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毎週プロ予想MAXの予想家に週末重賞への見解、注目馬について取材、紹介する連載「プロ予想家最速予想」。第27回はレパードSについて夢月プロ・金子京介プロの2名にお話を伺いました。早速、レースへの見解と注目馬を紹介していきます。
金子京介ー関東主場全レースのパドックに立つ孤高の“馬見家”
関東主場全レースのパドックをチェックし、馬体、馬具、脚元の状態、返し馬など、競走能力に関わる全要素を網羅的に吟味。圧倒的相馬スキルで、穴馬を発掘する金子京介プロにレパードSについてお聞きしました。
―抽選対象馬が多く、難しいかと思いますが、レースのポイントからお願いします。
一昔前までは、1勝クラスを勝ち上がった直後といったタイプは通用しないレースだったんですよ。ただ、最近は傾向が変ってきて、実績や実力より、調子が結果を左右している印象なんです。なので、この夏に調子がいい馬を狙うのがポイントですかね。
―調子というのは、調教から判断する感じになりますか。
そうですね。直前の追い切りで機敏に動いた馬が来るようになっています。
―昨年はカフジオクタゴンが7番人気で勝ちましたが、調教は良かったですか。
かなり調子が良かったですね。飛節の折りが深くて、こいつ脚遅いだろうなあってタイプなのですが、レパードSの週には腰のハマりがしっかりしていて、「あれ? 脚長だな」と感じさせるフットワークをしていました。「でも、弱いしなぁ」と思っていたら勝ちましたよね。その結果を受けて、さらに調子が重要な重賞だなと。
―となると、取材が最終追い切り前なのは非常に残念ですね。新潟ダート1800mに合う産駒や血統、あるいは馬体があればお願いします。
個人的に馬券の相性が良いのはシスターミニスターですね。馬体的には細身なのに、芝で走れず、ダートでシャキシャキ動くみたいなタイプが新潟に合いますね。
―なぜ細身なのにダートが合うんですか。
繋ぎが立ちすぎているからです。
―すみません。さっぱり分かりません。
繋ぎにクッションがなく、地面に後肢を突き刺すように着地するタイプは、飛節にも当然影響が出てきますから、そういうタイプが芝でキックしてもまったく威力がないんです。
―キック力がないから芝はダメっていうのはわかりました。ただ、ダートへ来て、キック力のなさが相対的に軽減されても、利点にはならないような気がします。
このタイプでダートで顕著な成績を挙げる馬というのは、ほかの部分で補っているわけですよ。身のこなしが良かったり、スピードに長けていたり。
―別の部分で補うと。
もう一つ、繋ぎが立ちすぎていることが、新潟ダート1800mで利点になる部分があるんですよ。新潟ダートはカーブがきついですよね。ということは、インベタで加速すると、体の軸を斜めにしなくてはいけないわけですよね。
―そうですね。
そこで、クッションのいい馬だと、地面をグリップして、力を溜めすぎてしまうと。つまり、一瞬脚抜きが悪くなる原因になるんです。それに対して、繋ぎが立ちすぎている馬は、ポンと立って、ポンと蹴るから、単純にカーブでの脚抜きがいいんですよ。
―なるほどなるほど。
カーブで体を傾けているときでも加速がつくわけです。
―そういうことになりますよね。
でも、そうじゃないんですよ。
―はい?
レパードSは、さっき言ったように、コース適性云々より調子なんですよ、調子。
―ああ、そういうことか(笑)。となると、やはり最終追い切り前なのは痛いですね。
そうなんですよ。まあ、個人的には2勝クラスを勝っている大型馬がいいんですけどね。ちょっと待ってくださいよ。ええと……。
―賞金が足りているエクロジャイトはどうですか。適性的に。
うーん許せるかな、くらいの適性はありますね。過去のレパードSで単勝を買って何十万勝った年は、はっきりと腰高の体形で、前肢が短くて、後肢が明らかに長くて、前傾姿勢で、トモに幅があまりないのに腰はしっかりしていて、後ろ脚が直飛節というタイプを狙ったんですよ。
―今年、そのタイプはいるんですか。
今年は正直、微妙なところですね。昔だと、ケンシンコウがそうですね。あと、インカンテーション、クロスクリーガーも良かった。
―すごいなあ。いる年は教えてくださいね。ええと、最終追い切り前で、適性も微妙となると、……パクスオトマニカとかどうですか。ダート適性はありそうですか。
初ダート……嫌な感じですね。ヴィクトワールピサの産駒ですよね。産駒的には、ダートでは可もなく不可もなくです。ダービーで逃げたことは、芝を走るなら秋につながるんですけどねえ。まだ、緩いですしね。これから強くなる余地のある馬体です。
―これからの馬ですか。では、抽選対象ですけど、人気になりそうなミスティックロアの適性はどうでしょう。
ミスティックロア。Arrogateですよね。下級条件は突破するけど、上にいくとダメなんですよ。ええと、もう一度ちょっと今、レース映像見ていいですか。
―どうぞどうぞ。
※ミスティックロアのレース映像を見る金子さん。取材はZOOMです。
ああ、Arrogateって感じですね。前脚の蟹股とか、前肢、特に右前脚だけ外に出てる様子とか。「フットワーク、わりぃなぁ」みたいな。
―(笑)。
取材後記:競走における「緩い」がもつ複数の意味など、まだまだ書きたかったことは山ほどあるのですが……。しかし、知識の希少性による面白さというのを再確認させられますね。
夢月ー高精度の数値化が生み出す至高のデジタル予想
出走各馬の的確な能力比較と希少なデータで回収率を向上させる夢月プロにレパードSについてお聞きしました。
