成功。天皇賞(秋)では◎を打ちましたが、直線で不利があって4着と涙を飲みました。でも香港での予想では4連単勝負だったので大いに懐を潤してくれたんですよ。香港カップでは天皇賞(秋)同様3~4番手からパンサを追う形になりますが、シャティンの芝コースは府中よりも時計一つ以上遅く、札幌よりもやや遅い馬場。このコースのアドバンテージはパンサよりもジャックでしょう。香港では日本馬のオッズが日本以上、特にジャックは抜け目になる可能性高く、単複をちょっと買っておきたい気分です。

日本勢3番手はいずれ菖蒲か杜若、悩みは尽きません。横一線もいいところなのですが、私の馬券戦術、秋の第一条にカタカナ騎手3馬身があります。日本人騎手には申し訳ないのですが、欧州、大洋州で鍛えられてきた日本のぬるま湯競馬でぬくぬくと生きてきた日本人騎手がいくら鯱鉾立ちしても叶うものでないことは秋の一連のG1が証明している通りです。故障から復帰し引退を決意、その雨のラストライドツアーで香港に舞い戻った雷神、J.モレイラがラストランの手綱を執ることになったレイパパレ(牝5・高野友和厩舎)、調教師試験に合格し引退の決まった福永祐一から英国の名手、W.ビュイックに手が代わったジオグリフ(牡3・木村哲也厩舎)が横一線。復調著しくともカタカナ騎手ではないダノンザキッド(牡4・安田隆行厩舎)は一段下とします。

日本勢5頭を脅かせるのは地元香港昨季のダービー馬にして準三冠のロマンチックウォリアー(セ4・C.シャム厩舎)と世界の名伯楽、A.オブライエンが送りこんできた刺客、オーダーオブオーストラリア(牡5)。ロマンティックは4歳クラシック三冠の後に外国馬不出走ながらクイーンエリザベス2世カップまでぶっこ抜くという離れ業を演じて香港中距離界に敵がいないことを証明しています。今季節復帰の前哨戦、ジョッキークラブカップを不利な大外枠を引きながら快勝。本番では3~4番手からパンサに襲い掛かかり、ジャックと追い比べになります。レイパパレジオグリフの日本勢3番手以上、ジャックより若干下の評価をしたいと思います。

そしてエイダンの秘密兵器、オーダーは昨年のブリーダーズカップ・マイルを1分33秒73の好時計で快勝しているように香港ヴァーズのストーンエイジ同様、北米の芝コースの適性あり。シャティン芝も全く問題ありません。日本勢3番手と同様と見ました。

パンサラッサを中心にジャックドール→ロマンティックウォーリアー→レイパパレジオグリフダノンザキッドという番付になりますが、さてこれをどう3連単、4連単に落としこむか、眠れぬ夜が続きそうです。甘粕代三畢生の予想は10日(土)夜公開、ご期待下さい。

★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

【香港国際競走2022】レース展望③<香港マイル>香港馬2強に日本馬2強が踏破を図る、という図式

香港マイル(シャティン芝1600m)
香港マイラー陣はスプリント陣とならび世界に屹立してきました。この10年間で香港スプリントは日本馬はロードカナリア連覇と一昨年のダノンスマッシュの3勝を許しましたが、香港マイルモーリスアドマイヤマーズの2勝のみ。日本馬にとってマイルの頂はスプリント以上の高みにあります。

この頂きに日本から昨年の3歳マイル王、シュネルマイスター(牡4・手塚貴久厩舎)、2019年の2歳マイル王、サリオス(牡5・堀宣行厩舎)に今年の2歳マイル王、ダノンスコーピオン(牡3・安田隆行厩舎)、フランスでG1を勝ったオーストラリア馬のローズオブインディシーズ(牡4・A.ニーシャム厩舎)が登頂に挑みます。

