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《天皇賞・秋》
パンサラッサが1000メートル通過57秒4の大逃げでアッと驚かせたが、離れた2番手で運んだバビットは同59秒4。レースとしてはハイペースながら上がり勝負になった。
勝ったイクイノックスから0秒2差の3着ダノンベルーガは、上がり3ハロン2位の32秒8をマーク。1分57秒7の走破時計は、2021年エフフォーリア、20年アーモンドアイのVタイムより速い。直線では馬群の間を縫うように末脚を伸ばしており、能力と東京コースへの適性の高さを証明。エンジンのかかりが遅いので、距離延長はプラスに働くだろう。
5着シャフリヤールは切れ負けした印象。2戦目の上積みが見込め、日本ダービーを勝った舞台なら巻き返しは可能だろう。8着ユーバーレーベンはオークスを制したコースなら侮れない。
《京都大賞典》
当日の朝まで降り続いた雨の影響で稍重馬場。早々と隊列が決まって向こう正面でペースが緩み、馬群が固まって迎えた最後の直線はヨーイドンの形になった。
勝ったヴェラアズールは、後方追走から直線は大外へ。メンバー最速の上がり3ハロン33秒2の末脚で突き抜け、2馬身半差をつけて重賞初勝利。伯母トールポピー、叔母アヴェンチュラがGⅠウイナーの良血が覚醒した。ただGⅡとしては相手に恵まれ、展開や馬場傾向がはまった感がある。決め手は確かながら、GⅠの締まった流れの中でも同じ脚を使えるかどうかになる。
2着ボッケリーニは勝ち馬の決め手に屈したが、斤量が1キロ重い中で見せ場を作った。堅実さが光り、晩成の血筋でまだ奥がありそう。しぶとさが生きる流れなら。
《アルゼンチン共和国杯》
道中は緩い流れながら、ラスト1000メートルは1ハロン11秒台が続き、スピードの持続力が問われた。また、最後の直線で逃げたキングオブドラゴンが内ラチに接触するアクシデントが、結果に影響した面もある。
2着ハーツイストワールは中団インで脚をため、上がり3ハロンを33秒9にまとめた。直線で手綱を引くシーンはあったが、結果的に馬群がばらけてあいた内のスペースに誘導した武豊騎手の好リードもあった。
6着テーオーロイヤルは、アクシデントの影響が大きかった。加速しかけたところで内から寄られて接触する不利。すぐに立て直して0秒2差まで迫ったが、最後に伸び切れなかったのは、トップハンデの57・5キロを背負っていたぶんもあったか。スタミナ勝負になれば浮上する。
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