2023年5月30日(火) 11:20
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~さきたま杯2023~
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さきたま杯は古馬1400m戦では最高格付けで唯一のJpnII(JBCは除く)となる。このためかしわ記念の上位馬が出走がしてくることが多いが、稀にフェブラリーSの連対馬もこの距離を求めて出走してくることもある。
このレースは当然、格上の同年のかしわ記念やフェブラリーSの上位馬が有力。かしわ記念やフェブラリーSの優勝馬がここへ出走してくることはまずないが、2~3着馬の過去10年のこのレースでの成績は【1・3・2・0】。複勝率100%となっている。1着の該当馬は、2016年のソルテ。2着の該当馬は、2016年のベストウォーリア、2017年のモーニン、2021年のエアスピネル。3着の該当馬は、2014年のセイクエイムズンと2017年のベストウォーリアだ。
ただし、さきたま杯がJpnIIに格上げされた2011年に同年のかしわ記念の2着馬ラヴェリータが4着に敗れている。前記のエアスピネル以外の馬がそれまでにダートグレードで連対実績があったのに対し、ラヴェリータはなかったことから、「1400m以下のダートグレードで連対実績がある、かしわ記念やフェブラリーSの3着以内馬を中心視したい。
また前記の3着以内馬のソルテ、2016年のベストウォーリア、モーニン、セイクエイムズンは、かしわ記念で3角3番手以内でレースをしていた馬で、実際に前走で1600mのダートグレードに出走し、3角3番手以内から4着以内だった馬はよく活躍している。それらの過去10年のこのレースでの成績は【3・2・2・1】だ。
1着の該当馬は、2016年のソルテ、2017年のホワイトフーガ、2022年のサルサディオーネ。2着の該当馬は、2016年のベストウォーリア、2017年のモーニン。3着の該当馬は、2017年のベストウォーリア、2014年のセイクリムズン。唯一の4着以下は、2014年のゴールスキーで4着だったが、信頼に足る成績となっている。
また同年のかしわ記念の4~5着馬もなかなか活躍しており、1400m以下のダートグレードで3着以内の実績がある馬に限れば、過去10年のこのレースでの成績は【1・0・5・1】。1着の該当馬は、2013年テスタマッタ。3着の該当馬は、2013年のセイクリムズン、2017年-2018年のベストウォーリア、2019年のキタサンミカヅキ、2021年のワイドファラオ。2014年のゴールスキーこそ4着に敗れているが、3連系の予想ならば視野に入れたい。
その他に前年のJBCスプリント以来の別定戦となるために、好メンバーが集う傾向の同年の黒船賞の優勝馬も有力だ。過去10年のこのレースでの成績は【0・2・1・0】。2019年のサクセスエナジー2着以外に、2013年、2014年にセイクリムズンが2着、3着しているが、同馬は2012年の黒船賞の優勝馬であり、その年のさきたま杯も優勝している。
また意外と思われるかもしれないが、前走で浦和1400mのオープン・プリムローズ賞の勝ち馬も活躍している。過去10年のこのレースでの成績は【0・2・1・1】。2着の該当馬は2017年のトキノエクセレント、2022年のティーズダンク。3着の該当馬は、2015年のリアライズリンクスである。トキノエクセレントは7番人気だった。
唯一の4着以下は2018年のノブワイルドで7番人気だったが、同馬はプリムローズ賞が逃げ切り勝ちだった。逃げ馬は連続好走が難しいので、プリムローズ賞を逃げ切り勝ちした馬は例外としたい。実際に逃げ馬は連続好走が難しいことを示すように、前走で東京スプリントを逃げて3着以内だった馬は、【0・0・0・3】とここで苦戦している。
該当馬は2016年のコーリンベリー(3人気・8着)、2018年のグレイスフルリープ(2人気・4着)、2020年のジャスティン(1人気・5着)、さらに遡って2012年のスターボードも(4人気・9着)に敗れている。よって、前走で東京スプリントを逃げて3着以内だった馬は危険な人気馬としたい。
あとは前走で東京スプリントを逃げ切り勝ちした馬を除く、前年のJBCスプリントの連対馬も活躍しており、過去10年のこのレースでの成績は【0・0・4・0】。該当馬は2014年のセイクリムズン、2016年のベストウォーリア、2017年のドリームバレンチノ、2019年のキタサンミカヅキだが、2021年にはセイクリムズンが優勝している。
