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【セントライト】キタサンブラック距離の壁破る

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【セントライト】キタサンブラック距離の壁破る

 今週は土曜日から3日間開催。月曜日の21日には中山競馬場で菊花賞トライアルのセントライト記念(GII、芝2200メートル)が行われる。ダービーで14着に敗れたキタサンブラックは、フジテレビ賞スプリングS1着、皐月賞3着と好成績を残す中山で始動。ひと夏を越えてたくましさを増した馬体で、大舞台への手応えをつかむ。

 ひと回り大きくなってターフに帰ってくる。歌手の北島三郎の所有馬としても注目を集めるキタサンブラックが、菊花賞トライアルで始動。辻田厩務員は成長した姿に目を細める。

 「つくべきところに筋肉がついて、全体的に幅が出た感じですね。馬体重は530キロ(前走時520キロ)くらい。気性面も春と変わらずに扱いやすいですね」

 デビューは今年1月と遅かったが、新馬-500万下を連勝。続くフジテレビ賞スプリングSでは、2歳王者のダノンプラチナなどを抑えて重賞制覇を成し遂げた。GI初挑戦の皐月賞でも3着に善戦したが、ダービーは積極的にレースを運んだものの14着に敗れた。「この馬には厳しい流れになりましたけど、ちょっと止まり過ぎかな…」と同厩務員は首をひねりながら振り返る。

 前走の敗因がはっきりしないだけに、菊花賞への参戦は今回の結果次第。夏場を休養に充てて迎える4カ月ぶりの始動戦は、今後の路線を決める一戦になる。母の父がスプリンターサクラバクシンオーなので距離適性が懸念されるが、「追い切った後とかの息の入りがすごくいい。心肺機能は高いと思います」と陣営はスタミナ面を不安視していない。

 9日の1週前追い切りでは、不良馬場のCWコースで6ハロン86秒0-12秒2をマークし、貫禄の先着フィニッシュ。辻田厩務員は「順調に乗り込めています。これからまだ力をつけていく馬。中山ですし2200メートルをこなしてほしいですね」と期待を込めた。

 距離の壁に挑むキタサンブラックが、菊花賞への道を自力で切り開く。 (川端亮平)

セントライト記念の登録馬(想定騎手入り)はこちら

★展望

 2冠馬ドゥラメンテは骨折でリタイア中。菊花賞戦線は混戦ムードが漂う。

 ダービー2着のサトノラーゼンは順調に夏を過ごして、満を持して秋初戦を迎える。ベルーフは前走(小倉記念2着)が好内容。皐月賞後、無理をしなかったのが功を奏したようだ。

 ブライトエンブレムは成長ぶりが目立ち、タンタアレグリアもパワーアップ。キタサンブラックは本番よりもこのレース向きだろう。2戦2勝のロッカフェスタは大物に育つ可能性を秘めている。

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