―予想のポイントからお願いします。
抽選対象の馬に有力馬が多数いますし、展開も抽選対象の馬次第なところがあるので非常に難解ですね。力も拮抗しているので、変わってくれそうな馬をいくつか見つけておいて後は人気次第といったところでしょうか。
―11/17の抽選ですから、狙った馬が抽選外はありえるラインですよね。変わってくれそうな馬というのも、最終追い切り前だと難しいかもしれません。コース適性の観点でプラス、マイナスを感じる馬がいればお願いします。
プラスに働くのはルクスフロンティアでしょうか。スタミナが豊富というわけではないので、直線は短いほうが良さそうです。マイナスだと思うのはレッドプロフェシーです。前々走はかなり左回りに苦戦していました。能力は高いのでどこまで改善されているかですが、現状マイナスなのは間違いないと思います。
―2頭とも抽選対象馬ですが、突破してくれたら参考にしたいです。前回の取材では、軸馬としてシルトホルンを挙げていただき、見事2着でした。その際、条件戦をともに走ったニシノライコウをモノサシに、安定して力を出せるとお話いただきました。今回はかなり能力比較が難しいと思いますが、レースレベルを図るうえで、重要視していることや判断基準があればお聞かせください。
大まかには持ち時計ですが、時計が出やすい馬場だったのか、レースに出走した馬が次走どれだけ好走したかなどもみます。あと、レースレベルというわけではないんですが、スローペースのなか良い脚で追い込んできたり、ハイペースのなか粘りこんだりと、展開不向きでも好走した馬は時計以上の価値があると思います。単純に時計で正確に強さを計ることは難しいので、このあたりは余力や不利などでもころころ評価が変わってしまいますね。
―ありがとうございます。出走予定馬も含め、今年前走のレベルを評価できる馬はいるでしょうか。
時計的にはレッドプロフェシーですね。時計が出やすい馬場ではあったものの、余力十分のなか、かなりの好時計で走ったのでレベルが高いと思います。6馬身離された2着のベルウッドグラスも、次走半馬身差の2着と、2戦連続での2着。決して相手が弱かったわけではないと分かります。ただ、レッドプロフェシーは、前述したように、コース適性にマイナス要素があるため、今回は推奨できないですね。
―なかなか悩ましいですね。収得賞金上位のエクロジャイトはどうですか。2走前のヒヤシンスSはぺリエールの3着、前走の鳳雛Sは逃げ切り勝ちを決めました。ただ、1000m通過63秒2ですが……。
そうですよね。相当楽に運んだので、あまり評価してません。
―同じく出走可能馬のパクスオトマニカなど、同型もいます。
抽選の馬にも、ゴールドバランサーを筆頭にテンが速そうな馬がちらほらいますし、仮に自分の形に持ち込めても前走よりは厳しい競馬になると思います。人気サイドで危険と感じるのはこの馬ですかね。
―展開面で割引が必要と。抽選対象馬ですが、ミスティックロアはどうでしょう。1週前はCWで6ハロン78秒0。調教で注目している点も含め、評価をお願いします。
調教は成長力を見る場合もありますが、基本的には状態を見ています。前走より良い時計で走れているかを一番重要視しますね。今回は、手応えよく好時計で走れていますし、状態は良いと思いますよ。
―横の比較ではどうですかね。軸になりうる馬ですか。
あくまで現状ですが、この馬を軸として考えています。
―おお。
前走は馬体重を増やして成長していましたし、余力十分で時計を詰めての圧勝でした。まだまだ底を見せておらず力は上位のものがあると思います。
―もう一段階、強い姿を見せてくれるといいですね。最後に穴っぽいところで、注目している馬いればお願いします。
メイショウフジです。前走は直線で前が壁になり追い出すのに時間を要しました。前が空いてから鋭い脚を使っているように、非凡な決め手があります。先行力のあるメンバーが揃ってくれれば面白いと思いますね。
取材後記:どの馬が抽選を突破するかで、展開もがらっと変わりそうです。エクロジャイトを切れるだけでも、馬券的に助かりますね。
以上、プロ予想家2名のレパードSの見解と注目馬を紹介しました。今回はキャリアの浅い3歳馬同士のうえに、抽選対象馬が多く、なかなか難しそうでした。ただ、お二方とも、エクロジャイトを疑問視していましたね。ミスティックロアが、どちらに転ぶか楽しみです。
(文・垣本大樹)
⇒気になる最終結論は、レース当日のプロ予想MAXでチェック!(予想をアップする時間帯は予想家によって異なります。)
金子京介プロの最新予想ページはこちら
夢月プロの最新予想ページはこちら
※週末の枠順発表までは直前週結果ページへ遷移します。
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夢月ー高精度の数値化が生み出す至高のデジタル予想
出走各馬の的確な能力比較と希少なデータで回収率を向上させる夢月プロにレパードSについてお聞きしました。
―予想のポイントからお願いします。
抽選対象の馬に有力馬が多数いますし、展開も抽選対象の馬次第なところがあるので非常に難解ですね。力も拮抗しているので、変わってくれそうな馬をいくつか見つけておいて後は人気次第といったところでしょうか。
―11/17の抽選ですから、狙った馬が抽選外はありえるラインですよね。変わってくれそうな馬というのも、最終追い切り前だと難しいかもしれません。コース適性の観点でプラス、マイナスを感じる馬がいればお願いします。
プラスに働くのはルクスフロンティア