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第60回日経新春杯(13日、京都11R、GII、4歳上オープン国際、ハンデ、芝・外2400メートル、1着本賞金5500万円 =出走16頭)高倉稜騎乗でハンデ52キロの10番人気馬カポーティスターが最内から末脚を伸ばして快勝。格上挑戦だったが、見事に重賞初制覇を飾った。2着は1番人気のムスカテール、3着は4番人気のトウカイパラダイスが入った。
格下の伏兵馬が、大金星をゲットした。1000万下を勝ち上がったばかりのカポーティスターが、実績馬たちを一蹴。初の重賞タイトルを手中にした。
「内枠と軽い斤量(52キロ)を生かそうと思っていました。道中は内に潜り込んで、ロスなく運べました」。殊勲の高倉稜騎手が、会心のレースに胸を張った。
〔1〕枠(2)番から4、5番手のインを追走。スムーズに折り合うと、直線は果敢に最内を突いて、鮮やかに突き抜けた。内を通る先行馬が有利な今の馬場状態と、52キロの軽ハンデを十分に生かした好騎乗だった。
「(昨年3月に)未勝利戦(1着)で乗ったときは、子供っぽくてカッカしていたけど、きょうは返し馬から落ち着いていました。同期でたくさん(レースを)勝っている川須騎手に負けたくないし、GIIを勝ててよかったです」。昨年の中京記念(フラガラッハ)に次ぐ重賞2勝目となった21歳の若武者は、爽やかな笑みを浮かべた。
中山競馬場で観戦した矢作調教師は「狙い通り(の競馬)。きょうは前に出していった割に、折り合いがついていた。ハーツクライ産駒で奥手だと思っていたし、今年は飛躍の年になればいいね」と声を弾ませた。
今後は天皇賞・春(4月28日、京都、GI、芝3200メートル)が最大目標で、次走は京都記念(2月10日、京都、GII、芝2200メートル)あたりを視野に入れている。素質開花した新星が、今年の中長距離戦線をにぎわしてくれそうだ。 (鈴木康之)
【カポーティスター】父ハーツクライ、母サビアーレ、母の父カポウティ。黒鹿毛の牡4歳。栗東・矢作芳人厩舎所属。北海道安平町のノーザンファームの生産馬で、馬主は備前島敏子氏。戦績10戦4勝。獲得賞金は9668万7000円。重賞初勝利。日経新春杯は矢作芳人調教師、高倉稜騎手ともに初勝利。
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