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15日、凱旋門賞の前哨戦・フォワ賞(仏ロンシャン、GII、芝2400メートル、9頭立て、1着賞金7万4100ユーロ=約978万円)に出走したオルフェーヴル(栗東・池江泰寿厩舎、牡5歳)は2着以下を引き離して圧勝。フォワ賞連覇を果たした。鞍上はクリストフ・スミヨン騎手。ニエル賞を制したキズナに続いて日本馬が前哨戦を勝ち、凱旋門賞(10月6日、ロンシャン、GI、芝2400メートル)での日本馬による上位独占も現実味を帯びてきた。2分41秒47(重)。
有力馬と見られていたキャメロットが馬場悪化を嫌ってスクラッチ(出走取消)。9頭立てで行われたレースは、日本から参戦したステラウインド(武豊騎乗)が逃げ、オルフェーヴルはインの3番手。スローペースの流れを、スミヨン騎手がなだめながら追走した。馬群に大きな動きのないまま直線を迎えると、ステラウインドの外に持ち出したオルフェーヴルは馬なりの手応えで前をかわす。直線半ばからは、スミヨン騎手が何度も後ろを振り返る圧巻の内容。力の違いを見せつけて、悲願の凱旋門賞制覇に向けて絶好のスタートを切った。3馬身差の2着はベリーナイスネーム。さらに3/4馬身差の3着には社台ファーム代表・吉田照哉氏が所有するピリカが入り、果敢に逃げたステラウインドも5着に粘っている。
8月25日にフランスに到着したオルフェーヴルは、現地で開業している日本人の小林智調教師が構える厩舎に滞在。帯同馬ブラーニーストーン(セン6歳)に蹴られて外傷性鼻出血を発症するアクシデントはあったが、大事には至らず乗り込みを消化して、ここに臨んでいた。キズナ、トレヴというライバルも現れたが、昨年に続いてきっちり前哨戦を制したことで、十分に態勢は整った形だ。
オルフェーヴルは、父ステイゴールド、母オリエンタルアート、母の父メジロマックイーンという血統。北海道白老町・(有)社台コーポレーション白老ファームの生産馬で、(有)サンデーレーシングの所有馬。通算成績は19戦11勝。重賞はGIIフジテレビ賞スプリングS、GI皐月賞、GI東京優駿(日本ダービー)、GII神戸新聞杯、GI菊花賞、GI有馬記念(2011年)、GI宝塚記念、GIIフォワ賞(12年)、GII産経大阪杯(13年)に次いで10勝目。
◆クリストフ・スミヨン騎手「すばらしい馬だと改めて思いました。自分のキャリアの中で一番すごい馬はオルフェーヴル。日本のファンの皆さんも喜んでくれたと思います。去年は悔しい思いをしました。今年は夢をかなえたい」
◆池江泰寿調教師「超スローペースでしたが、前半はリラックスした走りで折り合いもしっかりついていました。9頭立ての3番手から抜け出しましたが、どこまでも伸びていく感じがありました。去年より良い状態でしたので、レース後の息の入りも早かったです。本番ではさらに良い状態に持っていけると思います」
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