さて、最後に穴パターンを紹介しよう。さきたま杯は過去10年で5人気以下の地方馬6頭が3着以内に好走しているが、そのうち3頭が前走で3角2番手以内でレースを進めていた。該当馬は2013年のナイキマドリード(7番人気・3着)、2020年のノブワイルド(6人気・3着である)、2022年のサルサディオーネ(5人気・1着)。また前記3頭は同年に南関東の重賞かダートグレードで連対していたのが共通項である。浦和コースは最後の直線が短く、差し、追い込み馬は不利。逃げ馬、マクリ馬が有利なので、早めに動ける地方馬は警戒したい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・1400m以下のダートグレードで連対実績がある同年のかしわ記念やフェブラリーSの3着以内馬。
・前走で1600mのダートグレードに出走し、3角3番手以内で4着以内の馬。
・同年の黒船賞の優勝馬。
・1400m以下のダートグレードで3着以内の実績がある、同年のかしわ記念の4~5着馬。
・前走のプリムローズ賞で勝利した馬(逃げ切り馬を除く)。
・前年のJBCスプリントの連対馬(前走の東京スプリントを逃げ切った馬を除く)
●穴馬候補
・前走で3角2番手以内でレースを進めていた、同年の南関東重賞かダートグレードで連対実績のある馬。
●危険な人気馬
・前走の東京スプリントを逃げて3着以内の馬。 |
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2023年4月18日(火) 13:40
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~東京スプリント2023~
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大井1200mで行われる東京スプリントは、過去10年で地方馬は2勝を挙げ、2着3回、3着5回と健闘が目立っている。特に2017年以降はその勢いが顕著で、2019年のキタサンミカヅキ(船橋)の優勝を始め、5年連続で地方馬が3着以内に入っており、古馬のダートグレード競走の中では、もっとも地方馬が活躍している。スプリント路線は以前から地方馬が度々活躍を見せていたが、2019年度のJRA降級制度の廃止が、地方競馬の底上げに繋がったと言える。
最初にこのレースの最有力馬から紹介すると、前年暮れのカペラSか同年の根岸Sのどちらかで3着以内の馬だ。ただし、2020年に根岸Sから直行したコパノキッキングが5着に敗れていることから、カペラSや根岸Sから直行ではないことを条件としたい。それらの過去10年の成績は【2・4・0・0】。1着の該当馬は、2014年のノーザンリバー、2019年のキタサンミカヅキ。2着の該当馬は、2013年のセイクリムズン、2016年のグレープブランデー、2019年のコパノキッキング、2022年のリュウノユキナである。
また同年のJRAの3勝クラスやオープン、リステッドを制した新興勢力も、カペラSや根岸Sの上位馬に見劣りしない活躍を見せている。しかし、2016年にJRAのオープンを2連勝したブルドックボスが、2番人気を裏切り、4着に敗れていることから闇雲には狙えない。そこで「同年に3勝クラス以上で2勝以上」「一度は0.5秒差以上で勝利」という2つの条件を加えると、過去10年の成績は【2・0・1・0】となる。1着の該当馬は、2020年のジャスティン、2021年のリュウノユキナ。3着の該当馬は、2019年のヒロシゲゴールドである。
さらに前年のJBCスプリントで3着以内の実績で、前走の黒船賞でも1着と順調さを欠かなかった馬も有力。「前年のJBCスプリントで3着以内」と「前走の黒船賞で1着」の条件を満たしていた馬の過去10年の成績は【0・2・1・0】である。2着の該当馬は、2013年-2014年のセイクリムズン、3着の該当馬は2016年のダノンレジェンドだ。また2012年の優勝馬セイクリムズンも前記の条件を満たしている。
その他、前年の東京盃で3着以内だった、いわゆる大井1200m巧者もなかなかの活躍を見せており、過去10年の成績は【1・1・3・1】。1着の該当馬は、2019年のキタサンミカヅキ。2着の該当馬は、2013年のセイクセイクリムズン、2022年のリュウノユキナ。3着の該当馬は、2015年のノーザンリバー、2016年のダノンレジェンド。2020年のコパノキッキングこそ5着に敗れているが、基本的には信頼できる。
