第34回
東海ステークス(22日、中京11R、GII、4歳上オープン国際(指)、別定、ダ1800メートル、1着本賞金5500万円、1着馬に
フェブラリーステークスの優先出走権=出走16頭)
横山典弘騎乗で1番人気に推された関東馬
グレンツェントが差し切って快勝。2度目の重賞勝ちを果たし、
フェブラリーステークス(2月19日、東京、GI、ダ1600メートル)の優先出走権を獲得した。タイム1分53秒2(良)。横山典騎手は23年連続のJRA重賞勝ちを果たし、
東海Sは27年ぶりの勝利となった。1/2馬身差の2着が12番人気の
モルトベーネ。さらに1/2馬身差の3着が10番人気
メイショウウタゲだった。
ダート界でも明け4歳馬が大暴れだ。ほおを刺すような冷たい逆風の中を力強く伸びた
グレンツェントが、年上のライバルを撃破し重賞2勝目。初コンビの横山典騎手が笑顔で相棒をねぎらった。
「余裕はあった。着差はわずかだったけど、よく頑張ってくれました。オンオフがはっきりしている賢い馬。自由自在でした」
前半1000メートル通過が1分3秒7と緩いペースのなか、先団の後ろで流れに乗る。4コーナーは外を回る形になったが、手応え良く最後の直線に向いてスパート開始。前を射程圏に入れ、鞍上の右ムチに呼応してぐんぐん加速した。最後は内から先に抜け出していた
モルトベーネをきっちり捕らえ、昨夏の
レパードSに続いて2つ目の重賞タイトルをゲット。これで明け4歳馬は、京都金杯の
エアスピネル、
日経新春杯の
ミッキーロケットと3週連続の重賞Vだ。
JRA通算10度目の重賞勝利となった加藤征調教師は「力をつけたというより、競馬が上手になった。以前は砂をかぶると何馬身か下がるところがあったけど、キャリアを積んで慣れたぶん、レース運びが良くなった」と成長ぶりに目を細めた。今後については「体調をよく見ながら、オーナーに決めてもらう」と明言を避けたが、
フェブラリーSでのGI制覇に期待は膨らむばかりだ。
23年連続のJRA重賞Vを飾った48歳の横山典騎手は「今年もけがなく無事に乗れるように。僕も馬も平和に一年を過ごせるようにしたい。(
グレンツェントは)若い馬なのでまだまだ良くなる。順調にいってほしいです」と締めくくった。
ダート路線で最強世代の一角を担う
グレンツェント。次の大一番でも、目が離せない存在になりそうだ。 (川端亮平)
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