今年はフルゲートに遥かに満たぬ10頭立てとなりましたが、香港マイルの頂が天に迫らんとしているからでしょう。その高き頂に蟠踞(ばんきょ)しているのが、日本にもその名が知れた香港三冠馬にして、このレース3連覇を虎視眈々と狙うゴールデンシックスティ(セ7・F.ルイ厩舎)です。香港デビュー以来、25戦22勝、負けた3走も負けに負けの理由あり。香港史上最強馬といって差し支えありません。
昨季は春のマイル王決定戦、チャンピオンズマイル(G1・シャティン芝1600m)を2馬身差で快勝して休養。今季は昨季と同じく前哨戦のジョッキークラブマイルから戦線復帰。ポン勝ちして王者の王者たる姿を見せてくれました。

これに続く香港第2の頂がカリフォルニアスパングル(セ4・A.クルーズ厩舎)です。この馬は私が最も親しくしている調教師、A.クルーズの管理馬。香港に渡航できなかったこの3年間、国際競走の前には日本馬の敵情偵察で電話をかけてきてくれるのですが、昨年も一昨年も国際競走に出走しない前に、「うちの厩舎には逸材がいる」と強調していたのがこの馬でした。
スパングルはトニーの期待に応えて昨年の4歳三冠シリーズの前に6戦して5つの勝ち星をあげ三冠に臨み緒戦のクラシックマイル2着、第2レグのクラシックカップを快勝、第3レグの香港ダービーは頭差2着と準々三冠の好成績を残します。その勢いを借りて昨季春のマイル王決定戦、チャンピオンズマイルでは絶対王者、ゴールデンの胸を借りると弱冠4歳馬ながら2馬身差の2着。香港マイラー陣に新星が現れたことを強く印象づけました。

今季は若馬らしく早めに仕上げて9月25日のセレブレーション・カップ(G3・シャティン芝1400m)で戦線復帰すると2馬身差の快勝。続くシャティン・トロフィー(G2・シャティン芝1600m)もダントツの1番人気1.3倍に応えてぶっこぬくと前哨戦で絶対王者の胸に再びぶつかっていきます。この前哨戦では休み明け連勝のスパングルが単勝1.6倍と目が高い香港競馬ファンは休み明けのゴールデンよりも高い評価を与えたのです。
スパングルは2度目の挑戦でも絶対王者の軍門に屈しましたが、着差は首! チャンピオンズマイルの2馬身差から大きく縮めて天の頂に迫って見せたのです。この馬の強みは強力な逃げにあります。これまでの13戦、ハナを譲ったことは一度としてなく、道中交わされたとしてもしぶとく逃げ残る。これで13戦全連対を果たしてきたのです。今年は10頭の小頭数、スパングル以外に逃げ馬は見当たりません。一方のゴールデンは中団かさらに後ろから直線勝負の馬、ペース次第では前走首差を逆転させることも十分可能と見ます。

この2強に続く香港第三の男がワイクク(セ7・J.サイズ厩舎)です。昨季スチュワード・カップではゴールデンにあっと言わせたクラッチヒッター。その裏返しで好走と凡走を繰り返すわけですが、前哨戦では2馬身3/4差の3着と2強には及びませんでしたが、4着には2馬身1/4としっかり力の差を見せました。4着モアザンディス(セ6・C.シャム厩舎)、エクセレントプロポーザル(セ6、J.サイズ厩舎)はこの着差では挽回は厳しく、2000mの前哨戦、ジョッキークラブカップ7着から路線を変更して香港マイルに臨むビューティージョイ(セ6・A.クルーズ厩舎)はいくらなんでも家賃が高すぎ、ここでは馬場掃除の評価しかできません。

