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エリザベス女王杯は京都芝2200mで施行の牝馬限定G1。
4年ぶりに京都に戻った昨年は、3歳牝馬ブレイディヴェーグが制した。今年3歳牝馬はレガレイラだけ、4歳トップクラスのブレイディヴェーグ、リバティアイランドはおらず、マスクトディーヴァは引退してしまった。
上位勢が強力でないのなら、波乱の予感も漂ってくる。上半期の牝馬限定G1、ヴィクトリアマイルは3連単91万馬券だった。穴党の方は腕の鳴る一戦かもしれない。データは阪神開催を除く、過去10年分を使用する。
逃げた馬の成績は[0-2-0-5]。2着2回はいずれもクロコスミアで、2018年は9番人気、2019年は7番人気だった。2017年も9番人気2着で、中央G1・3年連続同一着順は最多タイの記録。
2017年だけ番手につけ、1000m通過62秒0のかなり緩いペース。フロックと見られておかしくないが、ひとつ前の府中牝馬Sは逃げ切っていた。遡ると、前年に同じく京都の秋華賞を逃げ、10番人気6着と健闘している。
それでも翌年は9番人気。「昨年は上手くいきすぎた」という馬券購入者の心理もあるだろうし、エリザベス女王杯以降の4戦はすべて着外だった。それが、ハナを切ると1000m通過61秒4とまたしても上手くいく。
2019年は「3年連続はないだろう派」と「2度あることは3度ある派」に分かれたはずだが、前者が上回ったのか7番人気。そして、再度逃げると1000m通過62秒8とまたも最高の展開を作った。
エリザベス女王杯に最も好かれた牝馬のようにも思えるけれど、それなら勝たせてあげてよという気にもなる。
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クロコスミア以外、逃げた馬は馬券に絡んでいないものの、2020年(阪神開催)2番人気16着ノームコア以外は9番人気以下が主張している。平均ラップを見ると、G1としては緩い。
▼平均ラップ
12.4-11.2-12.7-12.6-12.3-12.6-12.6-12.0-11.6-11.5-11.6
1コーナーへの397mを通過後、小高い丘の上りまでペースが緩み、頂上から後半4ハロン戦になっている。
単年ごとに見ても、1000m通過は、60秒台が2度しかなく、61秒台3度、62秒台2度。となると、後ろにいる馬はなかなか苦しい。
▼脚質別成績
逃げ 0.0% 28.6% 28.6%
先行 4.3% 17.4% 26.1%
中団 10.7% 14.3% 23.2%
後方 0.0% 0.0% 0.0%
※数字は左から勝率・連対率・複勝率
後方は[0-0-0-33]とからっきしで、中団が[6-2-5-43]で全7勝中6勝。ある程度の位置を確保し、相対的に速い脚を使った馬が優勢と取れる。
ただ、今年はコンクシェルという逃げ馬がいる。全5勝中4勝は芝1800m、残り1勝はマイルで、今回の芝2200mはベストより長い。芝1800mVのうち、新馬を除く3勝は逃げか離れた番手と、戦歴どおり揉まれるとよくない。今回もハナに行くはず。
4戦前の中山牝馬Sを逃げ切り、その後3戦も主張し、ヴィクトリアマイル13着、クイーンS5着、府中牝馬S9着。
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この3戦で馬券に絡んだ9頭中7頭が4角7番手以降、うち4頭は4角2桁位置。緩みないラップを踏んだがゆえに差し決着を演出してきた。
コンクシェルは気質的に逃げたいが、スタートから抜群に速い馬とは言えない。多頭数でハナに行くなら、自然と出していく形になる。そんな事情も差し決着にひと役買っていると思う。
今回は貴重な牝馬限定G1、当然頭数は揃った。めずらしく、差しの決まるエリザベス女王杯にならないか。
◎サリエラ。昨年のエリザベス女王杯は、前にいなければ厳しい展開のなか、4角12番手から上がり最速で6着。勝ち馬との0秒3差は、外を回した分もある。
次走ダイヤモンドS2着後、天皇賞(春)12着は内枠でもロスがあった。前走のオールカマー12着が不可解というか、負けすぎのきらいはあるが、差せる人気薄ならこの馬に食指が伸びる。馬券は◎の単複。
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