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今年は上半期の平地GIで関西に勝ち越した関東馬が、北海道シリーズでも関西と互角の戦いを繰り広げている。今週の函館記念で注目は、シャドウゲイト。3月の中京記念で久々の重賞Vと8歳になっても健在だ。過去10年で8勝と関西勢が圧倒するレースで、東の総大将が意地を見せる。
奮闘が続く関東馬の勢いに乗って、古豪シャドウゲイトが函館記念に挑む。函館が開幕してから5週間が経過したが、東西の勝利数はほぼ互角。上半期のGI対決で勝ち越した関東馬の攻勢は、夏を迎えても続いている。
「先週美浦から到着した後も順調ですね。体も減っていないし、函館の涼しい気候がいいんじゃないですか」
笑顔で語る山田調教助手の表情からも、衰えのない8歳馬の近況がうかがえる。今春は、中京記念で実に2年10カ月ぶりの重賞Vを果たし、古豪健在をアピールしたが、前走のシンガポール航空国際Cは競走除外の憂き目を見た。日本より狭いゲートに過敏な反応を示した結果のアクシデントだったが、馬体に影響はなく、順調な調整が続いている。
帰国初戦に函館記念を選んだのは、馬場適性によるところが大きい。道悪や洋芝を得意とするゲイトは、函館でも【1・0・1・0】の好成績。下級条件時代とはいえ、勝った時の2着馬はフィールドベアーで、3着時にも後のGII勝ち馬ネヴァブションに先着している。例年に比べると時計が速い函館だが、今週は開催6週目。22~24日にかけては降雨の予報もあり、山田助手は「雨が降ればなおいい」とパワー勝負の馬場を歓迎している。
加藤征厩舎では8歳馬ブレーヴハートが脚部不安で引退し、9歳馬トーセンブライトも休養入り。西高東低が続く中、厩舎を支えてきたベテラントリオで、唯一ゲイトだけが元気な状態を保っている。今季はAJCC2着に中京記念勝ちと衰えは全くない充実ぶりだ。
「シンガポールでも調子自体は良かったみたいですしね。あとは流れ次第。ゲートを決めて、気分良く走れれば…」
シンガポールまで赴いて競走除外となった鬱憤を晴らしたい一戦。出走予定馬の大半が関西馬だが、反攻ムードが続く関東から、トップハンデの8歳馬シャドウゲイトが堂々と受けて立つ。(黒田栄一郎)
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