対立の構図は香港2強いずれが高いか測りかねる最高峰に日本勢が踏破を図る、という形。連なる二つの高き頂から最も近い高みにいるのはラストランにメイチの仕上げで臨み、世界の盟主R.ムーアを鞍上に迎えたサリオスと見ました。日本の秋G1シリーズでカタカナ名騎手が上位を独占したことが物語るように日本の騎手と外国人、特に欧州競馬シーズン閉幕後、短期免許を取得して来日する世界の名手との技量差は歴然。マイルCSでは3着と惜しい競馬になってしまったR.ムーアは勝手知ったるシャティンのマイル戦で前走の雪辱に燃えているはずです。
これに続くのがシュネルマイスター。こちらもマイルCSは不本意な競馬、ここでは今春のドバイ遠征の経験が着てくるはずです。

香港2強に日本の2強がどこまで迫れるか、香港マイルの焦点はここに尽きます。いずれも人気を集めると思いますので、買い目を絞って3連単勝負が王道、私は香港で4連単で大勝負をかけ田園調布に家が建つ甘い夢を見ることにします。甘粕代三の渾身の予想は12日(土)夜公開、ご期待下さい。

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甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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【香港国際競走2022】レース展望②<香港スプリント>日本馬ではG1未勝利ながらメイケイエールを最上位に

香港スプリント(シャティン芝1200m)
あのロードカナロアが世界最強の香港スプリンター陣の牙城、香港スプリントの厚い壁を破って日本馬として初の凱歌を上げてから10年が経ちました。そのカナロアが連覇し、一昨年にはダノンスマッシュが鬨の声を上げて10年で3勝と日本のスプリンターも世界に通用することを証明しました。今年は何と、何と日本から史上最多の4頭が名乗りを上げています。

昨年このレース2着と涙を飲んだレシステンシア(牝5・松下武士厩舎)が雪辱にかけ、気性難を克服したメイケイエール(牝4・武英智厩舎)は初のG1に虎視眈々。今年の高松宮記念であっといわせたナランフレグ(牡6・宗像義忠厩舎)がもう一発を狙えば、あの名牝馬ビリーヴの子にして前走スプリンターズSで母子2代制覇を橋とげたジャンダルム(牡7・池江泰寿厩舎)は母の成し遂げられなかったこのレース制覇に狙いを付けました。頭数は史上最多、質的にも史上最高といって差し支えありません。

しかし、競馬は相手あってのもの。世界最強の香港スプリンター陣は、というとエアロベロシティ、ミスタースタニングなど世界レベルの強豪が引退し、世代交代の端境期の真っただ中にあります。香港勢の総大将格はチェアマンズスプリントプライズ一昨季、昨季と連覇したウェリントン(セ6・R.ギブソン厩舎)なのですが、今季は使い始めのプレミアム・ボウル(G2・シャティン芝1200m)では135ポンド極量を背負いながら圧勝し、その力を見せつけましたが、トライアルのジョッキークラブ・スプリント(G2・シャティン芝1200m)は1.9倍と圧倒的な一番人気に押されながら直線伸びを欠いて6着。謎の敗退にジョッキークラブは馬体検査を行いましたが何の異常は求められませんでした。本番までの間にどれだけ復調してこられるのか? 若干の心配を感じざるを得ません。

これに昨年のこのレースで単勝22倍の大穴をあけたスカイフィールド(セ6・C.ファウンズ厩舎)はその後勝ち星を上げられず、前走トライアルもいいところなしの8着。横綱、大関が不振とは我が国の大相撲もいいところですが、層の厚い香港スプリンター陣には必ず新星が現れます

それがトライアルを快勝したラッキースワイニーズ(セ4・K.マン厩舎)。芳紀まさに4歳と新星にふさわしく、昨季デビュー以来、シャティン1200mだけ使われて10戦7勝2着2回3着1回と着外なしの好成績。今季クラス1を快勝してプレミアム・ボウルでウェリントンの1馬身差2着、トライアルを快勝して香港スプリント制覇に大手をかけました。本番でも香港現地1番人気は必至でしょうが、モレイラなき後の香港リーディングジョッキー、Z.パートンが引き続き手綱をとる以上、恥ずかしい競馬のあろうはずもなし。この馬が中心と見ています。

