浜中騎乗で7番人気の白毛馬
ハヤヤッコが好位のインで脚をため、早め先頭からそのまま押し切った。2019年
レパードS以来の重賞2勝目をマークし、芝&ダート両方でのJRA重賞制覇を達成。次走の
札幌記念(8月21日、札幌、GⅡ、芝2000メートル)では、連覇が懸かるGⅠ3勝の
ソダシとの白毛対決になりそうだ。
白い馬体を泥だらけにしながらゴールに飛び込んだ。
ハヤヤッコが雨で重たくなった馬場をものともせず、約1年1カ月ぶりの復活V。浜中騎手が声を弾ませた。
「勝ちたいレースを勝つことができてうれしいです。白い馬からまた1頭、活躍馬が出たので、注目してくれたらと思います」
最内枠を生かしてロスなく好位のインを追走する。直線の入り口で先頭に立つと、2着
マイネルウィルトスに迫られてもうひと踏ん張り。¾馬身差で振り切った。鞍上は函館開幕週の
函館スプリントSを
ナムラクレアで制し、最終週の
函館記念も制覇。「久々の函館(滞在)で大きいところを2つ勝てて良かったです」と笑みを浮かべた。
GⅠ3勝の
ソダシを筆頭に異彩を放つ白毛一族。
ハヤヤッコは3歳時の
レパードSで白毛馬によるJRA重賞初制覇を飾った、いわばパイオニアだ。それ以来の重賞2勝目で芝、ダート両方でのJRA重賞勝利を達成。
クリンチャー(2018年
京都記念、20年
みやこS)以来で、白毛では初めてだ。
国枝調教師は「前回は
天皇賞(春)で相手も強かった。涼しい函館で馬体も回復していて、いい状態で臨めました」とうなずき、今後については「在厩か放牧かはこれからだけど、
札幌記念になると思います」と、サマー2000シリーズ4戦目をにらんだ。
同レースには連覇を狙う
ソダシが参戦を表明している。
ハヤヤッコとは同じ祖母シラユキヒメの血を受け継ぐ、いとこの関係だ。夏競馬で唯一のGⅡ戦での白毛対決。北の大地がにわかに熱を帯びてきた。(山口大輝)
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ハヤヤッコ 父
キングカメハメハ、母マシュマロ、母の父
クロフネ。白毛の牡6歳。美浦・
国枝栄厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は金子真人ホールディングス㈱。戦績29戦6勝。獲得賞金1億9620万5000円。重賞は2019年GⅢ
レパードSに次いで2勝目。
函館記念は
国枝栄調教師、
浜中俊騎手ともに初勝利。馬名は「速くて白い」。