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出走馬18頭と枠順が29日、確定した。ダービーをあらゆる角度から分析する当コーナーは、4日目のテーマ「騎手」でさらにふるいにかける。ダービー制覇は競馬に携わるすべての人のあこがれで、それだけにハードルも高い。多くの勝ち星を挙げる名手であっても厳しくチェックを行う。なお、29日に追い切られたベルキャニオンは「調教」から検証し、すでに脱落した6頭の評価は割愛する。
〔1〕乗り替わり(初騎乗=3点減、乗り替わり=2点減)
前走から騎手が乗り替わった馬の優勝は29年前(1985年シリウスシンボリ)までさかのぼる必要がある。これは過去にコンビを組んだ経験があったとしても例外ではない。3歳馬の頂点を競う大一番での乗り替わりは不安材料だ。
初騎乗となる場合は特に大きなマイナスで、クレイグ・ウィリアムズ騎乗のハギノハイブリッド、福永祐一騎乗のレッドリヴェール、内田博幸騎乗のワールドインパクトは3点減。騎乗経験はあるが、前走から乗り替わりとなる菱田裕二騎乗のタガノグランパも2点減だ。
〔2〕年齢(30歳未満=1点減、ダービー初騎乗=1点減)
過去10年で連対した延べ20人のうち、最年少は2003年1着ネオユニヴァースに騎乗したミルコ・デムーロで当時24歳。日本人騎手では07年2着アサクサキングスに騎乗した福永祐一の30歳が最年少だ。ダービーは武豊や横山典弘といった名手でさえ、勝つまでに時間を要したレースでもあり、経験豊富なベテラン騎手が強い。
菱田裕二はダービー初騎乗の21歳で、タガノグランパは2点減。25歳の浜中俊が騎乗するサウンズオブアース、28歳の川田将雅が騎乗するトゥザワールドも1点減とする。
〔3〕今年の勝利数(20勝未満=2点減、30勝未満=1点減)
連対騎手20人の同年のJRA勝利数をみると、18人がダービー前週までに20勝以上していた。例外は06年1着メイショウサムソンの石橋守(6勝)、11年1着オルフェーヴルの池添謙一(14勝)で、2人はいずれも騎乗馬のそれまでの全レースで手綱を取り、皐月賞も勝っていた。お互いを知り尽くした名コンビでない限りは、馬だけでなく騎手も好調であることが望ましい。
外国人騎手は騎乗している期間に差があるが、03年のMデムーロも29勝を挙げていたため、例外とはしない。Cウィリアムズは今年5勝で、ハギノハイブリッドは2点減。柴田大知(17勝)騎乗のウインフルブルームも2点減だ。
吉田豊は19勝だが、ショウナンラグーンの全7戦に騎乗しており、減点は1点にとどめる。
また、連対20人中12人は30勝以上。横山典弘(25勝)騎乗のワンアンドオンリーは1点減とする。
〔4〕今年の重賞勝ち(重賞未勝利=3点減、重賞1勝=2点減、重賞1勝がGI=1点減、重賞2勝以上だがGI未勝利=1点減。地方は除く)
連対20人中、ダービー前週までに同年のJRA重賞を勝っていなかったのは、10年1着エイシンフラッシュに騎乗した内田博幸、13年2着エピファネイアに騎乗した福永祐一の2人だけ。残る18人は全て同年に重賞を2勝以上しており、うち11人にはGI勝ちもあった。騎手に勢いがあるかどうかも重視したい。
タガノグランパに騎乗する菱田裕二、ハギノハイブリッドに騎乗するCウィリアムズは今年JRA重賞未勝利。ともに3点減だ。
ベルキャニオンの戸崎圭太、レッドリヴェールの福永祐一は重賞1勝で、2点減。内田博幸は重賞1勝だが、GIヴィクトリアマイルを勝っており、ワールドインパクトの減点は1点のみ。
重賞2勝以上しているが、GIは未勝利の柴田大知騎乗ウインフルブルーム、吉田豊騎乗ショウナンラグーン、武豊騎乗トーセンスターダム、横山典弘騎乗ワンアンドオンリーは1点減とする。
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