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ウマニティプロ予想家・霧が、今週の重賞出走馬の中から、特に的中への鍵を握りそうな1頭にフォーカス。指数・血統・調教を中心とした“予想的イマジネーション”で掘り下げていきます。
【ビクターザウィナー】
サウジ、ドバイ、そして香港。このあたりに日本の有力馬が大挙して参戦するのは、今や当たり前の光景となった。
一昔前の"挑戦"といった雰囲気は既になく、明確に勝ちに行き、実際に結果も残している。毎年のことながら、日本競馬のレベルアップは凄まじいなぁと実感する。
だが一方で、その逆……海外馬が日本競馬に参戦してくるという光景は本当に目にしなくなった。日本が誇る国際競走と言えるジャパンカップですら、名のある有力馬の参戦は稀。いちファンとして、海の向こうだけではなく、国内の競馬場でも海外の強豪とのガチンコ対決が見たいと思ってしまうのはワガママなのだろうか。
そんな風にぼんやりと考えていた時に飛び込んできたのが、"香港のビクターザウィナー、高松宮記念に参戦"という報であった。スプリント王国という異名すらある香港競馬からの参戦というだけでもインパクトがあるのに、その中でも路線上位にいる馬だ。これにより、高松宮記念の面白さがかなり引き上げられるのは間違いないように思えた。彼の存在がレース展開や結果にどう影響を及ぼすのか、いつも通りに各要素から掘り下げていきたい。
まず指数面だが、レベルの高い香港スプリント界のトップホースらしく、数字の優秀さは文句なし。ラッキースワイネスやウェリントンといった最上位クラスの馬達とも勝ったり負けたりの接戦を繰り広げており、その能力の高さは疑いようがない。
昨年末の香港スプリントでは日本馬のジャスパークローネ、マッドクールと対戦したが、この2頭には楽に先着。ホームの利があったとはいえ、スプリンターズSの上位馬を抑えている事実は重く見なければならない。勝ったママコチャを含め、スプリンターズS上位のレベルは決して低くなく、今回のメンバーで同等の指数を叩き出した経験を持つのは、トウシンマカオ、ルガル、ナムラクレアくらい。いずれも今回人気を背負う馬たちだが、本馬の能力は彼らすら上回る可能性があるということだ。
加えて特筆すべきは、抜群のスタートセンスとダッシュ力。高確率でロケットスタートを決め、たちまち自分の形に持ち込む走りは、日本馬にとってかなりの脅威となるだろう。
それだけのスピードホースなだけに、血統も"いかにも"な構成なのかと思いきや、これが意外とそうでもないのが面白いところ。
父のトロナードは欧州のマイルG1を2勝している馬で、母父のケープクロスも同様の欧州型マイラー。共に種牡馬としてマイルから中長距離まで幅広い適性を持つ産駒を出しているが、短距離向きというイメージは薄い。予備知識なしで本馬の血統構成を見るととてもスプリンターとは思えないほどで、欧州色が濃い分、日本の高速馬場に向くイメージもあまり持てない。
だが本馬は上級馬だらけの香港においても上位のスピードを示しているわけだし、高松宮記念においては"マイル寄りのスプリンター"が活躍するシーンはそう珍しいものではない。潜在的なスタミナの差で純スプリンターを抑え込む可能性もあり、血統だけで軽視するのは危険か。豪州生まれ香港育ちという、自然とスプリンターが醸成されそうな環境にいた馬なので、素直に実際のレースぶりを重視したいところだ。
だが、そんな本馬とて万能ではない。自然と逃げる形になることが多いためか、逆に逃げられなかった時や、早めに追撃された時は意外と淡白なのだ。前述した香港スプリントにおいても、結局は道中でジャスパークローネにハナを譲る格好になり、やや力む挙動を見せて4着。ここまで14戦7勝、2着2回で、3着が1回もないというやや極端な成績が示す通り、勝つか圏外かという逃げ馬らしい気質を持っているのだ。本馬並のダッシュ力を持つ馬がハナを主張してくれば、リズムが狂うことも十分に考えられる。
が、今回の日本馬の中で純スプリンターの逃げ馬はテイエムスパーダくらい。1200mを逃げ勝ったという点では葵Sを制したモズメイメイの名も挙げることができるが、あの勝利は神懸かった超絶ロケットスタートの影響が大きい。1400m~マイルで逃げ勝ってきたウインカーネリアンやアサカラキング(現在除外対象)らと同様に、1200mのG1となると初速がやや足りないように思える。
他にはビッグシーザーやルガルも前に行ける馬だが、本馬の逃げを潰すほど序盤からハナに固執するタイプとは思えず、テイエムスパーダとてスタートが不安定な上に初速はむしろ遅め。本馬相手のハナ争いは分が悪い。ジャスパークローネがここにいればまだ分からなかったが、本馬が香港スプリントで見せたダッシュ力はジャスパークローネよりもさらに数段上だった。となれば、今回のメンバーであれば楽逃げに持ち込むシーンまであっていいのではと思える。そしてその戦法こそが本馬にとっての理想形ということであれば、日本馬は相当に厳しい戦いを強いられることになるだろう。
とはいえ、高松宮記念が行われる中京1200mは独特なコース。加えて週末は土日とも雨の予報が出ており、渋った馬場でレースが行われる可能性が高い。
本馬はそもそも左回りの経験が全くないし、重~不良馬場で走った経験もない。初物尽くしの中で走ることになるのは、一見するとかなり高いハードルであるように思える。
が、管理するシャム調教師が、本馬をここに参戦させた理由の一つとして”調教での動きから左回りへの適性を感じたこと”を挙げているのはなんとも不気味だ。そして血統の項でも触れた通り、本馬は欧州色の濃い血統馬。タフな馬場で力を発揮する印象も強く、”初物尽くし”が”プラス要素の山”になるという見方もできる。
そう考えると、余計に結果は極端なものになりそうだが、果たして本馬は勝つのか、それとも派手に飛ぶのか、どちらになるのだろうか。予想する側としても頭から入るか全切りか、思い切った狙い方が有効な存在と言えそうだ。実際のレースぶりがどのようなものになるかも含め、見逃せない一戦になるだろう。
コメント投稿
コメントの投稿は会員登録(無料)が必要です。9e03463022|2024年3月20日 20:12 | (0) |
とてもありがたい考察ありがとうございます。
招待でも無いしそれなりに本気なのかと思えますね
犠牲心で鈴をつけに行くのも居なそうなのが伺えます。
またよろしくお願いいたします。
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>9e03463022さん
コメントありがとうございます。
この馬のみならず、海外馬は未知の部分が多くありますので、走ってみないと……という部分は多いです。
が、地元と同等以上の走りをされたらと考えると、無視しにくい存在ですね。
逃げ・先行勢がどのように圧を掛けるのか、駆け引きにも注目したいと思います。