あとは東京スプリントは時期的に軽い馬場で行われることが多く、逃げ、先行馬の活躍が目立っている。このためタフな馬場の高知・黒船賞で、スピードを見せていた馬が顕著に活躍。前走の黒船賞で3角2番手以内から1.1秒差以内に粘った馬の、過去10年の成績は【2・1・1・0】である。1着の該当馬は、2015年のダノンレジェンド、2018年のグレイスフルリープ。2着の該当馬は、2014年のセイクリムズン。3着の該当馬は、2016年のダノンレジェンド。また2012年の優勝馬セイクリムズンも前記の条件を満たしている。
今度は地方所属の有力馬を紹介すると、前年の習志野きらっとスプリントの連対馬である。前年の習志野きらっとスプリントの優勝以降、勝ち星がなかった2015年のルックスザットキルこそ5着に敗れているが、前年の習志野きらっとスプリント以降、ダートグレード競走か南関東の重賞で勝利していた馬は活躍している。それらの過去10年の成績は【1・0・1・0】で、1着の該当馬は2013年のラブミーチャン、3着の該当馬は2021年のキャンドルグラスである。出走回数は少な目だが、人気以上の走りを見せてくるので覚えておきたい。
最後に穴馬候補を紹介しよう。最大の穴は2014年のアルゴリズム(10番人気)や2022年にギシギシ(7番人気)が3着に入り、3連単の波乱の立役者となったように、ダートグレードで実績がない南関東所属馬である。また2020年は2着にサブノジュニア(5番人気)、3着にキャンドルグラス(7番人気)が食い込み、3連単8万5160円の高配当決着となったが、当時の2頭もダートグレードで実績がなかった。
アルゴリズムは中央からの移籍初戦、ギシギシは条件馬の立場でダートグレードどころか、南関東の重賞にすら出走したことがなかったが、サブノジュニアやキャンドルグラス、遡って2012年に7番人気で3着に入ったスターボードは、前々走の南関東所属馬の1000m~1200mの重賞3着以内か、準重賞で2着以内馬という条件を満たしていた。
このレースは2014年のジェネラルグラント(3番人気)や昨年のベストマッチョ(2番人気)のように、大井1400mのフジノウェーブ記念の連対馬が人気に支持されることが多い。しかし、それらは人気を裏切ることが多く、前走のフジノウェーブ記念で3着以下に敗れているか、前走で相手弱化の条件戦を使っている馬のほうが活躍を見せている。
2020年のサブノジュニアは前走のフジノウェーブ記念4着、キャンドルグラスは前走のフジノウェーブ記念8着からの巻き返しだった。キャンドルグラスは前年のこのレースでは、前走のフジノウェーブ記念2着後で9着とドボンしているが、翌年はフジノウェーブ記念大敗から巻き返している。サブノジュニアは2019年の東京スプリントでも2着と好走しているが、この時も前走フジノウェーブ記念4着からの巻き返しである。
つまり、前走のフジノウェーヴ記念で4着以下に敗れている前年の東京スプリント以降のダートグレードで3着以内の実績がある馬や前々走の1000m~1200mの南関東重賞で3着以内か、準重賞で2着以内の地方馬が穴馬ということになる。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前年のカペラSか同年の根岸Sのどちらかで3着以内の馬(前記レースからの直行馬を除く)。
・同年にJRAの3勝クラスかオープンで2勝以上した馬(一度は0.5秒差以上で勝利が条件)。
・前年のJBCスプリントで3着以内かつ、同年の黒船賞の優勝馬。
・前年の東京スプリントで連対かつ東京盃で3着以内の馬。
・前走の黒船賞で3角2番手以内から1.1秒差以内に粘った馬。
・前年の習志野きらっとスプリントの連対馬(前年の習志野きらっとスプリント以降、ダートグレード競走か南関東重賞で勝利していることが条件
●穴馬候補
・前々走の1000m~1200mの南関東重賞で3着以内か、準重賞で2着以内の馬。
・前年の東京スプリント以降でダートグレードで3着以内のある、前走フジノウェーブ記念4着以下馬。 |
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2022年5月30日(月) 20:00
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~さきたま杯2022~
