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【大阪杯】ダノンキングリー、絶“攻”調追い!

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【大阪杯】ダノンキングリー、絶“攻”調追い!

 春の中距離王者を決める大阪杯の追い切りが1日に行われ、ダノンキングリー(美浦・萩原清厩舎、牡4歳)が茨城・美浦トレセンで抜群の動きを見せた。黒光りする馬体を躍動させ、万全の態勢を印象づけた。前哨戦の中山記念ではGI馬5頭を撃破。勢いに乗って4度目のGI挑戦で初のビッグタイトルを奪取する。

 春の柔らかい朝日を浴びながら、黒光りする馬体が躍動した。悲願のGI初制覇に挑むダノンキングリーが追い切りで抜群の反応を披露。見守った萩原調教師は満足げな表情で切り出した。

 「内を回ったので時計は予定より速くなりましたが、動きは良かったと思います」

 W(ウッドチップ)コースに入ると、抑え切れないような手応えで加速。前を行く他厩舎の併せ馬を内からあっさり抜き去ると、直線も全身を使った重心の低いフットワークで駆け抜けた。馬なりでマークした5ハロン65秒4(ラスト1ハロン12秒0)の好時計は、同4ハロン53秒4-12秒4で臨んだ前走時をはるかに上回る“攻め”の内容。ひと叩きしての上昇は明らかで、サンケイスポーツ調教評価は最高ランクの『S』となった。

 昨年はGIに3度挑戦し、クビ差2着の日本ダービーをはじめ、皐月賞3着、マイルCS5着とあと一歩の惜敗。しかし、今年初戦の中山記念では2着ラッキーライラックなど5頭のGI馬を破って勝利し、改めてトップクラスの能力をアピールした。「先行馬に取りつくまでの脚が速く、あの馬のいいときのパフォーマンスを再確認できた。昨年よりだいぶしっかりして、状態面もいい形で推移。阪神2000メートルは特に問題ないし、(GI制覇は)もちろん強く思っています」と指揮官は意欲を口にする。

 大願成就へ、打つべき策は全て打つ。トレーナーは「直前に輸送すると馬体減が心配。京都より輸送距離が長いので、より用心しないといけない」と話し、2日に阪神競馬場へ移動するプランがあることを明かした。マイルCS時は前日輸送だったが、万全を期して早めに入厩させれば、回復に充てられる時間も多くなる計算だ。

 当初はルメール騎手との新コンビで臨む予定だったが、ドバイから帰国後の待機要請のために騎乗できず、引き続き横山典騎手が手綱を取る。

 「成績を見てもらえばわかるけど、その通りのいい馬。中間の稽古には乗っていないが、順調にさえ来てくれればという感じ。今、競馬をやらせてもらっていることは、それだけでありがたいことだと思っている」

 コロナ禍があらゆる日常をむしばむ中で、競馬だけは無観客でも開催を続行できている。深い感謝の念を抱きつつ、52歳の大ベテランは大一番へ静かに闘志を燃やす。待ちに待った王位襲名の時は、もうすぐだ。 (漆山貴禎)

★日高の老舗、念願GI

 ダノンキングリーを生産したのは北海道浦河町の三嶋牧場。戦前から馬産を行ってきた日高地区の老舗で、現在は約90頭の繁殖牝馬を所有している。近年はダノンキングリーだけでなく、サンスポ杯阪神牝馬Sなど重賞2勝を挙げたミッキーチャーム、昨年の弥生賞を制したメイショウテンゲンなど活躍馬が続出している。今回勝てば、三嶋牧場も念願のJRA・GI初制覇となる。

★黄金配合

 2017年にGIに昇格した大阪杯で、ディープインパクト産駒は、前身の産経大阪杯を含めて毎年のように馬券に絡み、延べ22頭の出走で4勝、2着2回、3着3回の好成績を収めている。中でも、母の父ストームキャットの馬はキズナが14年1着&15年2着、ラキシスが15年1着で延べ3頭がパーフェクト連対の活躍。同じ黄金配合のダノンキングリーにとって、GI初制覇の大チャンスだ。

★出世馬多い中山記念

 中山記念はGIのステップレースとして重要な位置にありレベルは高く、勝ち馬はその後も活躍。1984年のグレード制導入後、中山記念を勝った年にGIも勝った馬は別表のとおり10頭いる。

大阪杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

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このニュースへのコメント

TERAMAGAZINE|2020年4月2日 23:44 ナイス! (0)

ダノックス(ダノン)は古馬G1を勝ち切るのは難しいかな…

前哨戦のG2は強いんだけど。
馬券圏内は十分あるでしょうが
(能力はあるから)

G2優勝賞金(+α)とG12着・3着賞金の違いを計算…?

ダノックス(株式会社オービック・野田順弘代表取締役会長/CEO)は
コンピュータ管理の「システムインテグレーター」企業だからかねえ

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