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【凱旋門賞】アルリファーで11度目の大舞台に挑む武豊騎手インタビュー「機は熟しすぎている。楽しみでワクワクしています」

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【凱旋門賞】アルリファーで11度目の大舞台に挑む武豊騎手インタビュー「機は熟しすぎている。楽しみでワクワクしています」

今週は世界最高峰のレースの一つ、凱旋門賞(GⅠ、芝2400メートル)が6日(日本時間同日深夜)にフランスのパリロンシャン競馬場で行われる。武豊騎手(55)=栗・フリー=は、アルリファー(愛=J・オブライエン、牡4)とのコンビで自身11度目の参戦。「昔は夢という感覚だったけど、今はそんな感覚ではない」と悲願達成への思いを語った。(聞き手・斉藤弘樹)

──凱旋門賞は1994年にホワイトマズルで初騎乗(6着)。あれから30年

「当時は凱旋門賞を知らない(日本人の)方が多かったし、初めて乗せてもらったときは(自分自身も)よくわかっていなかった。でも、鮮明に覚えています。すごい人で報道陣に囲まれて、調教師と話せませんでした」

(続けて)


「30年の経験が今はあるので、戸惑うことは全くありません。(日本人で)10回も乗った人はいない。チャンスはあると思っています。機は熟しすぎている。楽しみでワクワクしています。夢といえば遠い感じ。昔は夢という感覚だったけど、今はそんな感覚ではない。目標という方がしっくりくる。55歳になって、こんなにワクワクできるのはありがたい」

──コンビを組むアルリファーについて

「ここ2走の内容がすごくいいですね。前々走はシティオブトロイ(※注1)の2着。前回はメンバー的に楽だったこともあると思うけど、楽勝だった。ベルリン大賞の勝ち馬は、意外と凱旋門賞とリンクしていますからね(※注2)」

──ジョセフ・オブライエン調教師は(※注3)

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「(元騎手なので)一緒に(レースに)乗ったことはあるけど、ジョセフの(管理)馬に乗るとはね。調教師になっても、すごく結果を出していますよね」

──オファーはいつ

「7月のセレクトセールのときに、もしかしたらそういう話があるかもと聞いて、そうなればすごいなと思っていた。ドウデュースが(秋は)国内に決まって、僕自身が(凱旋門賞に)乗るのは厳しいかなと思っていたので、こういうすごいオファーをもらってありがたい。松島さん(※注4)の気持ちをすごく感じている。応えたいですね」

──アルリファーは松島オーナーの共同所有馬


「オーナーの執念も感じます。一緒に夢をかなえたいですね。ありがたいし、それに応えたい気持ちは強いです」

──8月に大阪で行われたトークショーでは、ファンから激励された

「ファンの方は『凱旋門賞、頑張ってください。ドウデュース、頑張ってください』というのが圧倒的でした。世界的なビッグレースに乗れるのは、ジョッキーとして最高のモチベーション。ブリーダーズカップも勝ったことがないから、勝ちたいですね。本当に楽しみ。去年は(けがをして)痛かった(※注5)し、(怖いのは)けがだけですね」

■1週前追い切りに騎乗 武豊騎手は24日、アルリファーの共同オーナーである松島正昭氏(66)とともにアイルランドのオウニングヒル調教場を訪れ、1週前追い切りに騎乗して初コンタクトを取った。「そんなに強い追い切りではなくて軽いところでしたが、おとなしくて乗りやすそうな馬でした。調教では特に気になるところはなかったです。体調も良さそうでしたし、いい感じでした」と感触を語った。

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注1 今年の英ダービー馬。GⅠ4勝。2走前のエクリプスSで対戦し、シティオブトロイが1着、アルリファーが2着だった。

注2 近年では2002年マリエンバード、11年デインドリームがベルリン大賞Vから凱旋門賞を制覇。同一年ではないが、20年の勝ち馬トルカータータッソ、21年勝ち馬アルピニスタものちに凱旋門賞V。

注3 アイルランドの元騎手。長身で減量に苦しみ、22歳で調教師に転身した。父は世界的トレーナーのエイダン・オブライエン調教師。

注4 松島正昭氏(66)=マツシマホールディングス会長。22年日本ダービードウデュースのオーナー。親交の厚い武豊騎手が凱旋門賞を勝つために応援しており、海外でも馬主として活動。


注5 昨年10月29日のレース後、騎乗馬に蹴られて右足を負傷、約1カ月半、実戦から離れていた。


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