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涼しくたって夏は牝馬だ! 肌寒い日が続く札幌で行われるサマー2000シリーズ第2戦の函館記念に、レジネッタが08年桜花賞以来の勝利を狙って登場する。しかも浅見厩舎は3頭出しの攻勢で、上位独占に意欲満々。過去に9番人気のパルブライトや13番人気のヒガシマジョルカが大波乱を演出してきた函館の“女”たち。今年も荒れる気配がプンプン漂ってきた。
牝馬のエリートコースを歩んできたレジネッタが、昨年の桜花賞以来の勝利を狙っている。
前走のヴィクトリアマイルはスローな展開の上に内が残る馬場で外々を回らされて16着。その後は放牧で立て直して、7月10日に札幌競馬場に入厩した。1週前の15日には芝で5ハロン62秒9、3ハロン35秒1-11秒6の好反応を見せ、ここに向けて態勢は整っている。
「動きもまずまず良かったし、素軽さが出て雰囲気はいいですね」
浅見調教助手は1年3カ月ぶりのVへの手応えを感じているようだ。夏は牝馬の格言もあるが、函館記念も勝ち馬を輩出。最近10年は出走が7頭しかいないが、04年のファインモーション、07年のロフティーエイムが2着と好走。今年は94年以来15年ぶりに札幌で行われる“函館”記念だが、15年前の勝ち馬が牝馬のワコーチカコだった。
「実績を考えれば仕方ないけど(ハンデ)55キロは少し重いですね。でも今後のことを考えて、何とか賞金を加算してほしい」
GI馬だけにハンデを背負わされるのは宿命。それでも未勝利勝ちにクイーンS2着と相性のいい札幌なら克服しておかしくない。
今回の浅見厩舎はマンハッタンスカイ、ゼンノグッドウッドといった牡馬との3頭出し。その中で人気的には一番評価が低そうなレジネッタだが、今年の中京記念では池江郎厩舎がバトルバニヤン、ドリームサンデー、サクラオリオンを出走させ、もっとも伏兵だった15番人気のサクラオリオンが勝利。多頭数出しは人気薄からの言葉通りの決着となった。
「前に行くマンハッタン、中団からゼンノ、後方からレジネッタ。3頭とも楽しみがあります」
浅見助手はワンツースリー決着に期待を膨らませるが、ファンとして一番おいしいのがレジネッタ1着! 荒れる函館記念を演出するのは女王の復活劇である可能性は十分ある。(柴田章利)
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