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第51回七夕賞(12日、福島11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4000万円=出走16頭)川田将雅騎乗の2番人気グランデッツァが、好位から直線で楽々と抜け出して快勝。2012年のフジテレビ賞スプリングS以来、3年4カ月ぶりの重賞3勝目を挙げた。タイム1分58秒2(良)。2着はステラウインド、3着は最低人気のマデイラ。1番人気のレコンダイトは見せ場なく12着に敗れた。
まさに横綱相撲といえる完勝だ。今年最高の気温34・3度を記録した福島で、グランデッツァが3年4カ月ぶりとなる重賞3勝目を飾った。
「きょうは僕が今までに乗った中で一番落ち着いていたので、リズム良く競馬ができました。ゴール前では余裕がありましたし、能力の高さを証明できて良かったです」。川田騎手は晴れやかな表情で振り返った。
スムーズに5番手の外につけると、抜群の手応えで4コーナーへ。直線に向いて先頭に立つと、セーフティーリードを保ったままゴールを駆け抜けた。
皐月賞では1番人気に支持されたほどだが、その秋に左前脚屈腱炎を発症して長期休養。昨年1月に復帰後、重賞では歯がゆい結果が続いていたが、悔しさを晴らすには十分すぎる内容で、完全復活を印象づけた。
「負けられない競馬だったしね。2000メートルは少し不安だったけど、普通に克服してくれた」と平田調教師。能力を発揮できれば、距離もハンデも問題ではなかった。
川田騎手は福島の重賞を勝ち、JRA全10場重賞制覇に王手をかけた。残すは函館で、19日の函館記念に同じ平田厩舎のデウスウルトで参戦予定。1週後には快挙が達成されるかもしれない。
「福島はなかなか来る機会がないので、いい馬に乗せていただいてありがたいです。来週もいい結果を出せればいいなと思います」と川田騎手はやる気を見せた。
グランデッツァはこの後のサマー2000シリーズには出走せず、秋のGIを目指す。昨年3着だったマイルCSや、天皇賞が有力だ。
「皐月賞では1番人気になった馬だし、このままでは終われない。何とかGIを取りたい」と平田師は大舞台を見据える。猛暑の福島で輝きを取り戻した大器が、秋に再びGI戦線を沸かせる。 (藤沢三毅)
★12日福島11R「七夕賞」の着順&払戻金はこちら
グランデッツァ 父アグネスタキオン、母マルバイユ、母の父マルジュ。栗毛の牡6歳。栗東・平田修厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース。戦績18戦5勝。獲得賞金2億2320万4000円。重賞は2011年GIII札幌2歳S、12年GIIフジテレビ賞スプリングSに次いで3勝目。七夕賞は平田修調教師、川田将雅騎手ともに初勝利。馬名の意味は「偉大、雄大(イタリア語)」。
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