この2頭以下は端境期らしく帯に短し襷に長し。トライアル上位の2頭、ラッキーパッチ(セ6)とデュークワイ(セ7)は今季新規開業の新人調教師、P.ングの管理馬。P.ングは私がかねてから親しかったPはPでもピエールではなくピーター・ング元調教師の子息で、父親によれば自信満々。父が果たせ勝ったG1制覇を叶えてくれる、とのこと。2頭は決して若馬ではありませんが、調教師の新星にも大いに期待したいところです。

このレースは日本馬対ウェリントン、ラッキースワイニーズ、ラッキーパッチ、デュークワイの対立構図は極めて拮抗している、と見ています。電撃の6ハロン故、枠の内外と一瞬の判断でレース結果は大きく変動します。枠順が決まってから最終的な判断をしますが、日本馬の中ではG1未勝利ながらメイケイエールを最上位と見ます。

7日現地から入った極秘情報では、あの気性難のメイケイが豪州の盟主、J.マクドナルドを背に全く難しいところを見せず馬場入り、軽快にキャンターを見せたとのこと。骨折のために香港渡航が出来なかった池添謙一騎手にはきつい言い方になりますが、彼とマクドナルドの間には3馬身以上の技量差があります。気性難さえ出さなければ、あのソダシの近親はソダシ以上の実力を発揮できるはず。頭すら霞んで見えてきます。日本馬グランドスラムの可能性、と前回書いたのは、この馬の存在があるからです。それも内外の有利不利が大きいシャティン芝1200m、枠順抽選会の結果が待たれるばかりです。

★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。

 
甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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【香港国際競走2022】レース展望①<香港ヴァーズ>日本勢2頭でワンツーは既に指呼の間にあり!

ウマニティ会員の皆さん、お久しぶりです。甘粕代三です。コロナ禍の下、香港を訪れることなく3年が経とうとしています。今年は香港ジョッキークラブから10月早々に招待が来て3年ぶりの香港、今年も強烈な布陣を敷いた日本勢の晴れ姿を見ることに期待満々でありました。航空券もジョッキークラブが手配してくれ、いざ香港へと勇んでいた途端のことでした。私は体質的にワクチンを打てず、その証明があれば香港入境は可能なのですが、ジョッキークラブは3回以上のワクチン接種証明が競馬場入場の条件。何度も折衝したのですが、最後まで首を縦に振ってくれず泣く泣く諦めたのでした。

香港ジョッキークラブのワクチン対策は香港特区政府よりも厳格、調教師でもパドックに入ることを禁じられていました。昨年の国際競走、今年春のチャンピオンズデイともトップ調教師のアントニー・クルーズが日本勢の敵情偵察に電話をかけてきてくれましたが、騎乗指示は携帯で騎手にしなかればならない、口取り写真にも加われないとこぼしていました。この12月、トニーからはまだ電話がかかってきていませんが、調教師ですらパドックに入れない状況に変化はないものと思われます。日本や欧州から遠征したオーナー、厩舎関係者も日本より格段に厳しいコロナ対策に腰を抜かすことでしょう。

トニー、そして香港を代表する騎手から調教師に転じ、既に目を見張る成績を上げているダグラス・ホワイトら旧知から直前には日本馬の定常偵察の電話がひっきりなしにかかってくることでしょう。その時には此方もホスト香港勢の敵情を詳細にとって皆さんの馬券購入のお手伝いをさせて貰います。

さあ世界競馬の祭典、香港国際競走(HKIR)2022の4レースが11日に迫りました。今年は日本馬14頭が名乗りを上げています。この14頭は正に史上最強の布陣! いまだなしえていないHKIRグランドスラム、4レース総舐めに大いなる期待が持て、体を香港に置けずとはいえ馬券は香港の友人に託して買うことは可能です。香港に行けぬ仇は香港の馬券購入で大発財! 億万長者になってやろうじゃありませんか!
さあ、今年も出走順に日本馬総なめを基本とした徹底分析を今日から毎日1レースずつ、レース前夜にはわが生涯に悔いなし、億万長者の夢の予想をお届け致します。先ずは香港ヴァーズから参りましょう!

