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夏の福島競馬2週目のメインを飾るのは、サマー2000シリーズの開幕を告げる名物ハンデGⅢの第60回七夕賞(7日、芝2000メートル)。7月7日の七夕開催は、トップハンデ57・5キロのミッキースワローが勝った2019年以来5年ぶりになる。
今年のトップハンデは2頭で、アラタ(美浦・和田勇介厩舎、牡7歳)とフェーングロッテン(栗東・宮本博厩舎、騸5歳)が58キロを背負う。アラタは7歳になったが、前走の金鯱賞で5着。勝ち馬プログノーシスには離されたが、2着の菊花賞馬ドゥレッツァとは0秒3差で衰えがないところを示した。福島の経験は2回で、そのどちらも同じ2000メートルの福島記念3着とコース適性も高そう。毎年、夏は北海道で走っていたが、今年は荒れた洋芝を避け、開幕2週目のここを狙ってきた。待望の重賞初制覇を目指す。
フェーングロッテンは2年連続の参戦。昨年14着以降は成績が上がってこないが、それ以前は当地のラジオNIKKEI賞勝ちやGⅡ2着がある実力馬。2月の前走、小倉大賞典5着で復調の兆しは見せている。逃げたときは【1・2・1・0】。かつての先行力が戻ってくれば、チャンスはある。
キングズパレス(美浦・戸田博文厩舎、牡5歳)は3歳時のセントライト記念9着以来、2度目の重賞挑戦となった前走、新潟大賞典でハナ差の2着。4歳以降は特に安定感が増している。初の福島コースでも大いに楽しみ。前走からハンデ1キロ増の57キロでも期待が高まる。
レッドラディエンス(栗東・友道康夫厩舎、牡5歳)はデビュー戦6着後は、10戦して【4・5・1・0】と安定。オープン昇級初戦のメトロポリタンS(リステッド)でも2着と格負けしない素質を見せた。3走前の日本海Sではのちの菊花賞馬で3キロ軽かったドゥレッツァに0秒1差の2着。ハンデ57キロを背負うが、ローカルのハンデGⅢなら太刀打ちできる。
リフレーミング(栗東・鮫島一歩厩舎、牡6歳)は当舞台で2戦2勝。オープン昇級初戦だった2走前の福島民報杯では、前残りの展開を大外からごぼう抜きで勝利し、続く新潟大賞典でも5着と健闘した。じわじわと力をつけてきたベテラン6歳が得意舞台で重賞タイトル奪取を見据える。ハンデは57キロ。
ノッキングポイント(美浦・木村哲也厩舎、牡4歳)は昨夏の新潟記念を制した後、勝利から遠ざかっているが、4歳で老け込むのはまだ早い。日本ダービーで5着に健闘した実力派で、今年のオークスを制した半妹のチェルヴィニアに負けていられない。前走の新潟大賞典(8着)に続いてハンデ57・5キロを背負うが、夏の重賞を勝った経験があるのは強み。小回りの福島コースにうまく対応できれば侮れない。
カレンルシェルブル(栗東・安田翔伍厩舎、牡6歳)=57キロ=は昨年、福島民報杯を勝ち、福島記念でも3着とこの舞台の実績十分。地元が福島で先週のラジオNIKKEI賞を勝った田辺裕信騎手、北九州記念を制した安田翔伍調教師という勢いのあるタッグにも注目だ。
他にも、展開の鍵を握る重賞2勝馬バビット(栗東・浜田多実雄厩舎、牡7歳)=57キロ、昨秋の福島記念で2着に入ったダンディズム(栗東・野中賢二厩舎、騸8歳)=57キロ、厩舎も馬も重賞初挑戦となるセイウンプラチナ(美浦・千葉直人厩舎、牡5歳)=55キロ、前走の福島民報杯2着のボーンディスウェイ(美浦・牧光二厩舎、牡5歳)=56キロ=と実力伯仲のメンバーがそろっている。
サマー2000シリーズは前2年、優勝馬該当なしに終わったが、今年は3年ぶりにシリーズ覇者が誕生するか。初戦から目が離せない。
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