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第55回宝塚記念(29日、阪神11R、GI、3歳上オープン国際(指)、定量、芝・内2200メートル、1着本賞金1億3200万円=出走12頭)横山典弘騎乗でファン投票1位のゴールドシップが、好位から抜け出して完勝。1番人気に応え、史上初の連覇を成し遂げた。タイム2分13秒9(良)。芦毛馬として最多のGI5勝目とし、この後は、1次登録している凱旋門賞(10月5日、仏ロンシャン、GI、芝2400メートル)を視野に入れている。2番人気のウインバリアシオンは7着、3番人気のジェンティルドンナは9着に敗れた。
どんよりした曇り空の中、芦毛の馬体だけが輝いていた。苦しむライバルを尻目に、1頭だけ脚いろの違うゴールドシップがグングン伸びる。残り200メートル付近で先頭に立つと、アッという間に3馬身差をつけ、GI5勝目を史上初の連覇を飾った。
「最後まで『頑張ってください』とお願いしました。馬場が悪くて、乗ってる分には伸びた感じはしなかったけど、しっかり走ってくれました」
初騎乗の横山典騎手は、重責を果たして笑みを浮かべた。高い能力はあるが、2番人気になった前走の天皇賞・春で7着に敗れたり、成績的にムラ駆け傾向の強いタイプ。今回も発馬で後手に回ったが、鞍上は動じなかった。
「自分で前めの位置を取りにいった」(横山典騎手)と、1コーナー手前で外からポジションを押し上げ、4番手を追走。その後はスムーズに進み、最後はメンバー最速の上がり3ハロン35秒2の末脚を発揮した。
2週前追い切りから手綱を取って、馬の個性をつかんだジョッキーは、「はじめはお互い硬かったけど、本当にいい感じになった。まともに走ってくれればね」と満足げ。23年ぶりの宝塚記念制覇となった46歳のベテランは、日本ダービー(ワンアンドオンリー)に続き円熟の腕を見せつけた。
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