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マイラーズCの追い切りが14日、栗東トレセンで行われた。前走の阪急杯で3着のフラガラッハは、坂路で鋭く伸びて4ハロン53秒9、ラスト1ハロン12秒3をマーク。強烈な末脚を武器にGIを3勝した父デュランダル譲りの自慢の末脚を、レースでさく裂させる状態は整った。また、六甲Sを快勝したロードバリオスはポリトラックで軽快な動きを披露。好調キープをアピールした。
坂路に敷き詰められたウッドチップを前脚でグッとつかみ、後ろ脚で力強く蹴り飛ばす。残り1ハロン手前で入った鞍上の左ムチに瞬時に反応したフラガラッハが、力強いフットワークを繰り出した。4ハロン53秒9-38秒8-12秒3。その数字以上に、ハードな内容の追い切りを消化した。
「最初の入りがゆっくり(1ハロン目が15秒1)だったので全体的な時計は遅いが、ラストはしっかりしていた。動き、状態ともにいい」と追い切りに跨った大渡調教助手が感触のよさを伝える。
スタートに不安を残す馬だけに、その後は念のため枠入り練習をこなした。「ゲートに入れて、出して、を2回行った。やらないよりは、やっておいた方がいいからね」と大渡助手。重賞獲りへ向けて、万全の態勢を整えている。
出遅れて後方2番手から3着まで追い込んだ阪急杯の後は、栗東トレセン近くの滋賀県・ノーザンファームしがらきに短期放牧。その効果か、前走で10キロ減(480キロ)だった体も、今では全体的にふっくらと見せている。松永幹調教師は「前走は開幕週の馬場で、後ろからよく差を詰めたと思う。中間は放牧を挟んで順調にきているし、今後のためにもなんとか賞金を加算したい」と、上位進出に意欲を見せる。今回も賞金上位馬の回避で出走枠に滑り込んだだけに、ここで2着以内に入って賞金を上積みし、今後のプランを立てやすくしたいのは本音だ。
3歳はじめにGIII京成杯4着、GIIIアーリントンC5着など、重賞で掲示板を賑わしていた素質馬。その後に500万下を勝ち、休養を挟んで1000万下→1600万下を3連勝と、段階を踏んで出世への道を歩んできた。父デュランダルは4歳秋に本格化してスプリンターズS、マイルCSとGI連勝。フラガラッハが父と同様に4歳時にGIロードに向かうためには、ここはぜひ勝ちたい一戦だ。(片岡良典)
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