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GI企画『東西現場記者走る』は連載5日目。東京サンスポの板津雄志記者(40)は美浦トレセンへ移動し、アエロリットに注目した。NHKマイルC制覇など、牡馬相手にも実績を残す5歳牝馬の強さについて、菊沢調教師に直撃した。
栗東からはるばるやってきたのに、金曜の美浦は朝から土砂降り。強風も重なり、散々なお出迎えだ。それでも関東馬のチェックをしなければならない。アーモンドアイはもちろん、他にも気になる馬がいる。それが5歳牝馬アエロリットだ。
NHKマイルC優勝、安田記念での2年連続2着の活躍。東京コースで牡馬と対戦したレースは【3・3・0・0】で男勝りという言葉がふさわしい。
「きょうが競馬じゃなくて良かったね」
アエロリットを管理する菊沢調教師が、笑みをたたえながら言った。その真意は良馬場が希望というより、超豪華メンバーのGIは好天の下で…だろう。芦毛の5歳牝馬はこの日、北の角馬場で調整。ゲートで駐立も確認し「落ち着いていて、いい雰囲気」とトレーナーはうなずく。
休み明けでGIを取りにいくケースが多いノーザンファームの生産馬において、アエロリットは異端の存在だ。GIでの3連対は全て中2~3週。前年同様、今春もヴィクトリアマイル(5着)→安田記念(2着)を歩み、ともに1分30秒9の超速タイムで走破する離れ業を演じた。
今回も毎日王冠2着から中2週の黄金ローテ。「もちろん状態が整ってこそだけど、同じ中2週でも(レコード決着の)ヴィクトリアマイルの後より楽だよね」と菊沢師。鍵となる2000メートルについても「自分のペースで行けるかの方が大事。この距離ならマイルよりも余裕を持って、自分の形に持ち込めるはず」と前向きだ。
師にもうひとつ聞きたかったのが、後続に並ばれてからの勝負根性について。今年の安田記念ではグァンチャーレを、毎日王冠ではインディチャンプを差し返した。
「相手が来てから、ようやく本気を出すタイプ。乗った人はまだ奥があるんじゃないかと思うんだよね」
まだ隠している力があるかも…と考えたら、すごく魅力的に見えてきた。連載のゴールはもうすぐ。東京競馬場でアーモンドアイなどの前日輸送組を確認して、結論を出す。 (板津雄志)
★天皇賞・秋の出馬表はこちら 調教タイムも掲載
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