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2022年4月19日(火) 15:45
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~東京スプリント2022~
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東京スプリントはダートグレードとしては歴史が浅く、今回で14回目となる。かつてJRAで4月に行われていたプロキオンS(阪神ダ1400m)が夏場へ移行し、3月の黒船賞から5月のかきつばた記念まで短距離のダートグレードがなかったことから、3月に行われていた東京シティ盃を「東京スプリント」と名を改め、この時期に施行されるようになった。
つまり、4月に行われる短距離のダートグレードはここのみ。そのうえダ1200m戦は前年のカペラS以来となり、この先も6月の北海道スプリントカップまで番組がない。このため前年のGⅠ・JBCスプリントがダ1200mで行われた年は特に、JBCスプリントの上位馬をはじめとする、ダ1200mでこそのトップスプリンターが集う。しかし、2017年のニシケンモノノフのように、前年のJBCスプリントの優勝馬でありながら、その後に順調さを欠いて通用しない場合もある。
それでも実績は重要。前年のJBCスプリントで3着以内の馬が、前走の黒船賞でも1着と順調さを欠かなかった場合は、このレースで有力。「前年のJBCスプリントで3着以内」と「前走の黒船賞で1着」の条件を満たしていた馬の過去10年の成績は、【1・2・1・0】である。1着の該当馬は、2012年セイクリムズン、2着の該当馬は、2013年-2014年のセイクリムズン、3着の該当馬は2016年のダノンレジェンドだ。
他では前年暮れのカペラSか同年の根岸Sのどちらかで3着以内の馬も有力で、過去10年の成績は【2・3・0・1】。1着の該当馬は、2014年のノーザンリバー、2019年のキタサンミカヅキ。2着の該当馬は、2013年のセイクリムズン、2016年のグレープブランデー、2019年のコパノキッキング。唯一の4着以下は、2020年のコパノキッキング(5着)だが、根岸Sで3着以内だったノーザンリバー、セイクリムズン、グレープブランデー、2019年の同馬はフェブラリーSを使っているのに対して、同馬は根岸Sからの直行だった。
また、前年の東京スプリントで連対かつ、秋の東京盃で3着以内だった、いわゆる大井1200m巧者もなかなかの活躍を見せており、過去10年の成績は【1・1・3・1】。1着の該当馬は、2019年のキタサンミカヅキ。2着の該当馬は、2013年のセイクセイクリムズン。3着の該当馬は、2015年のノーザンリバー、2016年のダノンレジェンド。2020年のコパノキッキングこそ5着に敗れているが、大井1200m巧者でありながら中央のカペラSや根岸Sで3着以内の実績がある馬は積極的に狙っていきたい。
さらに近走でJRAの準オープンやオープンを制した新興勢力も、同年の黒船賞や根岸Sなどのダートグレードの上位馬に見劣りしない活躍を見せている。しかし、2016年にJRAのオープンを2連勝したブルドックボスが、このレースでは2番人気に支持されながらも4着に敗れたように、闇雲には狙えない。そこで「同年に2勝以上」「一度は0.5秒差以上で勝利」という2つの条件を加えると、過去10年の成績は【2・0・1・0】と信用できる。1着の該当馬は、2020年のジャスティン、2021年のリュウノユキナ。3着の該当馬は、2019年のヒロシゲゴールドである。
その他、東京スプリントは雨季に行われることが多く、稍重~重馬場で行われることが大半。このため逃げ、先行馬の活躍が目立っており、特にタフな馬場の高知の黒船賞でスピードを見せていた馬が活躍している。前走の黒船賞で3角2番手以内から5着以内に粘った馬の、このレースでの過去10年の成績は【3・1・1・0】。1着の該当馬は、2012年のセイクリムズン、2015年のダノンレジェンド、2018年のグレイスフルリープ。2着の該当馬は、2014年のセイクリムズン。3着の該当馬は、2016年のダノンレジェンド。このタイプも十分に信用できる。
