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菊花賞トライアルの神戸新聞杯が26日、中京競馬場で10頭によって行われ、吉田隼騎乗で2番人気のステラヴェローチェが後方から馬群を割ってメンバー最速の末脚で差し切り、重賞2勝目を飾った。次走は菊花賞(10月24日、阪神、GI、芝3000メートル)が濃厚。2着レッドジェネシス、3着モンテディオまで、菊花賞の優先出走権が与えられた。1番人気のダービー馬シャフリヤールは4着に敗れた。
泥だらけになりながら、春の悔しさを晴らす勝利をもぎ取った。皐月賞、日本ダービーともに3着だったステラヴェローチェが、サウジアラビアRCと同じ不良馬場で重賞2勝目をゲット。ダービー馬を撃破したパートナーの走りを、吉田隼騎手がねぎらった。
「こういう馬場ですし、最後はバテバテになりましたが、よくかわしてくれました」
やや頭を上げる感じでスタートを切ると、折り合いに専念して後方2番手を進む。早朝から雨が降り続き、芝は水分をたっぷり含んだタフな状態。シャフリヤールなどのライバル勢がスタミナを消耗して苦しむなか、直線は狭い馬群を割って力強く脚を伸ばし、最後はレッドジェネシスを半馬身競り落とした。
夏場の休養を経て、馬体に幅が出て力強さがアップ。馬体重は過去最高の506キロ(前走比18キロ増)となり、鞍上は「全体的に緩さは残りますが、体つきがゴツくなりました」と肉体面の成長を実感。ただ、次に見据える菊花賞へ向けて、須貝調教師は「ゲートしかり、装鞍所でもテンションが上がっていた。体は大人になったけど、精神面がこちらが納得するまできていない」と指摘。3000メートルの長丁場を乗り切るために、レース前の消耗など精神面の課題に取り組んでいく。吉田隼騎手は「無事に前哨戦を勝ってくれましたし、どんな馬でも『やってやる』という感じで挑みたいです」と力を込めた。
これまでGIでは、朝日杯FSの銀メダル1つと銅メダル2つ。悲願の金メダル獲りへ-。最後の1冠は譲れない。(斉藤弘樹)
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■ステラヴェローチェ 父バゴ、母オーマイベイビー、母の父ディープインパクト。黒鹿毛の牡3歳。栗東・須貝尚介厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は大野剛嗣氏。戦績7戦3勝。獲得賞金2億1287万3000円。重賞は2020年GIIIサウジアラビアロイヤルCに次いで2勝目。神戸新聞杯は須貝尚介調教師が12年ゴールドシップに次いで2勝目。吉田隼人騎手は初勝利。馬名は「星(伊)+速い(伊)」。
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