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スプリンターズステークス(1日、中山11R、GI、3歳上オープン国際(指)、定量、芝・外1200メートル、1着本賞金9800万円 =出走16頭)ミルコ・デムーロ騎乗で1番人気に推されたレッドファルクスが、中団追走から直線で鮮やかに末脚を伸ばして差し切り勝ち。史上3頭目の連覇を成し遂げた。勝ちタイムは昨年と同じ1分7秒6(良)。クビ差2着が5番人気のレッツゴードンキで、さらに1/2馬身差の3着には逃げた7番人気のワンスインナムーンが粘り込んだ。
名刀を振り抜いた。前年の覇者レッドファルクスが、1頭だけ次元の違う末脚で連覇を達成。引き揚げてきたM・デムーロ騎手は、尾関調教師と顔を合わせるや両手でガッツポーズを見せ、喜びを爆発させた。
「とても気持ちいい。具合はいいと思っていたし、返し馬も落ち着いていて自信があった。僕と一緒で“勝ちたい、負けたくない”気持ちがある素晴らしい馬」
道中は中団後方。時計が速く、前が残りやすい馬場を鞍上も気にしていたが「手応えはずっと良かった」。直線を向いて後方6番手。そこからが真骨頂だ。上がり3ハロン33秒0。「手前を替えてからは全然違う脚」で、粘るワンスインナムーン、それを内からかわしたレッツゴードンキを瞬く間に差し切った。サクラバクシンオー(1993、94年)、ロードカナロア(2012、13年)という歴史的な名スプリンターに肩を並べる史上3頭目の連覇達成。芝・ダートをこなした昨年の“二刀流”から、今年は文句なしの電撃王に輝いた。
「うれしいしかない。道中は“昨年より後ろかな”と見ていて、直線も正直届かないと思っていた。すごいです」
1年ぶりのGIの美酒に、尾関調教師もにこやかな表情。馬場入りでは人馬に付き添いながらも、何も言わずに送り出した。「これだけ結果を出してくれているジョッキー。枠も言うことないところで、今回も結果を出してくれると思っていた」。きっちり期待に応えたM・デムーロ騎手がこの日3戦3勝なら、尾関師も土日で3戦3勝。まさに仕事人コンビだ。
今後は来春の高松宮記念を見据えつつも、トレーナーには「昨年、最優秀短距離馬に選ばれなくて悔しかった。この馬に取らせたいという思いが一番。海外で結果を出すべきなのか…」という思いがある。香港スプリント(12月10日、シャティン、GI、芝1200メートル)や、権利を得たブリーダーズCターフスプリント(11月4日、米デルマー、GI、芝1200メートル)などが選択肢にあるだろう。
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