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日曜日に行われる金鯱賞の出走馬について、血統的な舞台適性の有無を1頭ずつシンプルに考察していきます。予想の際にお役立てください。
①ダノンプレミアム
父のディープインパクトはG1 7勝馬にして、当レースでも産駒が活躍。母父のインティカブは父として名牝スノーフェアリー、BMSとしては凱旋門賞を制したファウンドなどを送り出している。一族にはドバウィハイツ、ロイヤルパレス、ユーザーフレンドリー、デザートプリンスなど、ビッグネームが並ぶように、牝系のスケールについても十分すぎるほど。血統背景だけなら、メンバー屈指の存在と言えよう。状態ひとつで本領発揮のシーンがあってもおかしくない。
②ショウナンバッハ
サンデーサイレンス系×ナスルーラ系配合馬は当レースと好相性。同じコースで行われる中日新聞杯で2着に入っている点も好感が持てる。ただし、本馬はノーザンテーストやプリンスリーギフトの血脈が強調された、スピード優先型のまとまり系。ゆえに、オープン特別9着→斤量増+別定G2の臨戦過程がプラスに作用するとは思えない。劣勢は否めないだろう。
③サトノワルキューレ
父にディープインパクトを持つ点は悪くないのだが、母父はミスプロを経由しないレイズアネイティヴ系で、やや本流とはズレる印象。また、母系をみるに長距離指向がやや強めの血統構成であることは間違いなく、休養明け+牡馬混合の2000mでは後手を踏む可能性が高い。別定G2となればなおさらだ。強調できるポイントは少なく、今回は厳しい戦いになるのではないか。
④スズカデヴィアス
父は身体能力の高さが持ち味のキングカメハメハ。母父はチャンピオンサイアーのサンデーサイレンス、母母父は機動力に優れたボールドルーラー系という血統構成。スピードの持続力とパワーを兼ね備えた馬が幅を利かせやすい、当レースにマッチした資質の持ち主と言えよう。とはいえ、年齢的にピークアウトの感は否めない。最も得意とする上がりを要する展開になった際の、掲示板争いまでが精一杯とみる。
⑤タニノフランケル
父はG1 10勝の歴史的名馬フランケル、母はG1 7勝のウオッカという超良血馬。父が重厚なタイプのぶん、瞬発力には欠けるが、止まりそうでなかなか止まらないスピードの持続力はかなりのもの。サンデーサイレンス非内包馬の金鯱賞における成績が芳しくない点は気がかりな半面、母父のロベルト系は好相性。持ち味を最も活かせる持続力を問われる競馬になれば、ここでもチャンスは十分にある。
⑥ペルシアンナイト
父は”キングジョージ”をレコードで制したハービンジャー。母父にサンデーサイレンスを配することで、同馬の持ち味である優れたスピードの持続力を生み出している。一方で、ややダート色が濃い牝系の血脈が影響しているせいか、速い上がりを求められる競馬ではひと押し欠けるのが悩みのタネ。そのあたりを踏まえると、適度に上がりを要する中京芝2000mはマッチする可能性もある。ノーマークにはできない存在だ。
⑦ギベオン
母父ゴーストザッパーは、BCクラシックを制した米・年度代表馬。母は米ダートG1を2勝しており、パワーとスピードに優れた牝系の持ち主だ。ただし、母ならびに近い親族のG1勝利はマイル以下に集中しており、相手強化の2000m戦ではパンチが効かない可能性もありえる。当レースにおけるディープインパクトの相性の良さ、ならびに中日新聞杯1着を評価したうえで、連下扱いにとどめておくのがベターではないか。
⑧エアウィンザー
父のキングカメハメハは当レースにおける活躍血統のひとつ。母は秋華賞勝ち馬、近親のエアシャカールは2冠馬と、一本筋の通った牝系の出自。加えて、全兄のエアスピネルは重賞3勝のほか、菊花賞でも3着に好走しており、活力についても申し分がない。全兄がそうであるように、母系から勝ち味の遅さを受け継いでいる可能性もあるが、G2までなら問題ないとみる。得意とする持続質勝負になれば、ここに入っても見劣りしない。
⑨ムイトオブリガード
父のルーラーシップは金鯱賞で好パフォーマンスを示しているキングマンボ系。父母父であるトニービンの相性も良い。マイルCSを制したシンコウラブリイを祖母に擁することでスピードを補完。加えて、欧州にさかのぼる牝系にて最低限のスタミナが供給されている。好バランスのうえ、成長力に富んだ血統構成だけに見限りは早計。浮上する場面があっても驚けない1頭だ。
⑩アルアイン
父は金鯱賞で毎年のように上位入線馬を送り出しているディープインパクト。母父ボールドルーラー系の相性も悪くない。ただ、短距離指向の強い母の血が影響しているせいか、2000m以上の競馬ではひと押し足りない現状。その点を踏まえると、1600m→2000mの臨戦過程は少々不安ではある。大崩れはないまでも、勝ち切れないシーンを想定しておいたほうがいいかもしれない。
⑪リスグラシュー
母はマイラータイプ。姉や近親の良績もマイル以下に集中しているように、スピードに長けた牝系の出自。この牝系にハーツクライを掛け合わせることで、スピードと持続力を兼備した好バランスの総合力を実現している。半面、抜きんでた要素に欠けるのも事実で、牡馬混合の高格式レースではどうしても最後のツメが甘くなる。近走の充実ぶりは評価できるものの、ヒモあってもアタマなし、とみるのが正解ではないか。
⑫モズカッチャン
父のハービンジャーは持続力と持久力が持ち味。その父にキングカメハメハ×ストームバード系という、パワー&スピード型の肌馬を組み合わせて、ハイレベルのスピード持続力を実現している。半面、速い上がりの決め手比べはイマイチ。とりわけ、根幹距離の瞬発力勝負では後手を踏みやすい。持ち味を発揮するには、上がりを要する競馬になるか、あるいはロングスパートを仕掛けることが肝要になる。
⑬メートルダール
父のゼンノロブロイはパワーに長けたサンデーサイレンス系で、息の長い末脚が持ち味。加えて、母はロベルト系×サドラーズウェルズ系という、スタミナとパワーが強調された配合。ゆえに、直線急坂のコースに対する不安はない。半面、欧州型の血脈が濃いぶん、速い上がりの決め脚勝負になると後れをとる可能性が高くなる。持ち味を活かすには、タフな競馬質、あるいはシビアな流れが望ましい。
ウマニティ重賞攻略チーム
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