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密着取材も5日目となり、桜花賞を担当する東京サンスポの藤沢三毅記者(30)は、2歳女王メジャーエンブレムに注目した。担当した昨年の阪神ジュベナイルフィリーズでも本命に推した規格外の牝馬。陣営の話からは、今回も不安など全く感じさせなかった。
美浦トレセンで迎えた取材5日目。この馬なしに今年の桜花賞は語れない。2歳女王メジャーエンブレムだ。
阪神JF後に、田村調教師から出た言葉が強く印象に残っている。「来年の春までにはもっと強い馬が出てくると思いますが、返り討ちにできるようにしたい」。
その通りに、桜花賞で“3強”を形成するジュエラー、シンハライトは、阪神JFが行われた当時はともにまだ1戦1勝だった。クラシックシーズンとなり、女王と未対戦の新興勢力が多く台頭してきた。
しかし、やすやすと王座を譲るとは思えない。3歳初戦のクイーンCは逃げて5馬身差で圧勝。勝ちタイム1分32秒5は、芝1600メートルで3歳の3月までにマークされた中では史上最速だ。
しかも自力でペースを作り、道中で緩めることなく、ラスト3ハロンを11秒2-11秒6-11秒9でまとめたのだから、他馬が抵抗できるはずもなかった。田村師は「マークはきつくなると思いますが、僕が他の陣営だったら、メジャーエンブレムについていこうとは思わないですよ」と能力に全幅の信頼を寄せている。
ここまで順調そのもの。「常に調子は高いレベルで安定しています。昨日もカイバおけをなめるように食べていました。普通は食べさせるのに苦労する時期なのに、全く心配がないです」ときっぱり。不安なんて言葉とは無縁だと言わんばかりだ。
デビュー前から調教パートナーを務める高木助手も「入厩してから、何か足りないなとかそういうことを感じたことが一度もありません。僕の物差しからは外れている馬です」と話し、スケールの大きさは計り知れない。
「最初の頃から桁違いだと思っていましたが、その感覚は今でも変わっていません。理解力が高く、こちらが競走馬として求めるものを全てクリアしてきました」とトレーナー。王位を揺るがす材料は、少なくとも馬自身には見当たらない。
あすは最終結論。直前の気配や馬場状態なども考慮して決断したい。
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