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【京成杯】グラティアス、名手がうなった!「楽勝」で重賞制覇

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【京成杯】グラティアス、名手がうなった!「楽勝」で重賞制覇

 額面通りの完勝劇だ。京成杯が17日、中山競馬場で12頭によって争われ、1番人気のグラティアスが好位から抜け出してデビュー連勝。一昨年のセレクトセール(1歳)で2億3000万円で取引された注目馬が、クラシックに照準を合わせた。ルメール騎手はフェアリーSから2週連続の重賞V。2着は2馬身半差で2番人気タイムトゥヘヴンが入った。

 真冬の澄んだ空気のもと、春の大舞台がくっきりと視界に入った。ルメールに導かれた大器グラティアスが完璧な立ち回りを見せ、デビュー連勝でタイトルをつかんだ。

 逃げて押し切った新馬戦から一転。1000メートル通過が63秒7の緩い流れのなか、3番手でしっかりと折り合う。直線では芝の状態が悪い内ラチ沿いを選択。苦にする気配も見せずに抜け出すと、あっという間に後続を2馬身半も突き放した。

 「別の馬の後ろで我慢してリラックスして走れたし、馬にとっていい勉強でした。跳びが大きいけど、すぐトップスピードに届いた。楽勝でしたね」と鞍上は晴れやかな笑み。自身、前週のフェアリーSファインルージュ)に続いて早くも今年2つ目の重賞制覇で、この日のパートナーには「クラシックに乗るのには早めに重賞を勝つことが大事。もっと良くなったらGIに行けると思うし、できればGIに乗りたいし、勝ちたい」と、今後へ“逆ラブコール”も飛び出した。

 加藤征調教師は「ずっと双眼鏡で見ていたんだけど、1コーナーを回るとき、すごくいい目つきをしていた。ハミの取り方も抑えが利いていたし、2戦目でもこれだけ冷静に走ってくれた」とホッとした表情を浮かべた。それも当然だ。2年前のセレクトセール(1歳)で2億3000万円の高値で取引された血統馬。どうしても手に入れたかった『マラコスタムブラダの2018』はグラティアス(ラテン語で感謝の意)と名付けられ、半姉レシステンシア(2019年ファンタジーS)と同じくデビュー2戦目で重賞を制した。

 次走については「乗り役のこともあるし、オーナーサイドと相談してから」(トレーナー)と未定だが、大目標として同じ舞台の皐月賞(4月18日、中山、GI、芝2000メートル)もおのずと選択肢に入ってくるはず。今後の動向に注目の一頭だ。 (内海裕介)



 グラティアス…父ハーツクライ、母マラコスタムブラダ、母の父リザードアイランド。鹿毛の牡3歳。美浦・加藤征弘厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(株)スリーエイチレーシング。戦績2戦2勝。獲得賞金4545万5000円。重賞は初勝利。京成杯加藤征弘調教師が初勝利。クリストフ・ルメール騎手は2019年ラストドラフトに次いで2勝目。馬名は「感謝(ラテン語)」。



★17日中山11R「京成杯」の着順&払戻金はこちら

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