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《本紙の狙い》アドマイヤテンクウを本命に推す。重賞初挑戦となったラジオNIKKEI杯2歳Sは出遅れが影響したが、コンマ2秒差の5着まで押し上げた。続く京成杯は一転して先頭へ。最後の最後にエイシンフラッシュにハナ差かわされたが、進化を感じさせるレース内容だった。キャリアを積むごとに競馬を覚えており、展開次第では自分から動くレースも可能。脚質に幅が出たのは大きな武器だ。この中間の乗り込みは順調。動きは前走以上と言ってよく、仕上がりは申し分ない。ヴィクトワールピサが相手の筆頭。レース間隔が開いたぶん、評価を下げたが、スケールの大きな走りはGI級だ。ミッションモードはこのメンバーに入っても力負けしない。
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ラジオNIKKEI杯5着、京成杯2着の(13)アドマイヤテンクウが、この中間もさらにレベルアップしてきた。CWコース3頭併せの追い切りでは、ラスト50メートルあたりで最内からグイッと抜け出し先着。おっとりしていた馬が、競走意欲に目覚めてきた。
「腰に力がついてきたので、調教でもああいう動きができるようになった。(逃げた)前走を見ても走る気が出ていると思うし、今度も後ろからということはないだろう。本当に一走ごとに良くなってきている」と松田博調教師は頼もしい成長に目を細める。「追い切った後もふだん通り。相変わらずおとなしいよ。先週の競馬を見ても(中山の)馬場はかなり悪そうだけど、内がいいのか、外がいいのか分からんからなあ」と馬場は気になる様子だが、よほど重が上手な馬でないと内を通るのは厳しそう。大外枠はむしろ吉と出そうだ。
3連勝中の(1)ヴィクトワールピサは最内枠となった。清山調教助手は「もともと前に行ける脚がありますからね。周りを見ながら行けるでしょう」と前向きに捕らえる。悪化している馬場についても「トビが大きいけれど力がありますから、うまくこなしてくれれば」と克服に期待を寄せる。この中間は短期放牧でボリュームアップした体を調教でしっかりと引き締めてきた。「逞しい立派な体が、順調な調教過程を踏んで締まってきた感じ。走れる形になっていると思います。中山コースも心配はしていないし、現状においては何ら言うことはありません」と清山助手は万全の態勢を強調した。
毎日杯の予定を繰り上げて参戦してきた(4)ミッションモードは、坂路での最終調整。4ハロン57秒8-42秒4-13秒4と末脚を軽く伸ばした。「順調だし、予定通り。ガリレオ産駒だからこういう(道悪)馬場もいいんじゃないかな。前走はスタートが速くなかったけれど、もともとはスタートも悪くないよ」と藤沢和調教師は意欲十分。「ここで権利を取って本番を考えたいね。楽しみにしているよ」と上位争いを強く意識している。
悪化する馬場に全く臆するところがないのが(3)エイシンアポロンの岡田調教師だ。「現実に重賞(稍重だった京王杯2歳S)を勝っているし、不安材料ではない。他の馬は気にするかもしれないが、この馬の走りには問題ないでしょう」と強気だ。それも、ここまで順調な調整過程を踏めたからこそ。「始動戦をここと決めて順調に調整できた。今週もやればもっと時計は出たけど、その必要はなかったから。展開に注文がつかない馬だし、この距離でも折り合えると自分では思っている。枠は気にしていなかった。どんな競馬でもできる馬だから」。朝日杯FS2着馬が同じ中山でその実力を発揮する。
1勝馬の身で格上挑戦に踏み切った(2)ダイワファルコンは、坂路を1本登坂した後、Wコースを軽快に周回。落ち着き払った姿が目立つ。「順調ですね。見ての通り落ち着いているし、1勝馬ですけど頑張りますよ」と飯田調教助手は好感触を伝える。叔父ダイワメジャーも1勝馬の身でスプリングS3着から皐月賞を制したように、勝負強さのある血統馬。格下と言っても軽視は禁物だ。
今回が初芝となる(6)トーセンアレスは、角馬場と南Aコースで入念に体をほぐしてから、坂路で4ハロン70秒2、1ハロン15秒7をマーク。騎乗した鈴木調教助手は、「前走、前々走と変わりないですね。芝が全くダメという感じはしません。芝の適性さえあれば、能力的にはここでもやれると思います」と明言。「時計がかかれば、その分は有利かな、という気がします」と道悪もOKの構えだ。
中央入り2戦目の(12)ビッグバンは、北Bコースでキャンター調整。クビをグッと下げて大きいフットワークを繰り出した。「サラッとやっただけですが、ダイナミックでしょう?」と伊藤圭調教師も思わず笑顔。「今回は前走と調整過程の質が違います。相手は強くなりますが、有力馬が雨を苦にして、こちらが得意なようであれば…」。トレーナーは虎視眈々と一変を狙っている。
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