香港ヴァーズ(シャティン芝2400m)
今年は12月5日現在で登録馬はフルゲート割れの10頭のみ。この涙ながらの小頭数には香港ステイヤー陣営は元々手薄であることに加え、欧州勢とて仏凱旋門賞、英チャンピオンズSでシーズン閉幕、A級馬は休養放牧に入ってわざわざ香港にまで足を延ばしてくるのはAダッシュ級ばかり、という変わることない香港ヴァーズの悲哀がそのものずばり反映されています。

このメンバーなら7歳とはいえ香港ヴァーズ2勝を挙げ、これまでグローリーに2勝をプレゼントして今回は香港ラスト騎乗に燃えているあの雷神、J.モレイラを三度鞍上に迎えるグローリーヴェイズ(牡7・尾関知人厩舎)、オールカマー日経賞で並みいる牡馬を蹴散らせた文字通り男勝りの牝馬、ウインマリリン(牝6・手塚貴久厩舎)の日本勢2頭でワンツーは既に指呼の間にあり! 日本勢にとってはタダ貰いと言ってもいいレースです。今年の4レースの中で最も自信あり!

さて日本勢2頭を迎え撃つ地元香港勢から見ていきましょう。セニョールトーバ(セ5・C.ファウンズ厩舎)、パンフィールド(牡6・A.ミラード厩舎)とも手薄な香港ステイヤー陣営では屈指の存在です。レーティング上位のセニョールは昨季クイーンズマザーメモリアルカップ(G3・シャティン芝2400m)を勝ち、重賞ウィナーの仲間入り。その次走は香港で数少ない2400mのG1でシーズン末のステイヤー決定戦、ザ・スタンダードアンドチャータード・チャンピオンズカップ3着と遜色ないステイヤーであることを証明。今季はシャティン・トロフィー(G3・シャティン芝1600m)から使い始めて6着、距離を伸ばしてササレディースパース(G2・シャティン芝1800m)で3着、前哨戦のジョッキークラブカップ(G2・シャティン芝2000m)で3着と名伯楽、C.ファウンズが本番を見据えて組んだローテーションを着々と歩んできています。
注目しなければならないのがセニョールのスピード能力です。香港の芝コースは年々時計が早くなってきていますが、シャティン・トロフィーでは1分33秒84、ササレディースパースでは1分46秒63、ジョッキークラブカップでは1分59秒56と日本より時計一つ以上遅いと言われた香港では破格の時計で3走を駆け抜けています。手薄、手薄と言われてきた香港ステイヤー陣に終に新星が出現した、そんな印象を強くしています。

続いてパンフィールドですが、騙馬が殆どの香港では珍しい牡馬、それだけではなくチリ産という変わり種。一昨季の香港ダービー3着からザ・スタンダードアンドチャータード・チャンピオンズカップを制覇して香港ステイヤーの頂点に立ちましたが、その後は2シーズンで9走、昨シーズン使い始めのシャティン・トロフィーを勝った以外、低迷を続けています。今季もセニョールと同じステップで本番に臨みましたが、復調の兆しは見えず、狙いづらい一頭です。

さらにもう一頭、バターフィールド(セ7・C.シャム厩舎)はブラジルG1勝ちのあと香港に移籍。2400mのG1、クイーンマザーメモリアルカップを一昨季に勝ってはいますが、その後は重賞入着がせいぜい、前走は条件戦でも着外。ここではいくら何でも家賃が高すぎます。

