まだウマニティ会員ではない方へ
会員登録(無料)するだけで、予想的中に役立つさまざまなサービスを無料で利用できます。

収支100万円超えの猛者がズラリ
全国トップ予想家たちの予想閲覧

予想に必携の高精度スピード指数
「U指数」を重賞で全頭公開

勝率40%超えを誇る堅軸候補
「凄馬」をメールでお知らせ

TVでも紹介!設定は10万通り以上
あなただけの予想ロボが作れる
この他にも20以上のサービスを無料で提供!
【霧プロの重賞レースおさらい帳】神戸新聞杯2023 残り数秒、刹那の逆転劇! サトノグランツが大接戦を制す
821
5
0
どのレースにも言えることだが、最後の1ハロンを切ってくると、その時点での各馬の差や脚色等からなんとなく結果は想像できるようになる。「あぁ、このまま残るな」とか「これは差し切る」といった具合にだ。
神戸新聞杯も、ゴールが近づいてくる辺りで先頭を行くファントムシーフの伸びが鈍っていることは分かったし、それを追うサヴォーナが手応えを残していること、そして外から来るロードデルレイの脚色が良さそうなのも感じ取れた。それを見て、「あ、これはサヴォーナかな」と判断したのはおそらく筆者だけではないだろう。そうして真っ先にゴールに飛び込んだのは……サトノグランツだった。
これまでも僅差の勝利が多く、かなり追わせる馬という印象が強かったサトノグランツ。
それだけに、タフな舞台設定であり、実績も残している今回の舞台における走りは注目が集まっていたが、道中でも勝負所でもいつも通りに忙しそうな挙動を見せ、直線入口の脚色も劣勢。鞍上の手は激しく動いていたものの、外から動いたロードデルレイやハーツコンチェルトの脚のほうが明らかに目立っていた。
しかし、そこからが本馬の真骨頂。一瞬の切れ味のなさをカバーして余りあるほどの持続力を発揮し、ライバル達の脚がなくなるタイミングでも本馬だけは止まらず。これが最後の数秒での逆転劇に繋がった。
父のサトノダイヤモンドもディープインパクト産駒にしてはタフなレースを展開するタイプだったが、本馬にもそうした個性はしっかりと遺伝しているようで、現時点でのイメージは明らかにステイヤー寄り。長めの距離のレースであれば大きくは崩れないタイプに映る。
反面、軽いスピードや一瞬の切れを要求されるようなレースへの対応力は低そうなので、今年から京都に戻ってくる菊花賞がどんな質を持ったレースになるのか気になるところ。3000mという距離自体は問題なさそうなだけに、舞台が変わってどのような走りを見せてくるか注目したい。
2着のサヴォーナも走り慣れた舞台で持ち前の持続力を発揮。
どちらかといえば速い馬場よりは時計が掛かる馬場のほうが合いそうなイメージがあったが、ラスト3ハロンから10秒台のラップが2回続くという少々異常な馬場にも対応してきたのは驚き。母系も含めた血統面からはあまりステイヤーという風には映らないので、適性に関しては読みづらい部分が多いが、世代の核の1頭であるファントムシーフを堂々と抜き去っているのは事実。距離や京都の舞台に対応し、今回と同等のレベルで走れるならば、菊花賞でも侮れない存在になるかもしれない。
3着ファントムシーフはスタートにムラがある馬だが、今回はしっかりと出てハナを切る競馬。
これまでにない意外な戦法ではあったが、それでも折り合い良く無理のないペースを刻み、自在性をアピールする格好。直線でも最後の最後まで粘ったが、距離や舞台適性の分だけ敗れたという印象だった。
鞍上は「馬場が硬すぎた」と敗因を述べていたが、ダービーでも最後の伸びが今ひとつだったように、2400m辺りがギリギリのタイプである可能性を感じる。この後は他の上位馬同様に菊花賞が目標になるのだろうが、その結果が本馬の今後の路線を大きく左右しそうだ。
4着のロードデルレイは今後に繋がる収穫の多い一戦に。
世代上位であるファントムシーフとハーツコンチェルトに割って入ったことで能力の高さは再認識できたし、右回りにおける走りも春シーズンほどお行儀の悪いものではなく、距離もこなせた。本質的には中距離寄りのタイプと思われるが、レース選択の幅は大きく広がっただけに、今後も目の離せない存在になっていきそうだ。
5着のハーツコンチェルトは人気からするとイマイチな着順ではあるが、指数から見たレースレベルは高い水準で、悲観するほどの内容ではない。調教において凄まじい動きを見せていた春後半に比べると若干ソフトな仕上げにも映ったし、ここから状態が上がってくれば巻き返しがあっても不思議ない。
父は距離適性の幅が広いハーツクライではあるものの、母系はあまり距離が伸びていいイメージがないので、菊花賞のような3000m級のレースになると半信半疑な感が拭えないが、中距離のレースなら安定勢力になれるのでは。
これで菊花賞のトライアルも終了したわけだが、先週のセントライト記念も含め、春の時点で相応の評価をされていた馬がそのまま秋になっても良さを出しているという印象。素直に考えれば、直行するタスティエーラを含めたダービー上位組と、トライアル上位組における争いになるように思う。各馬が刻んでいるレースレベルは拮抗しているので、予想は難しいものとなりそうだが、本番まではまだ少し時間がある。じっくり考えて最良の決断を下したい。
○霧(きり)プロフィール
ウマニティ公認プロ予想家。レース研究で培った独自の血統イメージに加え、レース戦績や指数等から各馬の力関係・適性を割り出す”予想界のファンタジスタ”。2023年1月には、長年の活躍が認められ殿堂プロ入りを果たす。
霧プロの最新予想ページはこちら
※週末の枠順発表までは直前週結果ページへ遷移します。
コメント投稿
コメントの投稿は会員登録(無料)が必要です。レース情報
最新注目競走馬
総賞金ランキング |
|