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【天皇賞・秋】2冠頂く!スワーヴに庄野師「日本刀の切れ味」

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【天皇賞・秋】2冠頂く!スワーヴに庄野師「日本刀の切れ味」

 中央競馬は秋のGIシーズン真っ盛り。今週は中距離王を決める天皇賞・秋が28日に東京競馬場で行われる。豪華な顔触れがそろったが、主役とみられるのは4月の大阪杯を制したスワーヴリチャード(牡4歳)だ。伝統の一戦に挑む庄野靖志調教師(48)=栗東=を直撃し、久々での仕上がりや、得意舞台に懸ける思いを聞いた。(取材構成・山口大輝)

 --ここまでの調整は

 「春の段階から、夏を休養に充て、秋は天皇賞からというのは決まっていたので、ここまでは順調です。(帰厩してすぐは)リフレッシュできている感じがありつつ、まだ少し緩いなと思いましたが、その後は乗り込みをこなしてきていますからね」

 --1週前追い切りは併せ馬で4馬身先着

 「ゲート練習は最初の段階で確認できたので、しっかりと追い切って、体をつくる、息をつくるということをメインにしました。手応えに余裕があったし、折り合いもスムーズ。(当週追いでの)良化の余地を残しながら、いい追い切りができました」

 --『成長のピークは今年の秋』と話していた

 「そうかと思っていたんだけど、馬の形は完成に近いのかな、という半面、まだ先があるんじゃないかと思わせてくれる。まだピークが見えてこない。大阪杯は力でねじ伏せるような競馬。自分でレースを作っていき、他の馬に脚を使わせるぐらいのレースをしてほしいとも思います。今からは競馬の内容としての成長も見てみたい」

 --東京コースも芝2000メートルも得意

 「ベスト(の競馬場)が、どこかというのはいえないけど、東京との相性はいいよね。リチャードが好きな競馬場なんだなと思う。広いコースは間違いなくいいと思うし、右回りより左回りの方が若い頃からいいイメージを持っている。左回りの広いコースは競馬がしやすい。距離についていうなら、適性というと2000メートルあたりかもしれない」

 --この馬の長所は

 「総合力は素晴らしいものがある。スパッと32秒台の脚を使うようないわゆる“カミソリの切れ味”でも“ナタの切れ味”(※)でもなく“日本刀の切れ味”といったところかな」

 --同世代を含め、好メンバーがそろった

 「去年の3冠勝ち馬(皐月賞アルアイン、ダービー・レイデオロ菊花賞キセキ)がそろっているからね。去年、一緒にクラシックを戦ったメンバーと古馬になってこうやって走れるのはうれしいですよ」

 --最後に意気込みを

 「これからJRAの中距離路線を引っ張るような活躍をしてほしいと思うし、将来を考えると、ここから一戦一戦が大事になってくる。次がジャパンC(11月25日、東京、GI、芝2400メートル)というのは決まっていますが、休み明けの(たたき台の)一戦とは考えていません。GIでメンバーも強いですし、しっかりと結果を出せるように仕上げたいと思っています」



 ※ナタの切れ味、カミソリの切れ味…名伯楽として鳴らした武田文吾元調教師が、管理馬のシンザン(史上2頭目の三冠馬)を「ナタの切れ味」と評価し、もう一頭の管理馬コダマを「カミソリの切れ味」と表現した。鋭い瞬発力があったコダマに対して、シンザンはスタミナを兼備した決め手が武器。その2頭を対比した比喩として知られる。

★22日のスワーヴリチャード

 滋賀・栗東トレセンは全休日。自厩舎の馬房内で静養した。担当者に甘える姿を見せるなどリラックスムード。久保淳助手は「いい感じでトモ(後肢)に肉がついて、馬の形も変わってきた。このメンバーやし、(久々でも)全力に近い状態でいかなアカンのちゃうか」と万全の仕上げで臨む構えだ。

★最長は139日

 距離が2000メートルになってからの天皇賞・秋を制した馬で、前走からの間隔が最も長かったのはタマモクロスヤエノムテキの中139日。スワーヴリチャード安田記念以来で中146日のローテーションとなり、勝てば前記2頭を上回る。

庄野 靖志(しょうの・やすし) 1970(昭和45)年3月2日生まれ、48歳。北海道出身。生産牧場(庄野牧場)に生まれ、日大獣医学部卒業後、競馬学校厩務員課程に進み、厩務員、調教助手を経て2006年に調教師免許を取得。07年に厩舎を開業。22日現在、JRA通算2312戦205勝(うち重賞9勝)。



★天皇賞・秋の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

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