さて欧州勢です。今年の凱旋門賞タイトルホルダー惨敗、ジャパンカップでの欧州勢惨敗を受けて、欧州と日本は同じ競馬でも相撲とプロレスほどの差があることを改めて痛感致しました。タイトルホルダーでも勝てないなら日本調教馬は永久に凱旋門賞は勝てず、ジャパンカップには欧州は永遠に馬場掃除となるでしょう。しかし、香港は日本より時計一つ遅く、欧州勢にも付け入るスキがあります。それをどこで判断するのか? それはアメリカ芝競馬の適性です。

アイルランド、否! 世界一の名伯楽、A.オブライエンは欧州だけではなくアメリカ、オセアニアまでの主戦場に適性をみて愛馬を出走させています。今年香港に送り込んできたのがストーンエイジ(牡3)。エプソム・ダービー(G1・エプソム芝2410m)6着の後、大西洋を渡って米ベルモント・ダービー(G1・ベルモント芝2000m)、サラトガ・ダービー(G1・サラトガ芝1900m)と英米ダービーを3走。大西洋を再び一跨ぎして愛チャンピオンズS(G1、レパーズ芝2000.)、英チャンピオンズS(G1・アスコット芝1990m)と古馬に揉まれ、三度大西洋を渡ってブリーダーズカップ・ターフ(G1・キーンランド芝2400m)に挑戦すると古馬に揉まれて一段と逞しさをましたストーンは並みいる古馬を押しのけて2着と大金星! 欧州の重い芝、北米の軽い芝いずれもこなしてきたストーンは香港にうってつけで欧州勢力の筆頭は間違いなくこの馬です。
ただ、今年既に7走、それも大西洋を三度、今回は太平洋をまたにかけるわけですから3歳の若馬にどれだけお釣りが残っているのか、それだけが気がかりです。

それ以外の欧州勢には現時点では全く食指が伸びません。このレース日本馬2頭、これに香港馬1頭、欧州馬1頭の競馬。いずれも人気を集めていますから、買い目を絞り込んでどう3連単と4連単に落とし込むか、それに今から頭を悩ましているところです。

★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。

 
甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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過去10年の結果 ~香港スプリント 2022~

開催日 勝ち馬 性齢 調教国 タイム 騎手 調教師
2021/12/12 スカイフィールド セ5 香港 1.08.66 B.シン C.ファウンズ
2020/12/13 ダノンスマッシュ 牡5 日本 1.08.45 R.ムーア 安田隆行
2019/12/08 ビートザクロック セ6 香港 1.08.12 J.モレイラ J.サイズ
2018/12/09 ミスタースタニング セ6 香港 1.08.85 K.ティータン F.ロー
2017/12/10 ミスタースタニング セ5 香港 1:08.40 N.ローウィラー J.サイズ
2016/12/11 ビューティーオンリー セ5 香港 1:33.4 Z.パートン A.クルーズ
2015/12/13 ペニアフォビア セン4 香港 1:08.74 J.モレイラ P.オサリバン
2014/12/14 エアロヴェロシティ セン6 香港 1:08.57 Z.パートン P.オサリバン
2013/12/08 ロードカナロア 牡5 日本 1:08.25 岩田康誠 安田隆行
2012/12/09 ロードカナロア 牡4 日本 1:08.50 岩田康誠 安田隆行

歴史・概要 ~香港スプリント 2022~

香港スプリントは香港競馬年度シーズンの最初の短距離路線のGI競走でヨーロッパ、日本やオセアニアから一線級のスプリンターが多数出走するハイレベルな国際スプリント競走。1999年に芝1000mの国際リステッド競走として創設されたのが始まりで2002年に国際GIに昇格した。
2006年にグローバル・スプリント・チャレンジシリーズに参加し、その最終戦として開催。それに伴って、施行距離を芝1200メートルに変更。スタート地点も従来の直線コースからバックストレッチへ移動となり現在に至る。
2012年はロードカナロアが日本馬として初制覇。2020年にはダノンスマッシュが優勝している。

