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のちに東京優駿(日本ダービー)をも制して世代の頂点に輝いた2021年ドウデュースは最たる例といえるかもしれないが、純然たるマイラーが勝ち馬になるとは限らず、むしろ中距離をこなせる下地がある馬のほうが勝ち負けになりやすい。現行コースでは、ディープインパクトが3勝、ハーツクライが2勝、この2頭の種牡馬が複数頭の勝ち馬を出しているため、まずは父が中距離実績を持つかどうかにも注目すべきだろう。
ほか、10番人気以下の2桁人気で激走した4頭に目を向けると、2015年3着シャドウアプローチ(父ジャングルポケット)・11番人気、2016年3着ボンセルヴィーソ(2代母の父トニービン)・12番人気、2019年3着グランレイ(父ルーラーシップ)・14番人気の3頭はトニービンの血脈を持つ点で共通していた。なお、前述したハーツクライも母の父がトニービンであることを気にとめておきたい。
シュトラウスは、父モーリス×母ブルーメンブラット(母の父アドマイヤベガ)。父は4歳時にマイラーとして名を馳せたが、5歳時には中距離路線へシフトして天皇賞(秋)などを制した。一方、母は5歳時にマイルCSでG1制覇を飾った晩成型のマイラー。本馬が気性面で若さをみせていることを考えると、本格化を果たすのは古馬になってからかもしれないが、秘めたる資質に賭ける価値はある。大舞台に強いRoberto系としても注目したい。
ナムラフッカーは、父スワーヴリチャード×母ナムラライラ(母の父ルーラーシップ)。まず、3代母アイリッシュピースと父系祖父ハーツクライが、年子の姉弟かつ同じサンデーサイレンス産駒という意欲的な配合が目を引くところ。また、トニービンの血脈を、父系で1本、母系で2本引いていることも興味深く、一発を狙った血統構成には惹かれるものがある。前走デイリー杯2歳Sでも非凡な末脚を披露しており、穴馬として留意したい存在だ。
ダノンマッキンリーは、父モーリス×母ホームカミングクイーン(母の父Holy Roman Emperor)。半姉に20年モイグレアスタッドSを勝ったShale、従兄に20年英ダービーの勝ち馬Serpentaineと近年も勢いのある一族で、母も12年に英1000ギニーを制するなど世代限定G1に強いことも特徴的。本馬は上記シュトラウスと同じモーリス産駒となるが、同産駒が今開催の阪神芝1600mで「2-1-2-1」と好成績を残していることも追い風だろう。
【血統予想からの注目馬】
⑰シュトラウス ⑬ナムラフッカー ⑧ダノンマッキンリー
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