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第53回札幌2歳ステークス(1日、札幌11R、GIII、2歳オープン国際(特指)、馬齢、芝1800メートル、1着本賞金3100万円 =出走14頭)勝浦正樹騎乗で6番人気の伏兵ニシノデイジーがゴール前の接戦からクビ差抜け出して重賞初勝利を飾った。タイム1分50秒1(良)。2着はホッカイドウ競馬所属で4番人気のナイママ。さらにクビ差の3着が1番人気クラージュゲリエだった。
地方の逸材も、大手牧場の良血馬もそろって蹴散らした。ニシノデイジーがレース上がり3ハロン37秒6の消耗戦を制し、札幌2歳王者を襲名。皐月賞馬セイウンスカイ、桜花賞馬ニシノフラワーの血を受け継いだ“西山血統”のクラシック候補が誕生した。
「本当に強かった。まだこれから良くなると思う状況で、この勝ち方ですから」
勝浦騎手が興奮さめやらぬ表情でパートナーをたたえた。道中は中団を追走。よどみのない流れに苦しむライバルが多い中、手応えが1頭だけ違った。馬なりで直線に向き、早めに先頭に立って粘るナイママをクビ差競り落とした。
「初戦の後も、勝った2戦目の後も、勝浦騎手が『もっと走れる馬』と言ってくれた。余計なことをしなくなり、短期放牧を挟んで精神面が成長したのが大きい」と高木調教師も満面の笑みだ。
「大きな舞台で頑張っていけると思う」とうなずいた勝浦騎手。22年目のベテランジョッキーの目は、さらなるビッグレースを見据えている。 (板津雄志)
ニシノデイジー 父ハービンジャー、母ニシノヒナギク、母の父アグネスタキオン。鹿毛の牡2歳。美浦・高木登厩舎所属。北海道浦河町・谷川牧場の生産馬。馬主は西山茂行氏。戦績3戦2勝。獲得賞金3929万円。重賞初勝利。札幌2歳Sは高木登調教師、勝浦正樹騎手ともに初勝利。馬名は「冠名+すてきなもの」。
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