今度は穴馬のパターンを紹介しよう。最大の穴は2012年スターボード(7番人気)、2014年アルゴリズム(10番人気)がこのレースで3着入線し、3連単の波乱の立役者となったように、ダートグレードで実績がない南関東所属馬である。また、2020年は2着にサブノジュニア(5番人気)、3着にキャンドルグラス(7番人気)が食い込み、3連単8万5160円の高配当決着となっている。これらの地方馬の共通項はというと、前々走の南関東所属馬の1000m~1200mの重賞3着以内か、準重賞で2着以内馬ということだ。
このレースは2014年のジェネラルグラント(3番人気)や昨年のベストマッチョ(2番人気)のように、大井1400mのフジノウェーブ記念の連対馬が人気に支持されることが多い。しかし、それらは人気を裏切ることが多く、前走のフジノウェーブ記念で3着以下に敗れているか、相手弱化の条件戦を使っている馬のほうが活躍を見せている。
前記のアルゴリズムこそ、JRAの障害レースを使われていたが、スターボードは前走で条件戦に出走。2020年のサブノジュニアは前走のフジノウェーブ記念4着、キャンドルグラスは前走のフジノウェーブ記念8着からの巻き返しだった。サブノジュニアは昨年の東京スプリントでも2着と好走しているが、この時もフジノウェーブ記念4着からの巻き返しである。つまり、前走のフジノウェーヴ記念で3着に敗れているか条件戦に出走している、前々走の1000m~1200mの南関東重賞で3着以内か、準重賞で2着以内の馬が穴馬ということになる。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前年のJBCスプリントで3着以内かつ、同年の黒船賞の優勝馬。
・前年のカペラSか同年の根岸Sのどちらかで3着以内の馬。
・前年の東京スプリントで連対かつ東京盃で3着以内の馬。
・同年にJRAの3勝クラスかオープンで2勝以上した馬。
(一度は0.5秒差以上で勝利が条件)
・前走の黒船賞で3角2番手以内から5着以内に粘った馬。
●穴馬候補
・前々走の1000m~1200mの南関東重賞で3着以内か、準重賞で2着以内の馬。
(前走で条件戦出走か、フジノウェーブ記念の3着以下馬が活躍) |
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【山崎エリカのダートグレード攻略】~東京スプリント2020~
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今年のトゥインクルナイター開幕後、最初のダートグレードとなる東京スプリント。このレースはダートグレードとしては歴史が浅く、今回で12回目。かつて4月に行われていたJRAのプロキオンS(阪神ダ1400m)が夏場へ移行し、3月の黒船賞から5月のかきつばた記念まで短距離のダートグレードがなかったことから、3月に行われていた東京シティ盃が「東京スプリント」と名を改め、この時期に施行されるようになりました。
4月に行われる短距離のダートグレードはここだけ。そのうえダ1200m戦は前年のカペラS以来となり、この先も6月の北海道スプリントカップまで番組がありません。このため前年のG1・JBCスプリントがダ1200mで行われた年は特に、JBCスプリントの上位馬をはじめとする、ダ1400mよりもダ1200mでこそのトップスプリンターが集います。しかし、2017年のニシケンモノノフのように、前年のJBCスプリントの優勝馬でありながら、その後に順調さを欠いて通用しない場合もあります。
それでもやっぱり実績は重要。前年のJBCスプリントで3着以内の馬が、前走の黒船賞でも1着と、順調さを欠かなかった場合は、このレースで有力です。「前年のJBCスプリントで3着以内」と「前走の黒船賞で1着」の条件を満たしていた馬のこのレースでの過去10年の成績は、【2・2・1・0】(2011年は、黒船賞中止)。1着の該当馬は2010年のスーニ、2012年セイクリムズン、2着の該当馬は2013-2014年のセイクリムズン、3着の該当馬は2016年のダノンレジェンドです。
また、東京スプリントと同距離の前年のカペラSの優勝馬も有力で、過去10年のこのレースでの成績は【2・0・0・0】。該当馬は2014年のノーザンリバーと2014年のダノンレジェンド。ノーザンリバーはカペラSの次走の根岸Sで2着、フェブラリーSで5着、ダノンレジェンドは前走の黒船賞で1着だったことからも、順調であることの大切さを示してくれています。
