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【有馬記念】枠順抽選 各陣営の悲喜こもごも

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 今年の中央競馬を締めくくるグランプリ有馬記念(27日、中山、GI、芝2500メートル)の公開枠順抽選会が24日に行われた。

 テレビ(BSフジ)中継される公開枠順抽選会という点は同じだが、関係者が希望の枠順を選ぶことができた昨年からルール変更。今年は岡部幸雄元騎手が各馬の抽選順を引き当て、その順番で各陣営の関係者が枠順の書かれたボールを選び、米大リーグ・青木宣親選手がそのボールの中に書かれた枠順を発表していくシステムに変わった。

 フジテレビ内のメーンスタジオで行われた抽選会の様子を美浦、栗東の東西トレセンで見届けた関係者は悲喜こもごも。それぞれの表情を時系列でお伝えする。

 いの一番に青木選手から発表されたのはマリアライト蛯名正義騎手と久保田貴士調教師は「マリアのM」とMのボールを指名した。昨年なら一番に希望の枠を引けるはずだったが、ボールの中から出てきた数字は何と大外の「16」。さすがに蛯名騎手も声のトーンは明らかに落ち気味だったが、「こればかりはしようがない。もしかしたらいい方に向くかもしれないので」と前を向いた。その後に「欲しかった枠は?」と質問を受けた久保田師は「16です」とキッパリ。「やることは決まっていますから、レースを待つだけ。状態は変わらないですし、大丈夫です」と表情を引き締めていた。

 抽選で2番目に登場したのはサウンズオブアース陣営。「ミルコのMにしようと思ったけど…」と藤岡健一調教師は苦笑いしたが、ミルコ・デムーロ騎手の「D」を選択すると、9番枠に決まった。「いいですね。すごくいいスタートの馬だし、いいポジションに行けると思う」とM.デムーロ騎手。藤岡健師も「過去最高といえるいい状態。絶好調のミルコに任せて、いい競馬をしたい」と笑顔を浮かべた。

 3番目はアルバート。アンドレア・アッゼニ騎手は「3番か7番がほしい」と希望して、人馬のイニシャルである「A」を即座に選んだ。決まったのは6番枠。「ベリーグッド。ハッピー。レースのたびに成長しているし、初めてのGIだけど楽しみ」とアッゼニ騎手は期待を寄せていた。

 続いてはアドマイヤデウス。「ここ3戦ずっとピンク帽(8枠)だったので、ようやく納得できる枠に入れると思う」と岩田康誠騎手は内めの枠ゲットに闘志満々で臨んだ。その気合が伝わって、「I」のボールから出てきた5番枠に決定。「ホッとしています」と鞍上が胸をなで下ろすと、橋田満調教師も「流れに乗った競馬がしたいですね」と待望の内枠に笑みを浮かべていた。

 5番目に選ばれたのはゴールドアクター。「真ん中より内がほしい」という陣営の希望通り、「G」のボールからは7番枠を示す紙が。「精いっぱい頑張りたい」と負傷から立ち直って今週から騎乗する吉田隼人騎手。中川公成調教師も「隼人君がうまく導いてくれると思います」と鞍上にバトンを託した。

 歌手の北島三郎さんが所有することで話題のキタサンブラックが6番目。初騎乗となる横山典弘騎手は、オーナーからプレゼントされたというキタサンブラックの菊花賞ブルゾンを着用して登場した。清水久詞調教師が馬名のイニシャルから選んだ「B」のボールから出てきたのは11番という数字。「“1”が好きなので、2つ並んでいいですね」と清水久師がいえば、横山典騎手も「1・1でいいと思います」と呼吸を合わせた。

 ファン投票1位のゴールドシップは7番目に名前を呼ばれ、オーナー(小林英一氏)のイニシャルから「K」をチョイス。15番枠となった。「どの枠でも大丈夫。12年にはオレンジ帽で勝っていますから。ゴチャゴチャしていなくて、いい枠だと思います」と内田博幸騎手は外枠にも涼しい顔を浮かべたものの、意気込みについて聞かれると「最後にまたコンビを組めてうれしいし、潜在能力をフルに発揮するのが使命だと思う」とキッパリ。須貝尚介調教師も「これが天命なら、頑張ってもらいます。これだけ支持されたので、悔いのないように走り切ってほしい」とラストランへの思いを口にしていた。

 会場を大いに沸かせたのは8番目に登場したオーシャンブルー陣営だ。前日に騎乗が決まったデビュー2年目の石川裕紀人騎手が「O」を選ぶと、最内の1番枠が飛び出した。「厩舎の方も内枠が欲しかったと思うので。安心してください。内枠ですよ」と流行語を交えて美浦から報告すると、栗東で見届けた池江泰寿調教師は「よし!」と声を上げ、「一番ほしかった最高の枠。外に馬を置かないと闘争心がわかないので、最高の枠です」と満面の笑み。3年前の2着馬に追い風が吹き始めている。

 9番目はジャパンC2着馬のラストインパクト。来春の定年を控え、これが最後のグランプリとなる松田博資調教師は「みんなそういうけど、大して変わりないよ」と穏やかにほほえみ、菱田裕二騎手が「H」を選んで3番枠に決まった。「内枠が少ししかなかったので、よかったです。精いっぱい頑張ります」とコンビ復活の若武者は意気込んだ。

 10番目のワンアンドオンリーも、やはり来春に定年を控える橋口弘次郎調教師の管理馬。浜中俊騎手と橋口師のコンビは「(共通のイニシャル)“H”に決めていたのですが…」と直前で消えた希望のボールがなくなり苦笑いしながらも、「P」を選択。8番枠に決まった。「8番がいいと思っていました」と浜中騎手はにっこり。橋口師も「悔いのないように競馬をしてもらったら十分です」とラスト有馬に送り出すダービー馬の走りに思いを馳せていた。

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