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皐月賞はソールオリエンスが大外から豪快に差し切って勝利。見事無敗での皐月賞制覇を成し遂げた。
最内枠は決して楽ではなかったが、スタートでスッと下げると馬場の良い外へ。道中は後方でジッと我慢すると、少し追い出しを我慢して直線へ。最後は鞍上の叱咤に応えると、大外から一気に突き抜け、最後は1馬身1/4差をつける完勝だった。
ソールオリエンスは父キタサンブラック、そして母父モティヴェーター。母父モティヴェーターといえばタイトルホルダーと同じ。そしてモティヴェーターの父はモンジュー。そのモンジューを母父に持つのが先ごろサウジカップを制して話題になったパンサラッサ。
モティヴェーターもモンジューも欧州の名馬だが、一方で種牡馬として日本では適性を示せなかった。サドラーズウェルズから続くスタミナ血統だけに、日本のスピード競馬に対応できなかったのは仕方ないが、母父としてココに来て存在感を示している。
2着タスティエーラは外枠から正攻法の競馬で抜け出しを図ったが、最後は勝ち馬の決め手に屈した形。それでも立ち回りの上手さと安定感では勝ち馬を上回っており、血統面から距離延長が死角になる馬ではない。父サトノクラウン同様に外国人騎手が合いそうなので、もし日本ダービーでレーン騎手あたりが騎乗できるようであれば逆転の可能性も見えてくるかもしれない。
ちなみに先週話題に挙げたジョッキーカメラ、皐月賞ではソールオリエンスとファントムシーフのものが公開されている。
ソールオリエンス→ https://youtu.be/CrtIyaMX0hY
ファントムシーフ→ https://youtu.be/l9yeGeYLf3w
ソールオリエンスは最内枠ということでスタート直後に泥を被ってしまい、視界は悪くなる一方。最終的には真っ黒になってしまい、視界が開けたのはゴール後、肝心のレース中の映像は観ることができなかったが、逆にいえばその映像もタフな馬場を伝えるには十分なリアリティがあった。さらにそれを補って余りあるほど。ゴール後の横山武史騎手の爆発する喜びにも見どころがあった。
3着ファントムシーフのルメール騎手は道中の位置取りや直線でのコース取りの判断など、一挙手一投足がよくわかる。パトロールや通常のレース映像からは伝わってこない臨場感に溢れる動画だった。
今後もG1の有力馬には装着されることになりそうなので、また来週以降のジョッキーカメラも楽しみに待ちたい。
~今週末の注目馬~
というわけで、今週末はG1ひと休み。東西でG1へ向けての前哨戦が行われる。当コラムではフローラSを取り上げる。注目馬はコチラ。
・ソーダズリング(戸崎圭太騎手)
注目はソーダズリング&戸崎圭太騎手。
新馬戦で敗れた後の一戦となった前走の未勝利戦は圧巻の内容で楽々と突き抜けた。クラスが一枚か二枚上という、まさに力の違いを見せつけるレースぶりだった。血統的にも半兄にソーヴァリアント、半姉にマジックキャッスルなどがいる良血馬で、本馬は父がハーツクライ。距離が延びた方が良いタイプだろう。いきなりの重賞挑戦でも十分勝負になるとみる。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
栃木県出身、競馬予想家。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』(ガイドワークス)など著書多数。最新刊は『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』(オーパーツ・パブリッシング)。
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