川田将雅(38)=栗・フリー=騎乗で2番人気の
プログノーシスが鮮やかに突き抜けて重賞3勝目。2016、17年の
ヤマカツエース以来、史上3頭目の連覇を達成した。次走は昨年2着のクイーンエリザベスⅡC(4月28日、シャティン、GⅠ、芝2000メートル)でリベンジを狙う。2着に昨年の
菊花賞馬で1番人気
ドゥレッツァ、3着に6番人気
ヨーホーレイクが入った。重賞初騎乗だったルーキー
高杉吏麒騎手(18)=栗・藤岡=の
ワイドエンペラーは6着だった。
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仕上がり途上の段階でも圧倒的なポテンシャルを証明した。
プログノーシスが
金鯱賞連覇。全7勝でコンビを組む川田騎手が胸をなでおろした。
「勝ててホッとしています。1週前から乗っていたんですけど、聞いていた通りあまりいい状態ではなくて。返し馬でもやっぱりきついなという雰囲気でしたし、苦しい状態だなと感じていました」
発馬を決めると、道中は5連勝中の
ドゥレッツァの真後ろを確保してぴったりマーク。1000メートル通過が58秒4のハイペースの中で折り合うと、直線入り口が勝負の分岐点。ライバルは外を回ったが、ロスなくインを選択。先行勢が失速する中、身上の末脚を発揮した。鮮やかに突き抜けてメンバー最速の上がり3ハロン34秒3で5馬身差の圧勝劇。2016、17年の
ヤマカツエース以来、史上3頭目の連覇を決めた。
強敵と戦ってきた経験が糧となった。昨年はGⅠ初挑戦だった香港のクイーンエリザベスⅡCで2着。
札幌記念を勝って臨んだ
天皇賞・秋では世界最強の
イクイノックスの後塵を拝したが、3着に善戦した。再び海外遠征して香港C5着と経験値を積んで迎えた6歳初戦。本調子ではない中で地力の違いを見せつけた。中内田調教師は「結果を見て改めて成長を感じましたね。大きいところを狙える、取らせてあげたい馬で、手の届くところにきているのかな」と目を細めた。
次走は昨年2着のクイーンエリザベスⅡCを予定。川田騎手は「今のこの状態でこれだけのパフォーマンスができることに改めて驚きと自信を持ちました。本来の状態に戻れば、今年はさらなる舞台でも頂点が見えてくると思います」と力強かった。
ここを使って状態はさらに上向くことだろう。昨年以上に力をつけた
プログノーシスが海を渡り、今度こそビッグタイトルをつかみ取る。(増本隆一朗)
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プログノーシス 父
ディープインパクト、母ヴェルダ、母の父オブザーヴァトリー。鹿毛の牡6歳。栗東・
中内田充正厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は㈲社台レースホース。戦績13戦7勝(うち海外2戦0勝)。獲得賞金4億4928万1400円(うち海外1億1433万400円)。重賞は2023年GⅡ
金鯱賞、GⅡ
札幌記念に次いで3勝目。
金鯱賞は
川田将雅騎手が14年
ラストインパクト、19年
ダノンプレミアム、23年
プログノーシスに次いで4勝目、
中内田充正調教師は19年
ダノンプレミアム、23年
プログノーシスに次いで3勝目。馬名は「予知(ギリシャ語)」。