挑戦した日本馬 ~香港スプリント 2022~

ロードカナロア 1着/香港スプリント(2012年・2013年)
>>全競走成績を見る
血統
父:キングカメハメハ
母:レディブラッサム
成績
19戦13勝
6億6995万+1710万香港ドル
主な勝ち鞍
香港スプリント(GI)2012・2013
安田記念(GI)
スプリンターズS(GI)2012・2013
高松宮記念(GI)
日本、世界を圧巻する短距離王

 日本馬初の香港スプリントの制覇、そして連覇、日本競馬史上初のスプリントGI5勝を含むGI6勝など今や日本競馬史に残る名馬として数えられるロードカナロア。
 2歳12月の小倉競馬場でデビュー勝ちを収めるとジュニアカップ、500万下と2着。万全の乗り込みで立て直された復帰戦、ドラセナ賞を0.6差の圧勝で飾ると葵ステークス、京洛ステークス、京阪杯(GIII)、シルクロードS(GIII)と一気の5連勝を遂げ、一躍、短距離界の新星として注目を浴びた。特にスタートの出が悪く後方からのレースを強いられたシルクロードステークスでは直線で絶望的な位置からの豪快な差し切りで、レース後鞍上の福永祐一騎手は「今後の短距離界を背負っていく馬」と語った。
 初のGI挑戦となった高松宮記念では3着、函館スプリントS、セントウルSを2着と取りこぼしたロードカナロアだったが、続くスプリンターズSでは高松宮記念で後塵を拝したカレンチャンとの叩き合いを制し、レコードタイムで見事GI制覇を飾った。そして迎えた香港スプリント。レースでは先行集団で折り合い、直線で追い出されると力強く抜け出し、他馬を寄せ付けない完勝劇。これにより日本馬の香港スプリント初制覇、そして香港国際競走全制覇が達成された。「この馬が通用しなかったら、来年も再来年もないと思っていた。他の国でも通用する力がある」と鞍上の岩田騎手が手放しで絶賛する圧巻の内容であった。
 2013年は、高松宮記念(GI)、安田記念(GI)、スプリンターズS(GI)を制し、引退戦となる香港スプリント(GI)でも5馬身差の圧勝で連覇を飾った。

施行年馬名性齢騎手調教師着順
2022年メイケイエール牝4J.マクドナルド武英智5着
ナランフレグ牡6丸田恭介宗像義忠10着
ジャンダルム牡7D.レーン池江泰寿12着
レシステンシア牝5J.モレイラ松下武士13着
2021年レシステンシア牝4C.スミヨン松下武士2着
ダノンスマッシュ牡6川田将雅安田隆行8着
ピクシーナイト牡3福永祐一音無秀孝中止
2020年ダノンスマッシュ牡5R.ムーア安田隆行1着
タワーオブロンドン牡5W.ビュイック藤沢和雄13着
2019年ダノンスマッシュ牡4L.デットーリ安田隆行8着
2018年ファインニードル牡5川田将雅高橋義忠8着
2017年レッツゴードンキ牝5岩田康誠梅田智之6着
ワンスインナムーン牝4Z.パートン斎藤誠9着
2016年ビッグアーサー牡5R.ムーア藤岡健一10着
レッドファルクス牡5M.デムーロ尾関知人12着
2015年ミッキーアイル牡4浜中俊音無秀孝7着
ストレイトガール牝6岩田康誠戸崎圭太9着
サクラゴスペル牡7Z.パートン尾関知人12着
2014年ストレイトガール牝5岩田康誠藤原英昭3着
スノードラゴン牡6大野拓弥高木登8着
リトルゲルダ牝5M・デムーロ鮫島一歩14着
2013年ロードカナロア牡5岩田康誠安田隆行1着