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JRAにとっての最重要コンテンツは“競馬の祭典”日本ダービーと、1年を締めくくる有馬記念だ。このふたつが盛り上がるかどうかに、“興行主”としてのJRAの浮沈がかかっているといってもいい。
「ここ数年はダービーと有馬記念に重点を置いてプロモーションしてきましたが、この2つのレースに引っ張られるような形で売り上げが上がってきました」と、JRAの勝山智博さん(お客様事業部販売事業室販売企画課主査)は話す。
そのとおりに先週の競馬が終了した時点で、全体の売り上げは対前年比104・0%、ヴィクトリアマイルまでのGIでは同107・8%を計上している。
特に好調なGIについては、「これまであまり馬券を買わなかった方や、ブームのころは買っていたけど最近は買っていなかった方々が、GIだから買ってみようかと興味を持っていただいたからだと思います。それに女性騎手(藤田菜七子)がデビューしたこともあります。大々的に報道していただき注目が集まり、みなさんがすんなり参加できるきっかけにもなりました」と分析する。
ドゥラメンテが勝った昨年のダービーの売り上げは240億2684万400円。2010年(エイシンフラッシュ優勝)以来、5年ぶりに240億円台に戻った。今年はさらなる回復が見込めるだろう。
「今春は皐月賞が対前年比110・7%。青葉賞は頭数が昨年より5頭少なかったので100%を切りました(99・3%)が、京都新聞杯は108・1%、プリンシパルSが106・8%、NHKマイルCが108・7%と、ダービーへつながるレースの売り上げが軒並み好調です。ここまでのGIの売り上げの対前年比(107・8%)を昨年のダービーの売り上げにかけると、約259億円になります。260億円売り上げたいですね」
期待どおりの260億円ダービーになれば、251億円だった09年(ロジユニヴァース優勝)も上回ることができる。皐月賞馬+3強がそのまま駒を進めてきた今年のメンバーなら、十分可能といえるだろう。
(夕刊フジ)
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