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中山は土曜が一日中、雨予報。皐月賞当日が晴れでも、馬場が完全に乾くことはないだろう。ディープインパクト産駒が勝つような1分57秒台の高速決着にはまずならない。例年より傷んでいる芝にさらに雨の追いうちがあれば、2分1秒以上かかる遅い決着になっても不思議ではない。
必要なのは軽い馬場の東京で驚異的なレコードを叩き出すようなスピードではなく、相当に力が要る馬場での我慢比べに合うタフネスさ。◎は(13)ダーリントンホールだ。
父は英国ダービー馬ニューアプローチで、近親にはマジカル(英チャンピオンSなどGI4勝)がいる。世界中に活躍馬を送り込むチーム“ゴドルフィン”だけあって、底力あふれる血統背景。時計のかかる馬場での消耗戦は歓迎だろう。
血統だけではない。デビュー前から厩舎の評価も高く、クラシックを目指し鍛えられてきた。
4戦して2度3着に敗れたが、どちらも敗因は明らか。札幌2歳Sは勝負どころで前が詰まって仕掛けが遅れて、葉牡丹賞は、体のバランスが今ひとつで予定していた東スポ杯2歳Sをパスした経緯があった。共同通信杯が本来の姿で、緩い馬場を苦にせず、東京の長い直線の叩き合いを制した。しぶとい末脚は今の中山にピッタリだ。
Wコースの動きを見る限り、前走よりさらに上の仕上がりだ。3頭併せの真ん中で闘志をためながら我慢。ラスト100メートルで追い出されると弾かれた矢のように伸び最先着した。木村調教師も、「ハードワーク。混み合った状況でも乗り手の言うことを聞く。最後までサボらずしっかり走る。この3点を見たかった。うまくいったと思う」と力強くうなずいた。
ゴドルフィンのエースが最高の状態に仕上がれば◎を迷うことはない。“究極の3連単”はダーリントンを1着に固定。サリオスを2、3着に据えた12点で勝負だ。(夕刊フジ)
★皐月賞の出馬表はこちら 調教タイムも掲載
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