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七夕賞のころまでは梅雨空を気にしながら、週末の馬場についてあれこれ気をもむものだが…。台風もあって不穏な天気にもなるとはいえ、もはや真夏の様相。脳に汗をかけば予想の精度が増すというのなら歓迎だが。
本命はヒートオンビート。トップハンデではないのが不思議なほどだが、裏を返せば恵まれたというところだろう。桜花賞馬マルセリーナにキングカメハメハという配合。キンカメ産駒は早い時期から活躍できる馬も多いが、ラブリーデイや本馬のように年齢を重ねて本領を発揮するタイプがいるのが面白い。
ラブリーデイは母系にトニービンやらリアルシャダイやらが入っていてそういうタイプが出るのも分かるが、この馬は母が早くから活躍しただけに意外にも感じる。このところの戦績からはやや短いとも思える10ハロン戦だが、根幹距離に強いラストタイクーンの3×4という、それほど多くは見かけないクロスも持っているので、まったく問題はないだろう。
相手はアンティシペイト。同じ舞台の春の福島民報杯を圧勝してきた。ルーラーシップ×ディープインパクトという表舞台でもきっちり通用しそうな配合だが、キンカメ系ながらパシッと切れないタイプも出るルーラーシップの、そういう部分が出てきたか。得意舞台であることは疑いようもないだけに、前走同様、自分の競馬に徹することができればここでも怖い1頭となる。
3番手にフォルコメン。父がネオユニヴァース系ヴィクトワールピサなら小回りの福島はピッタリ。母系は3代母が世界的名牝ミエスク、2代母はミスプロ産駒でキングマンボの全妹にあたる。それにしてはあまりいい産駒の枝葉が広がっていない感じはあるが、まずはこのローカル重賞を手にできるか、牝系全体の試金石にもなる。
4番手がヒュミドール。ステイゴールド系のオルフェーヴルも、やはり小回り10ハロンなら任せておけという存在。母は異系の存在で期待されながら早世したチチカステナンゴと桜花賞馬キストゥヘヴンの組み合わせ。昨秋の福島記念ではのちにドバイGⅠも勝ったパンサラッサに完敗したものの、血統から期待できる一瞬の脚の使いどころを誤らなければ、上位食い込みは大いにある。(夕刊フジ)