さらに同年の根岸Sで3着以内だった馬も有力でこのレースでの過去10年の成績は【1・3・0・0】。1着の該当馬は214年のノーザンリバー、2着の該当馬は2013年のセイクリムズン、2016年のグレープブランデー、2019年のコパノキッキング。どの馬も近2走でフェブラリーSに出走しているという共通項がありました。
その他で有力なのは、今回と同距離コースで行われる前年秋のG2・東京盃の優勝馬。前走で3着以内だった馬に限れば、このレースでの過去10年の成績は【2・1・2・2】。1着の該当馬は2013年のラブミーチャン、2019年のキタサンミカヅキ。2着の該当馬は2018年のキタサンミカヅキ。3着の該当馬は2015年のノーザンリバー、2016年のダノンレジェンド。4着以下に敗れた2012年のスーニー(11着)、ドリームバレンチノ(4着)には、前走の黒船賞で4着に敗れていたことと、斤量58kg以上という共通項がありました。
2016年のクラスターカップでダノンレジェンドが斤量60kgでも逃げ切り勝ちしたように、斤量が重いからと言って、決定的な消し材料にはなりません。しかし、スタートダッシュがつかなくなるため、特に短距離戦においての高斤量は不利な材料であるのは確か。そのうえ前走、中央馬が相手の根岸Sならともかく、地方馬も相手のダートグレードで4着以下に敗れたて調子落ちは明確となると狙えないでしょう。それだけに「前年の東京盃の優勝馬かつ、前走の黒船賞で3着以内、斤量57kg以下」を条件に買いとしたいです。
さらにダ1400mの黒船賞でスピードを見せていた馬も活躍。前走の黒船賞で4コーナー先頭とスピードを見せていた馬は、【4・1・1・1】と着順、着差に関係なく、このレースで信頼できます。1着の該当馬は2010年のスーニ、2012年のセイクリムズン、2015年のダノンレジェンド、2018年のグレイスフルリープ。2着の該当馬は2014年のセイクリムズン。3着の該当馬、2016年のダノンレジェンド。唯一、4着以下だった馬は、2013年のティアップワイルドで4着でした。基本的には信頼できるでしょう。
逆にこのレースで穴を開けるのは、中距離路線組です。2011年に8番人気で優勝したセレスハントは、前々走の佐賀記念で3着入線するなど、近走で中距離路線を使われていた馬でした。また、2016年に4番人気で2着入線したグレープブランデーも、前年のこのレース4着後に、再び中距離路線に転向し、エルムSで2着の実績はあったものの、その後がひと息で再びスプリント路線に戻り、前々走の根岸Sで3着と好走した馬でした。
他で注目するべき穴馬は、ダートグレードで実績がない地方馬。実際に前記に該当する2011年コアレスピューマ(12番人気)、2012年スターボード(7番人気)、2014年アルゴリズム(10番人気)がこのレースで3着入線し、3連単の波乱の立役者となりました。
そこでコアレスピューマ、スターボード、アルゴリズムの3頭を分析すると、アルゴリズムは中央のオープンで上位の実績がありながら、長らく障害レースを使われ、そこで結果を出せないまま地方へ移籍した馬。つまり、障害を5戦して未勝利に終わったことが人気の盲点となった馬です。
他、コアレスピューマは前々走の南関東所属馬の重賞3着、スターボードは準重賞で2着という前々走での実績がありました。南関東のスプリント路線馬は、中央馬と大きな能力差がなく、南関東での実績と近走の勢いさえあれば通用することも少なくありません。前々走の南関東所属馬の重賞3着以内か準重賞で2着以内の馬の一発には要注意です。また、前走でフジノウェーブ記念よりも、条件戦を叩き台に使っている馬のほうが、相手が楽な分、ここでのピークを作りやすいです。前記2頭ともに、前走の条件戦で勝利という共通項がありました。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前年のJBCスプリントで3着以内かつ、黒船賞で1着の馬。
・前年のカペラSの優勝馬。
・同年の根岸Sで3着以内だった馬。
・前年の東京盃の優勝馬
(前走、中央のダートグレード以外で4着以下だった馬を除く)
・前走の黒船賞で4コーナー先頭だった馬。
●穴馬候補
・過去1年以内に中距離のダートグレードで3着以内の実績がある中距離路線組。
・前々走の南関東所属馬の重賞で3着以内、準重賞で2着以内の実績馬。
(前走条件戦に出走して、勝利しているとより有力)
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